ひょうご経済＋｜経済｜＜評伝＞酒造業界の革新に挑み続け　大関元社長の長部氏死去

ひょうご経済＋｜経済｜＜評伝＞酒造業界の革新に挑み続け　大関元社長の長部氏死去

酒造業界の革新に挑み続けた長部文治郎さんが鬼籍に入った。 当主は「文治郎」を襲名する。それが大関の...概要を表示 酒造業界の革新に挑み続けた長部文治郎さんが鬼籍に入った。 当主は「文治郎」を襲名する。それが大関の創業家・長部家のしきたりだった。長部さんは１１代目。１９５１（昭和２６）年に神戸経済大学（現神戸大）を卒業し、前身の長部文治郎商店に入社した。 酒といえば日本酒、の時代だ。左うちわの「御曹司」でいられたのに、入社するや積極的に現場で社員の声を聞き、資材調達の見直しなどに乗り出した。 父の後継として３９歳で社長に就任。高度成長に伴う旅行ブームで「ワンカップ大関」が大ヒットとなった。それにとどまらず、発酵技術を製品開発につなげる研究所や、米国工場などを軌道に乗せる。業界では先進的な試みだった。 「鬼が斗酒を飲み干す、と読める」として「魁（さきがけ）」という字を好んだ。襲名が象徴する「古めかしい因習、慣習がまかり通っていた」家業的な体質に進取の気質を育み、近代経営へと脱却させるのが使命と感じたのだろ

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