地デジ移行がひとまず完了してすでに2ヵ月あまり。大型量販店のテレビ売り場は半年前の混雑具合に比べたら、嘘のように人がまばらだ。まあ、製品をじっくり見たい、詳しい説明を聞きたいという人にとっては、今の方が買いやすい状況とも思う。
それはさておき、今混雑しているのはBlu-ray Discレコーダー売り場だ。筆者も先日BDレコーダーを新規に購入したのだが、売り場にいる店員は皆、お客さんの対応に追われていた。
筆者は指名買いなのでダイレクトにレジに向かったのだが、BDディスクを同時購入すると割引になるキャンペーンの紹介をはじめ、「ご一緒にHDMIケーブルはいかかですか?」と関連アイテムまでオススメされる始末。お店の方も拡販に一所懸命だ。
というわけで、そろそろBDレコーダーを、と考えている人も多いだろう。そこで今回のBDレコーダー特集では、誰もが自分に合ったベストな選択をするためのポイントの解説や、各社の製品の実力チェックを行なう。
第1回では、BDレコーダー発売メーカーの最新ラインナップを網羅する。まずは、主要な機能を各社のモデルを一気に比較できるラインナップ表を見てほしい。BDレコーダーというと、HDD容量と内蔵するデジタルチューナーの数くらいしか大きな違いはないと思われがちだが、横並びで比較してみるといろいろと違いがあることがわかる。
BDレコーダー秋冬モデルの機能一覧
(クリックで拡大)
上の表を元に最新BDレコーダーの傾向を解説しよう。まず、HDDの低価格化が反映され、実売で3万円台の最安価モデルであっても500GB HDD搭載モデルがほとんどで、320GBモデルはかなり減ってしまった。HDD容量は多いほどありがたいので、これはユーザーには大きなメリットだろう。
そして、HDD容量の全体的な底上げだけでなく、USB HDDの増設が可能なモデルをパナソニックとソニーが投入してきた。従来から対応していた東芝を含めると3社が対応した形だ。使っていくうちにHDD容量が不足してしまうような心配が少ないので、大量にテレビ番組を録画したい人には注目の機能と言える。
もうひとつのポイントが、3チューナーモデルや「スカパー! HD」チューナー内蔵モデルなど、多チューナーモデルが続々と登場してきたこと。3チューナーは今春にパナソニックが先鞭を付け、ソニーが追従してきた。スカパー! HDチューナー内蔵モデルは、シャープとソニーが発売している。
スカパー! HDチューナー内蔵モデルも、スカパー! HDを視聴している人や、視聴してみたいけれどもネットワーク録画などの設定が心配という人にはありがたいものだが、誰にとってもありがたいと感じるのが3チューナーなどの多チューナーモデルだろう。
番組改編期や年末年始の特番が増えるシーズンはもちろんだが、最近のテレビ放送は例えば午後8時ちょうどに始まる番組と午後7時58分頃始まる番組が混在しており、EPGによる録画予約ではこれだけで番組重複となってしまう。
このために2チューナーでは録画しきれない機会が案外多いのだ。3チューナーとなるとこうした番組重複が予想以上に減る。BDレコを2台使って2番組以上の同時録画を行なってきたヘビーユーザーならば、明らかに番組重複の警告の発生が減ったことを実感できるはず。家族みんなで使っている人もありがたみが実感できるだろう。
最新機能としては、HDビデオカメラでの対応が進んできている3D動画や1080/60p動画の取り込みにBDレコも対応しはじめた。表の中では、再生・取り込みの両方ができ、BDディスクにダビングできるモデルのみ「○」としているが、非対応のモデルでも、Blu-ray 3Dソフトの再生が可能なモデルの中には、BDに保存した3D動画の再生が可能なことがある。これは、記録方式がほぼ同様であるためだ。60p動画については正式に対応したモデル以外では再生できない。
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