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これは、クリスチャンにとって、たいへんな本だ。とうとう教会の内部から、ほんものの声が出てきた。イ... これは、クリスチャンにとって、たいへんな本だ。とうとう教会の内部から、ほんものの声が出てきた。イエス自身(A)とキリスト教・教会(B)とを分けて考え、(B)の問題性、さらには虚構性を指摘するような発言が、キリスト教の内部、聖書学の専門家から出てきた、ということだから(『聖書と現代社会ー太田道子と佐藤研を囲んで』(NGO「地に平和」編、新教出版社、2006/12刊)。 私が面白がるにちがいない、おすすめと、クリスチャンの友人からこの本が送られてきた。この問題についてのふだんの私の主張を知り、よく話しもしている友人である。私は最初軽く考えていた。どうせ、何か少しラディカルなことを言って、最後は護教的になるに決まっている、と思っていた。読み始めたら、とても面白い。最後まで護教色を出さずに、すっぱりと言い切っている。これは画期的だ。イエス自身(A)と、イエスをキリスト(救い主)とするキリスト教(B