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アニメ批評の検索結果1 - 17 件 / 17件

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アニメ批評に関するエントリは17件あります。 アニメ、 批評、 映画 などが関連タグです。 人気エントリには 『良質のエンターテインメントか、体制のプロパガンダか ──『羅小黒戦記』についての考察 - てらまっとのアニメ批評ブログ』などがあります。
  • 良質のエンターテインメントか、体制のプロパガンダか ──『羅小黒戦記』についての考察 - てらまっとのアニメ批評ブログ

    先日、日本語吹き替え版が公開されて話題になっている映画『羅小黒戦記』(ロシャオヘイセンキ)を観てきた。もともとは2019年に中国で制作されたアニメ映画で、先に公開された日本語字幕版もSNSなどで評判になっていたから、個人的にとても楽しみにしていた。 結論から言うと、私はこの中国産アニメ映画をたいへん楽しむことができた。ディズニーや日本アニメに負けずとも劣らない高度に洗練されたアニメーションが、日本とは微妙に異なった中国の文化背景や生活描写と違和感なくミックスされていて、ふだん日本の深夜アニメばかり観ている私にはとても新鮮に感じられた。とくにさまざまな「目」の表現によるキャラクターの豊かな表情と、ダイナミックな戦闘シーンの描き方には、日本アニメの色濃い影響がうかがえつつも、それをほぼ完全に消化して独自に進化させつつある中国アニメの勢いが現れているように思えた。 しかしながら、この作品を楽しめ

      良質のエンターテインメントか、体制のプロパガンダか ──『羅小黒戦記』についての考察 - てらまっとのアニメ批評ブログ
    • 敗北を抱きしめて:ゼロ年代批評と「青春ヘラ」「負けヒロイン」についての覚え書き - てらまっとのアニメ批評ブログ

      ここ最近、ゼロ年代批評に造詣の深い紅茶泡海苔さん(@fishersonic)の企画で、かつて敗れていったツンデレ系サブヒロインさん(@wak)、大阪大学感傷マゾ研究会さん(@kansyomazo)、早稲田大学負けヒロイン研究会さん(@LoseHeroine_WSD)らとオンラインでお話しする機会があり、「感傷マゾ」や「青春ヘラ」「負けヒロイン」といった概念についていろいろ教えてもらった。当日の録音アーカイブはYouTubeで公開しているので、興味のある方は聴いてみてほしい。 www.youtube.com www.youtube.com 動画のタイトルにもあるように、これらの長い長い会話は「2020年代の批評ライン」の一環として企画されている。それが具体的にどのようなラインなのかは、動画のなかで断片的に語られている(ような気がする)ものの、全貌は私にもよくわからない。たぶん提唱者の紅茶泡海

        敗北を抱きしめて:ゼロ年代批評と「青春ヘラ」「負けヒロイン」についての覚え書き - てらまっとのアニメ批評ブログ
      • 政治的属人的なアニメ批評に対して性質的なアニメ批評を目指す - 玖足手帖-アニメブログ-

        読んだ。 teramat.hatenablog.com 僕のアニメ解説文と違うという点は以下の点。 2. 仮想敵を設定しよう 何を批評するのか決めたら、次に「仮想敵」を設定します。なんじゃそりゃと思われるかもしれませんが、これは非常に重要なポイントです。この段階で批評(っぽい文章)のクオリティの大半が決まると言っても過言ではありません。 仮想敵というのは、要するに「自分とは異なる見解」のことです。有名な批評家や評論家の発言はもちろん、ネットで広まっている通説や、誰かのブログ記事、Twitterで見かけた投稿でもかまいません。あなたが批評しようとする対象について、すでにどういうことが語られているのかを確認し、「一般的にはこう言われている」「◯◯はこう言っている」といったかたちで参照します。論文でいうところの「先行研究」ですね。たとえば『らき☆すた』や『けいおん!』といった日常系アニメ全盛の時

