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ふと書を閉じて 身体の声に耳を澄ます 胸の奥の奥にある重苦しい圧迫感 強くもないが弱くもない 耐えら... ふと書を閉じて 身体の声に耳を澄ます 胸の奥の奥にある重苦しい圧迫感 強くもないが弱くもない 耐えられないほどではない しかし べったりとまとわりつく不快感 何か気を紛らわせたくなる 身体が逃げ出したがっている 自分の生を味わっているときの 心から楽にしているときの感覚へと 私を押し流そうとする何かが 私をつつき続ける しかし。 誰かが奪われているのは 私が奪われているのは まさにそういう感覚なのだ 大事な何かが壊されていく 望んだ世界が遠ざかっていく なぜ会ったこともない誰かのことで そんなふうに感じるのか 出口を探して惑い 宙づりにされて手足をジタバタさせる 苛立つ自分に さらにまた苛立つ それでも。時々は。 思い切って頭から その泥の中に沈み込んでいく。 水の底へ向けて潜るように 何度も 何度でも 物語ることの反撃: パレスチナ・ガザ作品集 河出書房新社 Amazon ※この本を読み
2025/01/01 リンク