メモリーの価格が下がり、4GB以上のメモリーを搭載するパソコンが珍しくなくなってきた。4GB以上のメモリーを有効に使うには、64bit版のOSが必要となる。しかもWindows 7のパッケージ製品には、x86版(32bit版)とx64版(64bit版)のインストールディスクが両方とも含まれるという。これを機に、「64bit版を導入してみようか」と考えている人も多いだろう。
64bit版の導入で最も気になるのは、所有しているハードやソフトの互換性だが、同じくらい気になるのは、「64bit版にしてパフォーマンスは良くなるのか」ではないだろうか。極論すれば、パフォーマンスが変わらない(あるいは下がる)のであれば、ハードやソフトの互換性に不安のある64bit版を選ぶ必然性はない、とも言える。
そこで特集4回目では、Windows 7の32bit版と64bit版でベンチマークテストを行ない、パフォーマンスがどう変わるのかを調べてみた。
ベンチマークテストに使用した環境
今回ベンチマークに使用したCPUは、AMDのPhenom II X4 955 Black Edition(3.2GHz)と、インテルのCore 2 Quad Q6600(2.40GHz)の2種類だ。どちらもクアッドコアだが、クロック周波数やマザーボードが異なるため、AMD対インテルの比較ではなく、それぞれのプラットフォームでの32bit版と64bit版のパフォーマンスの違いを見る。
そのほかの主な仕様は以下のとおり。CPUとメモリーの種類、チップセット以外は可能な限り共通化した。
Phenom IIテスト環境 の主な仕様 | |
---|---|
CPU | Phenom II X4 955 Black Edition(3.2GHz) |
メモリー | DDR3-1066 4GB |
チップセット | AMD 790FX |
マザーボード | MSI 790FX-GD70 |
グラフィックス | GeForce GTS 250 |
HDD | Western Digital Caviar Green WD10EADS 1TB |
Core 2 Quadテスト環境 の主な仕様 | |
---|---|
CPU | Core 2 Quad Q6600(2.40GHz) |
メモリー | DDR2-667 4GB |
チップセット | Intel P35 Express |
マザーボード | ASUS P5K-E |
グラフィックスとHDDはPhenom IIと同様 |

この連載の記事
-
第5回
PC
既存周辺機器&ソフトのWindows 7互換性情報 -
第3回
PC
ネットブック専用? Windows 7 Starterは何が違う -
第2回
PC
ネットブックも大丈夫! USBメモリーでWindows 7導入 -
第1回
PC
どれを買えばいい? Windows 7エディション全部解説 -
PC
買う前に知っておきたいWindows 7のアレコレ特集 - この連載の一覧へ