          政治的属人的なアニメ批評に対して性質的なアニメ批評を目指す - 玖足手帖-アニメブログ-
        • 誰でも書ける! アニメ批評っぽい文章の書き方 - てらまっとのアニメ批評ブログ

          いまの時代、「批評」という言葉に良い印象を持っている人は少ないかもしれません。とくにネットの一部では「何も作れないくせに文句ばかりつけやがって……」と親の敵のように憎まれています。実際、批評には間違いなくそういう側面があるので、嫌われるのもいたしかたないのですが、いざ自分で書いてみると意外と楽しいものです。もしかしたら批評嫌いの人のなかにも、「べ、別に批評なんて興味ないんだからねっ!(私もちょっと書いてみたいけど、どうやって書けばいいかわからないし……)」みたいなツンデレ美少女がいるかもしれません。 そこで本記事では、かれこれ10年くらいブログや同人誌で細々とアニメ批評らしきものを書き続けている批評愛好家のひとりとして、なんとなく批評っぽく見える文章の書き方を紹介したいと思います。ただし、ぼく自身は職業批評家でもなんでもないので、「批評とは何か」「論文や感想文とどこが違うのか」といった本質

            誰でも書ける! アニメ批評っぽい文章の書き方 - てらまっとのアニメ批評ブログ
          • 映画の死体に魂を吹き込む:『映画大好きポンポさん』とネクロ゠シネフィリア - てらまっとのアニメ批評ブログ

            2021年6月は、コロナ禍にともなう緊急事態宣言で公開延期されていた話題のアニメ映画が続々と封切られ、アニメファンにとってはちょっとした「まつり」になった。『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』『劇場版 少女☆歌劇 レヴュースタァライト』『シドニアの騎士 あいつむぐほし』『映画大好きポンポさん』──いずれもたいへん見応えのある作品で、それぞれについて何か書きたい気持ちはあるものの、残念ながらわたしにはそのための時間と能力がない。いちおう、これらすべてに言及したバ美肉配信があるので、興味のある人はそちらを見てほしい。 てらまっとの怒られ☆アニメ批評 第3回:ポンポさん、ハサウェイ、シドニア、レヴュースタァライト - てらまっと (@teramat) - TwitCasting そういうわけで、ここではわたしがいちばん楽しめた、というか唸らされた作品について書こうと思う。それが『映画大好きポン

              映画の死体に魂を吹き込む:『映画大好きポンポさん』とネクロ゠シネフィリア - てらまっとのアニメ批評ブログ
            • もうひとつの「おにまい」:『お兄ちゃんはおしまい!』について(1) - てらまっとのアニメ批評ブログ

              ひとりのお兄ちゃんの話から始めたい。 2019年6月1日、東京都練馬区で一件の殺人事件が起こる。農林水産省の元事務次官・熊澤英昭(当時76)が、長男の英一郎(44)を自宅で殺害したのだ。英昭は息子の首と胸を包丁で何度も刺し、やがて動かなくなったことを確認すると、みずから警察に通報した。父親は「引きこもりがち」の息子から家庭内暴力を受けており、逮捕当時、彼の身体には殴られたとみられるアザがいくつもあったという。 英昭は警察の取り調べに対し、息子の殺害にいたった直接的な動機として、その直前に起こった別の殺傷事件を引き合いに出している。孫引きのかたちになるが、磯部涼によるルポルタージュ『令和元年のテロリズム』(2021)から引用しよう。 〔…〕犯行当日は熊澤邸に隣接する練馬区立早宮小学校で朝から運動会が行われていた。英一郎はその音に対して、「うるせえな、ぶっ殺すぞ」などと発言したという。英昭は「

                もうひとつの「おにまい」:『お兄ちゃんはおしまい!』について(1) - てらまっとのアニメ批評ブログ
              • 「商業媒体で“アニメ批評”は難しい?」 メディア各社にアンケートしてみた

