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最新スマホが次々登場 Mobile World Congress 2012レポート 第20回

「2015年にトップ3を目指す」 中国Huaweiのスマホ戦略

2012年03月13日 22時00分更新

文● 末岡洋子

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 3月1日まで開催された「Mobile World Congress 2011」で目立ったのが中国ベンダーの躍進だ。その1社であるHuawei TechnologiesはZTEとともに急速にシェアを伸ばしているが、これまではミッドレンジ、ローエンドが中心だった。しかし、2012年は「Ascend」ラインでハイエンドブランドを目指すという。ファーウェイ・ジャパンで端末本部商品企画部長を務める伊藤正史氏に話を聞いた。

ファーウェイ・ジャパンの伊藤正史氏

ファーウェイのAndroidスマホでの世界シェアは4位
今後トップ3入りを目指す

――携帯電話のシェアが急速に拡大しています。現在の市場シェアは?

 Androidスマートフォンカテゴリーでは世界4位。Samsung、HTC、LGの次です。このエリアではZTEよりも順位が上です。2011年のスマートフォンの出荷台数は2000万台、これまで右肩上がりで成長を続けており、今年は2011年の3倍ぐらいを狙っています。会社全体では2015年までにトップ3入りを目指しています。

――現在、スマートフォンのカテゴリーはどこが中心になりますか?

 ミッドレンジ、ローエンドが中心で、地理的には中国のほか、アメリカや欧州でもローエンドを中心に展開しています。

 今後はハイエンドやフラッグシップに拡大を図ります。1月のCESで発表した「Ascend P1」「Ascend P1 S」、MWCで発表した「Ascend D Quad」はその戦略に基づくもので、今後「Ascend」ブランドを拡充していきます。Ascendはハイエンドの「D(Diamond)」、Dより下位だが優れた特徴を備える「P(Platinum)」、ミッドレンジの「G(Gold)」、そしてエントリ向け「Y(Youth)」と4種類で展開します。ハイエンドを強化していくという意味を込めて、上昇を意味する「Ascend」というブランド名を付けました。

「上昇する」という意味のAscendは4つのカテゴリーを持つHuaweiの新スマホブランドとなる

CESで発表した「Ascend P1 S」。こちらは“世界最薄”

「世界最○」で先行メーカーを追撃

――ハイエンドではSamsung、HTC、Nokiaなどの企業と戦うことになります。パイそのものも広がっていますが、他社からシェアをとる必要もあります。グローバルでの戦略は?

 日本でもそうですが、グローバルでHuaweiブランドはそれほど確立されていません。ブランド確立のために、今後「世界最○」というわかりやすいメッセージを出していきます。たとえばAscend D Quadは世界最速、Ascend P1は世界最薄を表に出しています。

MWC前日に発表された「Ascend D Quad」。自社プロセッサーを搭載し「世界最速」をうたう

 戦略は、すべてのエリアでナンバー1になることです。ただしスペックだけではなく、使いやすさも強化していきます。この部分は、今後スマートフォンが普及していくにつれて重要になると考えています。

 そこで、中国ではクラウドサービス「Cloud Plus Service」を開始しました。中国外については、具体的なことはいえませんがグローバル展開を視野に入れており、日本もその中に入っています。

――サービスを差別化のポイントにするということでしょうか?

 クラウドでストレージサービスを提供するというのは、どこもやっていることですが、いかに簡単に、ワンタッチで使えるようにするのかの仕掛けを考えています。広めるためには、技術に通じていない人でも使えるようにすることが大切です。

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