日本海
25日に福井県の若狭町、26日に米子で集会があったため、小浜線の上中から米子まで、列車を乗り継いで移動した。夕方の17:43上中発の東舞鶴行きで終点まで行き、乗り継いで西舞鶴へ、切符はそのままJRで綾部まわりなのだが、急に気が変わり北近畿タンゴ鉄道で豊岡に出た。宮津行きの快速だが、宮津からそのまま特急になり豊岡に行く。車両は特急「タンゴエクスプローラー」の車両なので。得したような気分ではあった。もっとも、夜だったので残念ながら景色は全く見えなかったが。
豊岡で宿に着いたのが22時頃、テレビをつけたら「遙かなる約束」をやっていた。スパイ容疑でソ連に抑留された男性が半世紀ぶりに妻・娘との再会を果たす話だが、黒木瞳さんのやっていた奥さんが松本京子さんのお母さんにだぶって感じられた。
翌朝、7:43豊岡発で浜坂、鳥取と乗り継いで11:50米子着。何か昭和30年代のような行程だった。それにしても山陰の海岸は美しく、美しいということは逆に言えば無防備だということでもある。拉致のことをやっているせいか、海岸を見ていると「ここなら侵入しやすいだろうなあ」などと、変な感慨に浸るのだが、そういう海岸がずっと続くのである。
これだけ見ていても、この国の防衛の基本である「専守防衛」というのがいかに欺瞞であるかがよく分かる。そして、その欺瞞の被害者の1人が26日の集会のメインテーマとなった松本京子さんであった。折しも米子では国民保護法制に基づく訓練が行われ、官房副長官が参加していた。国籍不明の武装グループによる科学剤爆発飛散事件が起きたとの想定だったそうだが、この訓練と松本さんの事件は決して関係のないものではない。当事者がどの程度理解しているかは分からないが。
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