                商業媒体でアニメの記事を作る上で、画像や映像を引用の範囲を超えて使用するのであれば、版権元への許諾申請が避けて通れません。その中で、素材を提供する版権元への「忖度」が発生し、自由な評論の妨げとなることはないのでしょうか? ねとらぼ編集部では「商業媒体で“アニメ批評”はなぜ難しいのか?(本当に難しいのか?)」をテーマに、当事者であるメディア各社にアンケートを実施。14媒体の内、5媒体(「ねとらぼエンタ」を含む)から有効な回答がありました。 回答があったのは「IGN JAPAN」「朝日新聞」「アニメイトタイムズ」「KAI-YOU.net」「ねとらぼエンタ」の5媒体。「『アニメ批評』の記事が作りにくいという実感はありますか?」という質問に対して、「ある」と答えた媒体はありませんでした。各媒体の回答全文は次ページで。 アンケートの回答全文を読む このテーマはしばしば議論の対象になってきました。例え

                  「商業媒体で“アニメ批評”は難しい?」 メディア各社にアンケートしてみた
                • 2021年現在のアニメ批評のキーワードとは? “世界観構築”エンタメから考える【IMART 2021レポート】 | アニメ!アニメ!

                    2021年現在のアニメ批評のキーワードとは? “世界観構築”エンタメから考える【IMART 2021レポート】 | アニメ!アニメ!
                  • 『シン・エヴァンゲリオン劇場版:||』で成仏できない人のために - てらまっとのアニメ批評ブログ

                    これは2012年に放送されたアニメ『キルミーベイベー』のファンが、放送終了後にネット掲示板に書き込んだとされる有名なアスキーアート(AA)だ。たんなる自虐的な冗談のようにも見えるが、実のところフィクションというものの本質を突いたきわめて鋭い警句ではないかと思う。アニメは終わる。そして私たちはそのたびごとに、自分の人生と向き合わなければならない。 先日封切りされた『シン・エヴァンゲリオン劇場版:||』(以下『シン・エヴァ』)は、まさにこのAAどおりの結末を迎えた。人類補完計画を発動した父・ゲンドウとの対話の末、彼を含めレイやアスカ、カヲルなどをそれぞれの居場所へと送り出したシンジは、エヴァンゲリオンの存在しない世界を創り出し、マリとともにこの ”現実” へと駆け出していく。アニメではなく実写(とCG)で撮られたラストシーンには、いまや彼らと同じ世界を生きる私たちへのエールが込められているよう

                      『シン・エヴァンゲリオン劇場版:||』で成仏できない人のために - てらまっとのアニメ批評ブログ
                    • 京大のアニメ批評サークルが唐沢俊一を引用し「80年代サブカルは日本の戦後文化史上、最も無価値であり、社会にとって大きな害悪であった」との発言に対する反応まとめ(※賛否の否寄り)

                      唐沢なをき @nawokikarasawa 9月24日、唐沢俊一が心臓発作により自宅で亡くなりました。本日荼毘に付しまして葬儀は行いません。彼は俺に対して嘘、暴言、罵倒を繰り返してきて20年以上絶縁状態でした。晩年は金の無心も酷かったです。冷たく聞こえるかもしれませんがこの話はもうしたくないのでお悔やみの言葉はご遠慮願います。

                        京大のアニメ批評サークルが唐沢俊一を引用し「80年代サブカルは日本の戦後文化史上、最も無価値であり、社会にとって大きな害悪であった」との発言に対する反応まとめ(※賛否の否寄り)
                      • フィクションvs.フェミニズム:『宇崎ちゃんは遊びたい!』について - てらまっとのアニメ批評ブログ

