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8月15日は71回目の終戦記念日である。今春、『太平洋戦争 最後の証言』三部作を完結させたノンフィクシ... 8月15日は71回目の終戦記念日である。今春、『太平洋戦争 最後の証言』三部作を完結させたノンフィクション作家の門田隆将氏は、100人を優に超える老兵たちの声に耳を傾け続けた。人生の最晩年を迎えた彼らが日本に遺したかったものとは何か。門田氏が振り返る。 * * * 私は、艦と共に沈む時、母親の顔や、自分の葬儀のありさまを思い浮かべた水兵たちの話を数多く聞いた。そうまでして守ろうとした日本のいまの姿を憂う声は実に多かった。 多くの若者が、世の中のなんの楽しみも知らないまま死んでいった時代。彼ら戦争世代は、甘えや癒しの中に逃げ込み、権利ばかりを主張するようになった今の日本人をどう見ているのか。 当時の若者が持っていた“諦観”を語るのは、人間特攻兵器「桜花」の生き残りである松林重雄さん(九一)だ。“生還が期し難い特殊兵器”である桜花に志願して、厳しい訓練をおこなった一人だ。 「私は、進んで志願し
2012/08/14 リンク