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2011年2月25日

新義州の暴動

 「新義州で暴動」と聞いて思い出したのは17年前、平成6年4月に書いたブックレット「北朝鮮崩壊・日本大混乱」(現代コリア研究所)でした。北朝鮮の体制崩壊シミュレーションですが、偶然ながら新義州での食糧暴動から始まります。画像はその冒頭のページです。
 この年は5〜6月に核危機が高潮し、6月のカーター訪朝でそれを一旦脱したものの、7月8日金日成が急死し金正日は3か月姿をくらますという、激動の年でした。結果的にはそれから17年間、紆余曲折を経ながらも北朝鮮の体制は存続しているのですからシミュレーションは外れたと言われてもしかたありません。今とはもちろん色々な状況が違ってきているのですが、何か起きた場合に事態がどう推移するのかは常に考えておく必要があると思います。Houkai_2


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2011年2月22日

1000キロ現地調査

【調査会NEWS1015】(23.2.21)

■拉致・工作員上陸浸透に関する1000キロ現地調査

 調査会では拉致及び北朝鮮工作員の上陸浸透・離脱などに関わる地域を今後あらためて実地調査していくことになりました。当面累計1000キロを目標にし、第1回として福井から石川・富山にかけての300キロ超の調査を行います。法律家の会や現地の支援者、ご家族も参加の予定です。

 多くの場所は調査会役員の誰かが訪れたことのあるところですが、このところ、前に政府機関からもたらされた失踪者に関する情報が全く事実と違っていることが分かったりするなど、これまで入手した情報についても洗い直しが必要になっています。また、現地に行くことによって再度北朝鮮工作活動への警戒を喚起するとともに、北朝鮮側に対してはそれによる抑止効果がもたらされることが期待されます。

 第1回の調査は概ね次のような流れで行われる予定です。詳細については後日お知らせします。

3月12日(土)福井(敦賀〜越前海岸)
3月13日(日)石川(能登半島)
3月14日(月)富山(氷見〜朝日町)

(追記)
 情報と言えば、オーストラリアの「シドニー・モーニング・ヘラルド」にウィキリークスで公開された情報によるとして、東京の米国大使館発の公電から得た情報が報じられています。

http://www.smh.com.au/technology/technology-news/wikileaks-unveils-japanese-spy-agency-20110220-1b17a.html

 その中に平成20(2008)年に訪日した米国のランダル・フォート情報担当国務次官補に対して内閣情報調査室のトップが「金正日の情報で最も優れた情報源は「Former sushi chef」(つまり「金正日の料理人」藤本健二氏)である」と語った話が出てきます。探してみた範囲ではウィキリークスのサイトにはまだ載っていないようですが、まあありそうな話で、これが命がけでやっているはずの情報収集かと、多少ため息がもれました。(荒木)

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2011年2月17日

方便

【調査会NEWS1014】(23.2.17)

■方便
           荒木和博

  9・17小泉訪朝のときに交渉をしていた人たちは北朝鮮が拉致問題を認めれば国交正常化をすると言って北朝鮮に拉致を認めさせ、5人を取り返して結果的には国交正常化交渉も立ち消えになりました。こういうのが「方便」というのでしょう。今に至っても世界中を騙し続けている北朝鮮が騙された稀有な例だと思います(もちろんこちらの交渉当事者は本気でそう思っていたのですから「騙す」という言葉は適当でないかもしれませんが)。

 鳩山元総理の「方便」発言が問題になっています。政治家の言葉に良くも悪くも方便が多いことは言うまでもありませんが、「方便です」と言ってしまうのはあまり聞いたことがありません。「方便です」と言ったら方便ではなくなる訳で、寅さんがいたら「それを言っちゃあ、お終いよ」と言うところでしょう。

 それにしても、そこまで「方便」が使えるなら、もっと本気で北朝鮮を騙せないのでしょうか。北朝鮮が大好きな皆さんや朝鮮総聯も動員して「2〜3人拉致被害者を返したらすぐにも国交正常化できますよ」と言わせるとか、「万景峰に拉致被害者を乗せてきたら入港を認めてあげる」とか。そうしておいて、後で文句を言われたときに「拉致被害者を助けるための方便でした」と言っても誰も問題にはしないと思うのですが。

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2011年2月16日

アイデンティティ

保守系のオピニオン紙「アイデンティティ」2月1日号に「日本よ、真の独立国家であれ 拉致被害者奪還する覚悟行動で示そう」と題して書きました。
230201
同紙の購読等お問い合せは 078-928-2605 発行人である葛目浩一さんまでお願いします。

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2011年2月15日

戦略情報研究所講演会(三浦小太郎さん)

【調査会NEWS1012】(23.2.15)

■(参考情報)

