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Sandy Bridgeこと新Core iシリーズが登場 第1回

Sandy Bridgeこと第2世代Core i7/i5/i3、ついに発表

2011年01月06日 11時00分更新

文● 小西利明/ASCII.jp編集部

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インテルCore i7プロセッサー

Sandy Bridgeアーキテクチャーを採用する第2世代の「インテルCore i7プロセッサー」

 インテルは6日、「Sandy Bridge」のコード名で呼ばれていた新アーキテクチャーCPUを発表した。製品としては、第2世代の「Core i7」「Core i5」「Core i3」プロセッサーの、デスクトップ/ノートパソコン向け25製品と、対応チップセットとなる。

 新しいCore i7/i5/i3プロセッサーは、いずれも32nmプロセスで製造され、今までのCore i7/i5/i3(Nehalemアーキテクチャー)を改良した新しいアーキテクチャーのCPUとなっている。第1世代のCore iシリーズでは、グラフィックス機能(GPU)を内蔵するもの、しないものが混在していたのに対して、新しいCore iシリーズはすべてがGPUを内蔵している。また、CPUとGPUが同じ半導体ダイ上に集積されているだけでなく、キャッシュメモリー(LLC、従来の3次キャッシュに当たる)を共有するなど、統合がより進められた。

 また、「AVX」(Intel Advanced Vector eXtentions、関連記事)と呼ばれる新しいSIMD演算拡張命令の搭載も、大きな特徴のひとつとなっている。CPUと内蔵GPUの強化により、独立GPUを搭載しなくてもBlu-ray 3Dの再生が可能(Intel InTru 3D)としている。

 動作周波数も向上しており、デスクトップパソコン向けのCore i7/i5は、多くが3GHz以上のクロック周波数で動作する。なお、第2世代Core iシリーズのパフォーマンスについてはこちらの記事を参照していただきたい。また、アーキテクチャーの詳細については、別途解説記事を掲載する予定である。

省電力版が独立したラインナップに
デスクトップ向けCPU

Core i7-2600Kのパッケージ

Core i7-2600Kのパッケージ

 デスクトップパソコン向けのCore iシリーズでは、小型パソコンやディスプレー一体型パソコンに適した低電圧版が独立したラインナップとして用意された。パッケージは新たに登場した、1155ピンの「LGA-1155」となっている。

 デスクトップ向けCore i7/i5とCore i3の主な違いは、i7/i5が基本的にクアッドコアCPUで自動オーバークロック機能「ターボ・ブースト・テクノロジー」(以下ターボブースト)を備えるのに対して、i3はデュアルコアCPUでターボブーストを搭載しない点にある。また、Core i7とCore i5の主な違いは、ハイパー・スレッディング・テクノロジー対応の有無にある。ただし、後述するように例外もある。

 プロセッサーナンバーの末尾に「K」と付くCPUは、クロック倍率のロックが外された、オーバークロック動作に適した製品と位置付けられている。K付きのアンロック製品は内蔵GPUも強化され、内部演算ユニット(EU)が12個の「Intel HD Graphics 3000」を搭載する。それ以外のデスクトップ向けCPUの内蔵GPUは、EUが6個の「Intel HD Graphics 2000」となっている。

 一方でK付きアンロック製品とCore i5-2300などは、ビジネスパソコン向けのクライアント管理技術「vProテクノロジー」や、ハードウェア仮想化のパフォーマンスを向上させる「Intel VT for Directed I/O」(VT-d)、セキュリティー機能「トラステッド・エグゼキューション・テクノロジー」(TXT)といった、ビジネス向け機能には対応しない。Core i3も同様なほか、暗号化処理を高速化する「AES-NI」命令にも対応しない。

 主な仕様は以下のとおり。なお価格は、1000個受注時の1個あたりの価格である。

デスクトップ向け 通常電圧版 クアッドコア
  Core i7 Core i5
CPU名 i7-2600K i7-2600 i5-2500K i5-2500 i5-2400 i5-2300
物理コア数/論理コア数 4/8 4/4
動作周波数 3.4GHz 3.3GHz 3.1GHz 2.8GHz
ターボ・ブースト 最大周波数 3.8GHz 3.7GHz 3.4GHz 3.1GHz
LLC 8MB 6MB
メモリー速度 1333MHz
内蔵GPU HD 3000 HD 2000 HD 3000 HD 2000
GPU動作周波数 1350MHz 1100MHz
TDP 95W
価格 $317 $294 $216 $205 $184 $177
デスクトップ向け 通常電圧版 デュアルコア
  Core i3
CPU名 i3-2120 i3-2100
物理コア数/論理コア数 2/4
動作周波数 3.3GHz 2.93GHz
ターボ・ブースト 非対応
LLC 3MB
メモリー速度 1333MHz
内蔵GPU HD 2000
GPU動作周波数 1100MHz
TDP 65W
価格 $138 $117

 低電圧版のデスクトップ向けCPUは、プロセッサーナンバーが通常電圧版と同じでも、動作周波数は異なる。末尾に「S」が付くものはTDPが65W、「T」と付くものはTDPがさらに低い35~45Wとなっている。なおCore i5-2390Tのみ、i5シリーズでありながら「デュアルコアCPUでハイパー・スレッディング対応」という例外的存在となっている。

デスクトップ向け 低電圧版
  Core i7 Core i5 Core i3
CPU名 i7-2600S i5-2500S i5-2500T i5-2400S i5-2390T i3-2100T
物理コア数/論理コア数 4/8 4/4 2/4
動作周波数 2.8GHz 2.7GHz 2.3GHz 2.5GHz 2.7GHz 2.5GHz
ターボ・ブースト 最大周波数 3.8GHz 3.7GHz 3.3GHz 3.3GHz 3.5GHz 非対応
LLC 8MB 6MB 3MB
メモリー速度 1333MHz
内蔵GPU HD 2000
GPU動作周波数 1350MHz 1100MHz 1250MHz 1100MHz
TDP 65W 45W 65W 35W

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