ワンランク上の環境を実現できる
27型液晶ディスプレー
液晶ディスプレーはここ数年、価格下落が激しかったが、売れ筋の23型クラスの製品の場合、シンプルなモデルなら1万円台後半で購入できるようになり、さすがに下げ止まり感が出てきた。23型クラスの製品は、コストパフォーマンスが高く、依然として人気だが、最近はその上のクラスである27型液晶ディスプレーとの価格差が小さくなってきているため、27型液晶ディスプレーも売れ行きランキングの上位に入ってくるようになった。
27型ディスプレーは、23型ディスプレーよりも実売価格の幅が広いが、低価格なものは3万円を切っており、かなり手を出しやすい価格まで下がってきている。設置に必要なスペースは23型ディスプレーよりも大きくなるが、横幅の差は10~12cm程度なので、23型ディスプレーからの乗り換えとしてもお勧めだ。そこで本特集では、これからが狙い目の27型液晶ディスプレーを取り上げ、製品選びのポイントやお勧め製品を紹介していきたい。
なお23型液晶ディスプレーは、ほとんどの製品がフルHD解像度(1920×1080ドット)対応だが、27型液晶ディスプレーはフルHD対応製品とWQHD(2560×1440ドット)対応製品に大別できる。特集1回目では、比較的気軽に購入できるフルHD対応27型液晶ディスプレーを見ていこう。WQHDの製品は、今のところプロユースに近く、価格が高いだけでなく機種も少ない。こちらについては特集2回目で紹介する。
ゲームやAV用途に最適な
フルHD対応27型液晶ディスプレーの選び方
フルHD対応の27型液晶ディスプレーは、一度に表示できる情報量こそ23型液晶ディスプレーと変わらないが、ドットピッチが広いため、ポイント数の小さな文字もより大きく表示され、視認性が向上する。またゲームや動画、写真などのAVコンテンツを、より迫力のある大画面で楽しめることもメリットだ。そのため、フルHD対応27型液晶ディスプレーは、液晶パネルの応答速度を高める「オーバードライブ機能」や映像の解像感を高める「超解像機能」を搭載するなど、AV用途向きの機能を搭載した製品が目を引く。
液晶ディスプレーでは液晶パネルの方式として、TN方式とIPS方式が主に使われているが、安価なTN方式が主流だ。一方27型クラスの液晶ディスプレーでは、視野角が広く、角度による色調変化の少ないIPS方式が主流である。ディスプレーとユーザー間の距離が変わらない場合、画面サイズが大きくなるほど、画面中央部と画面の端を見た場合の視野角の差が大きくなる。そのため大画面液晶ディスプレーでは、視野角の広いIPS方式が向いているのだ。
27型クラスになると、パソコン用ディスプレーとしてだけでなく、BDレコーダーや家庭用ゲーム機などを接続して、リビングのテレビ代わりに使うといった使い方も実用的である。そうした用途に使うのなら、HDMI端子やD端子といった、AV機器でよく使われている端子を備えているかどうかも、重要なポイントだ。
この連載の記事
-
第3回
PC
27型液晶で作る快適マルチディスプレーと使いこなし術 -
第2回
PC
フルHDはもう狭い!? 至高の27型WQHD液晶で広々大画面 -
PC
23~24型はもう卒業!? 魅惑の27型液晶ディスプレー特集 - この連載の一覧へ