【ブックガイド】頭と心をリセット　自分と向き合う手仕事の物語｜KADOKAWA文芸「カドブン」note出張所

【ブックガイド】頭と心をリセット　自分と向き合う手仕事の物語｜KADOKAWA文芸「カドブン」note出張所

刺繍、編み物、家具作り――。 ひたすら手を動かし、目の前の作業に集中すると、心が静かに凪いでいく。そ...概要を表示 刺繍、編み物、家具作り――。 ひたすら手を動かし、目の前の作業に集中すると、心が静かに凪いでいく。そんな手仕事の尊さ、自分と向き合う時間の大切さを伝える作品を紹介。気持ちがざわつく時こそ、手仕事小説で心穏やかなひと時を。 ※「ダ・ヴィンチ」2020年7月号より一部転載 選・文：野本由起 ■ 糸は切れてもまた繋がる 家族をくるむ一枚の毛織物『雲を紡ぐ』伊吹有喜（文春文庫）いじめから不登校になった美緒は、家族との折り合いも悪い。ある日、母と口論になった美緒は、盛岡で毛織物の工房を営む祖父のもとへ家出する。手仕事で羊毛から糸を紡ぎ、美しい布を織り上げる過程と家族の再生を重ね合わせた、親子3代の感動ストーリー。 ■ 過疎化が進む田舎町にコルセットで革命を！『革命テーラー』川瀬七緒（角川文庫）町おこしのキーアイテムは「コルセット」!?　不憫すぎる少年と偏屈な老テーラー、スチームパンク少女が凝り固まっ