                        2019年10月、日本赤十字社が漫画『宇崎ちゃんは遊びたい!』とコラボレーションした献血PRポスターがSNS上で「炎上」した。胸の大きさを強調した(しばしば「乳袋」と呼ばれる)衣装を身にまとった女性キャラクター(宇崎ちゃん)のイラストが、主にフェミニストから「女性を性的にモノ化している」と批判され、これに対してポスターを擁護したいオタクが反発するという、近年ではあまりにもよく見かけるようになった「フェミニストvs.オタク」案件のひとつである。この炎上自体はSNSを大いに賑わせたあと、ポスターの掲示期間終了とともにある程度沈静化したが、2020年8月現在も宇崎ちゃんと同じ体型だという女性アカウントがフェミニストと個別にやり合っていたり、宇崎ちゃんの大きな胸の形はリアルではなく男性の陰嚢と同じだ、という斬新な切り口で罵り合ったりしている。 私自身は炎上当時、原作漫画を読んだことがなかったので、

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                        • 去勢されたおっさんの身体:『スーパーカブ』とぼく(ら)の異常な愛情 - てらまっとのアニメ批評ブログ

                          いわゆる「日常系」がアニメのいちジャンルとして定着して久しい。この間、軽音楽や登山、サバイバルゲーム、釣り、漫画、陶芸、キャンプなど、あらゆる趣味やレジャー活動をテーマにした日常系作品が次々と生み出され、アニメ化もされてきた。当初は「セカイ系」信奉者から「物語がない」とか「奇跡が描けない」とかさんざん批判されたことを考えると、往時ほどの勢いはないとはいえ、それらしい作品が毎クールひとつかふたつ放送される現在の状況は、このジャンルのファンにとって悪いことではない。 ところで、これらの作品群に対して、ネットの一部では非常に興味深い意見が寄せられている。「女子高生がおっさん趣味をやる作品」というものだ。一見するとあまりにも大雑把なラベリングで、まともな議論には堪えないように思えるかもしれない。一部の趣味を「おっさん」の占有物のように捉えていることも、ジェンダー的な観点から批判の余地があるだろう。

                            去勢されたおっさんの身体:『スーパーカブ』とぼく(ら)の異常な愛情 - てらまっとのアニメ批評ブログ
                          • アニメ批評って何?やり方は?オワコンって噂はホント?調べてみました!|しずかにし亭九令

                            最近アニメ批評が話題ですね!でも実際アニメ批評をしたいと思っても何から始めていいのかよくわかりません。 さらにアニメ批評には「オワコン」「金にならない」「みんなに嫌われている」などのよくない噂が…… そこで今回はアニメ批評のやり方や噂について、自分なりに調べてみました! 1.アニメ批評って何?調べてみると、アニメ批評とは、アニメを色々深読みした文章を書くことみたいです。 次に、アニメ批評に対する悪い噂(「オワコン」「金にならない」「嫌われる」)ですが、調べてみたところ、これらはすべて本当だということがわかりました! さらに、アニメ批評のやり方について自分なりに調べてみたところ、大きく分けて2つのやり方があることがわかりました!以降で解説してみます。 2.物語を解釈する2-1.作者の物語としてアニメを見るアニメ批評の基本中の基本は、物語をそのまま受け取らないことです。調べてみると、アニメの物

                              アニメ批評って何?やり方は?オワコンって噂はホント?調べてみました!|しずかにし亭九令
                            • 『羅小黒戦記』はプロパガンダではない 「てらまっと」という人の批評(?)に抗して、そしてアニメ批評の貧しさについて - 曇りなき眼で見定めブログ

                              買ったやつ 映画『羅小黒戦記』吹替版公開の頃なのでもう2年半も前の記事だけれど、てらまっとという人が『羅小黒戦記』はプロパガンダじゃないかとか書いていた。 teramat.hatenablog.com 私もこの頃に『羅小黒戦記』を観てハマったので感想を調べる中でこの記事のタイトルくらいは見かけていたが、読んでいなかった。政治とかテツガクと絡めたアニメ批評に興味がないので。しかし杉田俊介氏のあまりに酷い宮崎駿論を読んだ事などを経て、興味ないとか言っている場合でなく、むしろ積極的に悪しきものとして批判する必要があるように思いはじめた。なのでてらまっと氏の批評もちゃんと読んで批判します。 杉田俊介批判はこちら↓ cut-elimination.hatenablog.com 小野寺系氏も似たような感じで批判した↓ cut-elimination.hatenablog.com てらまっと氏の記事の要

