2011年2月9日に、KDDIはアメリカのFoursquare Labとの間で、日本での「foursquare」の展開で協力関係を結ぶことを発表した。また2月14日にはfoursquareのiPhoneアプリの日本語化もなされている。さて、この「foursquare」は一体どんなサービスなのか。そして日本での展開はどう広まっていくのだろうか。
世界中、さらには宇宙でも使われた「foursquare」
foursquareはスマートフォンでの位置情報を用いたソーシャルメディアと呼ぶべきサービスだ。BlackBerry/iPhone/AndroidといったGPSを搭載した主要スマートフォンから利用することができ、今自分がいる場所に「チェックイン」してポイントを稼いだり、特定の条件のチェックインをすることでバッジを獲得したりする、ゲームとしての楽しみ方が当初は強かった。
しかし位置情報を共有するというソーシャルメディアの活用方法が進むにつれて、foursquareのユーザー数は、2009年は20万人だったが、2010年には500万人にまで増やしている。そんなfoursquareの現状を、彼ら自身が“インフォグラフィック”にまとめているのでご紹介しよう(リンク)
チェックインに関する基本的なデータは以下のとおりだ。
●2010年のチェックイン数は約3億8157万件で、北朝鮮を含むすべての国からのチェックインがあった
●最大のチェックインを集めたのは2010年10月30日にワシントンDCで行なわれた「Rally to Restore Sanity」で3万525チェックイン
●2010年10月22日には、国際宇宙ステーションからチェックインされた
宇宙の位置情報をどのように確定するのかよくわからないのだが、とりあえず人間が住んでいるところは地上/宇宙を問わず、すみずみまでチェックインされる状況になったという。
また興味深いのは時間とチェックイン先のジャンルのグラフだ。昼の12時と夜の7時にチェックインの山があり、飲食が可能なスポットへのチェックインが多い。またオフィスや学校へのチェックインは朝が多く、ショッピングは午後、バーなどのナイトスポットは夜8時以降にピークが来ている。当たり前のようで、これまで世界規模でデータ化されていたわけではなかった情報だ。
KDDIとの提携で話題に
でも以前から日本で盛り上がっていた
そして注目はジャンル別のチェックイン先ランキング。鉄道の駅では2位に渋谷駅、3位に新宿駅がランクインしていたのだ。日本語化されていないサービスは日本ではなかなか流行りにくいのだが、それにもかかわらず渋谷駅と新宿駅がランキングに入っている点は、日本のラッシュのすさまじさと同時に、foursquareが日本のユーザーにも受け入れられる素地を感じることができる。
そのほかでは、映画の封切り日やfoursquare内のブランドページのランキング、ジムへのチェックインランキングなどが続いている。
この連載の記事
-
第16回
スマホ
10年間のモバイルのいい経験を活かす ―KDDI高橋 誠氏に聞く -
第14回
スマホ
デトロイト・オートショーでのモバイル&ソーシャル体験 -
第13回
スマホ
2011年にモバイルネイティブになろう -
第12回
スマホ
海外パケット定額で得られた新しい旅の楽しみ -
第11回
スマホ
iPhoneアプリを作る高校生(後編)~「アメリカへ武者修行」 -
第10回
スマホ
iPhoneアプリを作る高校生(前編)~「つながるきっかけ」 -
第9回
スマホ
SIMロックフリーの恩恵を体感――b-mobile WiFi+L-05A -
第8回
スマホ
ケータイの進化をたどる回顧展に何を思ったか -
第7回
スマホ
これは生活へのモノリスだ!~iPadで気になる5つのこと -
第6回
スマホ
Androidアプリをデザインする理系女子 - この連載の一覧へ