いま、ARがエンターテイメントと
ビジネスを融合させる!
これまで、この連載ではエンターテイメントやビジネスにおける、爆発的なARの浸透ぶりを紹介してきた。少なくとも2010年の情報技術産業を語るのにARは外せない。また、今後も多くのARアプリやサービスが生まれていくだろう。
また、たとえばニッサン石鹸の試みである「AiR FaFa」のように、アプリをダウンロードし、ファーファ製品のロゴを写すことで、iPhoneの中で熊のファーファと遊べるというものも登場した。今までの記事でも書いたように、エンターテイメントとビジネスや広告・販促の組み合わせというのが、今後のARのひとつの流れになっていくと思われる。
また、奈良先端科学技術大学院大学の加藤博一教授がワシントン大学のHITLabで開発したライブラリ、「ARToolKit」では、ある程度のC言語のプログラミング知識があれば、白黒のマーカーを使ったARワールドが実現できる。自分でARに触れられる楽しさが人気を集め、現在、様々なユーザーが作成したアプリケーションの動画が、YouTubeやニコニコ動画でアップされているほど。
いまや、ブームと言っていいほどARの注目度は高いが、もしかして一過性のブームで終わってしまうのだろうか? いやそれは違う。今後、現実や社会とARの関わりはますます深まっていくことだろう。もしかしたら人間の「現実感」や「能力」を変えてしまうかもしれない。それほどARは大きな可能性を秘めているのだ。
最終回となる今回は、AR開発の歴史そしてARの未来の姿、本来の姿を探るべく、日本でのAR研究の第一人者、東京大学大学院情報学環の暦本純一教授にお話をうかがってきた。
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