                                『羅小黒戦記』はプロパガンダではない 「てらまっと」という人の批評(?)に抗して、そしてアニメ批評の貧しさについて - 曇りなき眼で見定めブログ
                              • 無意識をアニメートする2:『たまこラブストーリー』と非人間への愛 - てらまっとのアニメ批評ブログ

                                〈以下のテクストは2014年11月に発行されたククラス主宰の批評同人誌『ビンダー vol.1』に寄稿したものです。〉 2014年4月に劇場公開された『たまこラブストーリー』は、一見したところ、恋愛の痛みと喜びを真正面から描いた王道青春映画であるように思える。しかし、よくよく内容を振り返ってみると、これほどおかしな「ラブストーリー」も他にないのではないか。というのも、このアニメ作品では、あたかも言葉遊びをなぞるようにして物語が展開し、人間ではないものへの愛が人間へとスライドしていくように見えるからだ。これはいったいどういうことなのか。 『たまこラブストーリー』はどこがおかしいか 『たまこラブストーリー』(以下『たまラブ』と略称)は、2013年1月から3月にかけて放映された京都アニメーション制作のテレビアニメ『たまこまーけっと』(以下『たまこま』と略称)の続編である。前作に引き続き、『けいおん

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                                • ツインテールの天使——キャラクター・救済・アレゴリー〈1〉 - てらまっとのアニメ批評ブログ

                                  以下のテクストは2011年に頒布された同人誌『セカンドアフター』に掲載されたものです。 希望なき人々のためにのみ、希望は私たちに与えられている。——ヴァルター・ベンヤミン 1 2011年3月11日――あの日を境に、オタク文化もまた変わってしまったのだろうか。森川嘉一朗によれば、オタク文化は「永続する強固な日常(とその閉塞感)」の上に成立してきたが、いまや「永続する日常という基盤自体に亀裂が走っている」*1。また竹熊健太郎によれば、オタク的な表現は「変質するしかない」。なぜならそれは、オタクの「豊かな日常を前提としたライフスタイル」に支えられているからだ*2。森川と竹熊のツイートは賛否両論を呼んだが、あのとき感じられた「終わり」の感覚は、いまなお多くの人の心に影を落としているのではないだろうか*3。 「終わりなき日常」はたしかに終わった*4。けれどもそれは、東浩紀が指摘しているように、私たち

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                                  • 秒速原理主義者による『すずめの戸締まり』感想ペーパー(冒頭) - てらまっとのアニメ批評ブログ

                                    11月20日(日)に開催される文学フリマ東京35で「秒速原理主義者による『すずめの戸締まり』感想ペーパー」を頒布します。ブースは「U11~12 低志会&週末批評」です。どこまで書けるかわかりませんが、以下、冒頭部分を公開します。 新海誠監督の最新作『すずめの戸締まり』(2022)はまぎれもない大傑作である。けれども、わたしにとってこの作品が傑作である理由は、ほかの多くの観客とは微妙に異なっているかもしれない。というのもわたしはつねづね、新海監督の最高傑作として『君の名は。』(2016)でも『天気の子』(2019)でもなく、15年前の『秒速5センチメートル』(2007)を挙げてきたからだ。いわゆる「新海誠が好きだった元カレ」*1のなかでも、おそらくはいちばんやっかいなタイプである。 来るべき震災を物語の中核にすえる『すずめの戸締まり』もまた、しみったれた男性の心情をモノローグでつづる旧作では

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