天国からの宅配便 時を超える約束

柊サナカ 双葉社 2024年4月



 

 

依頼人の死後に届けものをするサービス「天国宅配便」の配達人・七星が贈る感動のシリーズ第三弾!
姉を許せないまま生き別れた女性に届いた小包み。高校生が通う大好きな食堂の営業最終日。
子供の頃ファンレターを送った漫画家からの思いがけない返事。老人が美術展で知り合った少年と交わした〝賭け〟。
心温まる四編+エピローグを収録。




この作品、シリーズもので、以前に2作品あることを知らずに読んだが、とてもよかった。


依頼人の死後に届けものをするサービス「天国宅配便」の配達人・七星は、少しの手がかりから、配達先を探す。その仕事ぶりに感心。


受け取った人は、思いも寄らない遺品をもらって、戸惑うが、それが新しい発見につながる。



パンドラの秘密箱

弓月の姉陽子は、結婚式の日に、映画の「卒業」のラストシーンのごとくマルコという男が結婚式場から新婦陽子を連れ去る。そんな姉に弓月は昔から振りまわされていた。


食堂ミツコ最後の日

高校生の中江路真智は大好きな食堂のことをSNSでつぶやいたことから、今までお馴染みさんしか訪れなかった食堂に客が押し寄せるようになり……


いつかのファンレター

小学生の時に 月刊誌の漫画にファンレターを出していた。

その作者から遺品が届く。


孔雀石の母子像

戸倉勝義は招待券をもらったので展覧会を見に行ったが、 文部科学大臣省をとった絵を見ても良さがわからないでいた。その絵の前で美大を目指している高校生と言葉をかわす……



今話題になっているSNSの炎上、闇バイトなどの話も盛り込まれていた。


知人や家族のおもわぬ一面を知ることができたり、新しい家族との付き合いが始まったり……

人生を見直すきっかけとなったり……


優しい気持ちになる物語だった。



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