ヴイエムウェアは6月4日、「VMware View 3.1」の出荷を開始した。VMware Viewは、仮想化ソフトウェア上でクライアントOSを実行し、その画面をクライアントPCに転送して操作を行なうVDI(Virtual Desktop Infrastructure)製品。
以前は「VMware VDI」と呼ばれていた製品で、2008年12月3日に名称が変更され「VMware View 3」として発売された。今回の3.1はその拡張版で、ユーザー操作性の向上と管理機能の強化が行なわれている。
ユーザー操作性の向上の1つが、マルチメディアデータのデコード処理をクライアントPC側で行なう「マルチメディアリダイレクト」機能のWindows Vistaへの対応。これにより、画面転送型製品の弱点である動画の再生がWindows Vista上でもスムーズに行なわれることが期待できる。併せてAdobe Flashの動画表示の最適化も行なわれ、Flashを使用したWebページを表示する際の帯域が軽減され、同時にレスポンスが向上する。
また、クライアントの日本語化も進められ、クライアント用ユーザインターフェイス「View Client」の日本語化が行なわれた。オンラインヘルプおよびドキュメントも日本語で利用できるという。
管理機能の強化としては、ADAM(Active Directory Application Mode)やView Composerのデータベースの自動バックアップ機能を搭載、クライアント情報(IPアドレスやMACアドレスなど)の仮想デスクトップセッション内から利用可能になる、ログの内容をよりわかりやすく表示するなどが行なわれた。
VMware View 3.1の発表に合わせ、国内販売パートナーがコメントを発表した。日本ヒューレット・パッカードは「実績あるシンクライアント、ブレードPC とヴイエムウェアのソフトウェアを組み合わせることでブレードPC-仮想PC ハイブリット型の仮想クライアントソリューションを実現します」とコメント。
またデルは、「今後VMware View3.1 製品をデル・ソリューション・イノベーション・センター(東京)に導入し、デルのサーバ・ストレージ製品ならびにクライアント製品と合わせてお客様が求める検証作業やデモンストレーション環境を整えることにより、幅広いお客様のエンドユーザ・コンピューティングの課題に対してのソリューションが提供できるものと確信しております」としている。