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→朝日新聞2008.9.28「作家の息遣いと体温に同化できる」pp.@@ シムノンのメグレ警視ものは全作品が翻訳... →朝日新聞2008.9.28「作家の息遣いと体温に同化できる」pp.@@ シムノンのメグレ警視ものは全作品が翻訳されているはずだが、膨大な自叙伝は日本では書籍になっていないし、ノンシリーズの長篇もまだまだ未訳がたくさんある。この河出書房新社のシリーズ、地道にこれからも続いてほしい。 書評原稿では字数の関係もあってあまり突っ込んだ話はできなかったけれど、シムノンのノンシリーズ長篇でも『証人たち』は後期のメグレものにかなり近い呼吸で、一日でどこまでシムノンが書いたかはっきりわかるような構成だが、この『ちびの聖者』とか『ビセートルの環』などはもうちょっと物語そのものの呼吸で生きている感じがする。ときどき破調があるのだ。そこが緊張をもたらしていて、心地よい。 メグレ警視もののテレビドラマはなぜか退屈だが、ノンシリーズの小説は映画によく合う。シムノン原作の映画に秀作が多い理由を、どこかでちゃんと