  次回戦略情報研究所講演会は以下の通り開催します。奮ってご参加下さい。

1、日程:平成23年2月25日(金)18:30~20:30

前半約1時間の講演を(株)NetLiveのご協力でインターネット中継の予定です。後半はフロアの参加者との質疑応答になります。中継は以下のサイトでご覧下さい。

http://www.netlive.ne.jp/archive/SII/index.html

2、場所 UIゼンセン会館(東京都千代田区九段南4-8-16 Tel03-3288-3549)
 ※JR・地下鉄市ケ谷駅下車3分(JR出口から靖国通りを靖国神社に向けて進み、三菱東京UFJ銀行の手前の道を右に入って直ぐ 日本棋院斜向い)
http://www.mapion.co.jp/c/f?uc=1&grp=all&nl=35/41/14.758&el=139/44/23.929&scl=5000&bid=Mlink

3、講師:三浦小太郎・北朝鮮帰国者の生命と人権を守る会代表

4、テーマ:「人権と安全保障」
 人権を守るためにも国家が治安の整備、安全保障は重要であり、また国家が単なる「暴力装置」に堕さないためにも人権という理念は大切である。脱北者問題、拉致問題、北朝鮮人権運動をこの視点から考える。

5、参加費 2000円(戦略情報研究所会員は無料)。

6、参加申し込み 事前のお申し込みは不用です。そのまま会場においで下さい。

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2011年2月13日

敬礼

 連休中に映画「太平洋の奇跡」を見てきました。比較的地味な映画にも関わらず映画館はほぼ満席で老若男女色々な人が来ていました。
 中身は先の大戦中サイパン島玉砕後も戦い続けた大場栄大尉を描いたもので、戦った相手の米海兵隊員によって書かれた本が原作です。お勧めだと思います。

http://www.taiheiyo-no-kiseki.jp/

 ただ、この映画だけではないのですが戦争映画で気になるのが敬礼で、日本軍では今の自衛隊も含め、着帽のときは挙手敬礼、脱帽のときは10度の敬礼(上半身を真っ直ぐ伸ばしたままでやや前傾姿勢にする)が基本です。よく軍人が脱帽で挙手敬礼をしている姿が映画やドラマに出てきますが、これは間違い。ちなみに米軍や韓国軍は脱帽でも挙手敬礼で、自衛隊も出来た当時はアメリカ式だったそうなので、その方が国際標準(?)なのかも知れません。
 また、陸軍の敬礼はひじを横に張るのに対して海軍の敬礼は狭い船のなかでするため、ひじを張らず横幅をとらないようにやります。「太平洋の奇跡」では海軍陸戦隊から大場部隊に合流した隊員は海軍式の敬礼になっていましたが、着帽のままで頭を下げていたのはちょっと変でした。
 ちなみに「男たちの大和」の最後のシーン、大和の沈没地点でかつての乗組員だった仲代達也が船上から敬礼するシーンは脱帽で陸軍式の挙手敬礼。九仞の功を一簣にかく、というとオーバーですが若干残念だったことを思い出します。

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2011年2月 9日

チャンネル桜H23.2.8

葛城キャスターの「防人の道」に出ました。

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2011年2月 7日

「八百長」

【調査会NEWS1011】(23.2.7)

■「八百長」
           荒木和博

 相撲のことは門外漢ですが、報道を見ていてふと思ったことがありました。「何をいまさら言っているのか」という素朴な疑問です。 相撲における八百長の話は前から言われており、週刊誌でも度々報じられてきました。新聞やテレビが今頃になって鬼の首を取ったように騒ぐのは何か滑稽です。また、もともと奉納という意味のある相撲ですからスポーツと同じに考えるのも無理があるのでしょう。これから内部調査を行って対策を発表しても全てを真剣勝負にするのは不可能ではないかと思います。今はただ国技として、相撲が好きで真面目にやっている力士が報われるようにしてもらいたい、ファンの思いを裏切らないで欲しいということだけです。

 ところで、これを書いたのは「山本美保さんに関わるDNAデータ偽造疑惑事件」とオーバーラップするからです。山形の身元不明遺体と山本美保さんが全く別人であることは中学生でも分かることですし、矛盾だらけの警察の見解を信じたとしても二度目のDNA鑑定をやっている途中で初めて家族に遺留品の照会をするなど、ありえないことだらけです。矛盾はこれまでもマスコミを含めて何度も指摘されてきましたが、警察の側は「矛盾はない」を繰り返すだけでした。その姿は「八百長はしていない」と言い続けてきた関係者とだぶるものがあります。

 山梨県警の発表があった平成16年、ある警察の幹部は山形の遺体が美保さんでないという私たちの主張について「現場の士気が下がる」と言いました。この事件は「命がけで拉致問題に取り組んでいる」と言っている政府が、その中枢の意思によって実は拉致問題の隠蔽を図ろうとしたという極めて重大な事件です。政府は自ら真実を明らかにして責任者に対し明確な処分を下すべきですし、治安を守るため日夜大変な苦労を続けている現場の警察官の皆さんが本当に誇りを持てるようにしてもらいたいと切に思う次第です。

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2011年2月 4日

「正論」3月号

 月刊「正論」3月号に「『血を流す覚悟』なくして拉致被害者奪還は成らず」と題して拙稿が掲載されています。ご関心のある方はご一読いただければ幸いです。

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