頓知・(とんちどっと)は2日、同社が提供しているiPhone用アプリ「セカイカメラ」(iTunes Store)の新バージョン「セカイカメラ2.0」を発表した。近日リリース予定で、価格は無料。
セカイカメラは、インターネット上に存在するデータを現実とリンクさせる「拡張現実」(AR)という技術を使った体験型アプリ。
ユーザーはアプリ上からインターネット上の仮想空間に、「エアタグ」というツールで文字や写真などのデータを投稿する。iPhoneのカメラ機能を通じて、フキダシ状になったエアタグデータを「現実空間」に重ね合わせるような形で表示する仕組みだ。詳しくはこちらの記事を参照。
新バージョンで追加された機能は「Air Movie」「Air Tweet」「Air Profile」「Sekai Life」「Air Follow」など。そしてリニューアルと同時に、楽天トラベル、ゼンリンデータコム、みんなの経済新聞ネットワーク、クウジット各社との連携サービスも発表した。
まずは新機能から紹介したい。キーワードは、ソーシャル機能の強化による「ユーザー同士のつながり」だ。
注目の新機能はソーシャル機能を持った「Sekai Life」か
1) Air Movie
エアタグ上に動画コンテンツを表示する機能。ただしまだ一般ユーザーは利用出来ず、企業ユーザーだけが使える機能なのが残念。同社によれば「正直言って間に合いませんでした」とのことなので、今後に期待がかかる。
2) Air Tweet
Twitter上でプロフィール欄に登録された「現在地情報」を元に、Twitterでの発言(ツイート)をセカイカメラ上に「エアタグ」として投稿する機能。URLに埋め込まれたジオタグデータを読み込むわけではない。
3) Air Profile
セカイカメラを起動したユーザーの頭上周辺に、プロフィールタグを浮かべる機能。プロフィールにTwitterのURLを登録しておけば、Safariで開いてもらうことも出来る。ただしプロフィールの公開範囲は承認制などで絞ることは出来ず、表示のオン・オフ切り替えだけだ。
4) Sekai Life
セカイカメラを通じたSNS的なサービス。気になったユーザーのエアタグ投稿履歴を見られる「タイムライン機能」、自分のエアタグへの反応を確認する「リプライ機能」、自分の近くを通りかかった人の履歴を記録しておく「あしあと機能」などがある。
5) Air Follow
ユーザー同士をフォローする機能。フォローしたユーザーが投稿したエアタグはSekai Lifeのタイムライン上に表示出来るため、「いつ、誰が、どこで、何をしたか」がきわめてリアルに把握出来るようになる。エアタグを介したコミュニケーションもしやすくなるだろう。
これまでは「このお店が出す酒は安くても美味い」「今の時期、この高台から見える夕暮れはキレイだ」など、誰のものか分からない感想コメントをよりわけて読むという使い方がメインだった。今回のリニューアルではそれが「知っている誰かと感想を共有する」という、ソーシャル的なサービスにシフトしていくことになりそうだ。
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