説明資料は以下に公開されています。
結果は最後の「Summary」にまとまっています。また、図の中に書かれているのですが、今回の実験は、直流電源を用いて行われたようです。ロッシ氏やParkhomov博士は、交流電源を用いており、これまでは「交流電源は必要条件の一つ」だと思われてきたので、非常に重要なポイントだと思います。
以下、サマリーに下手な日本語訳をつけてみました。非常に期待できる結果だと思います。
The anomalous heat production in the Ni+LiAlH4 fuels has been observed repeatedly.
Ni+LiAlH4燃料による過剰熱生成は何度も観察されている。
The heat production can be controlled by input power and can last for a long time.
熱生成は入力エネルギーによって制御され、長時間続く。
The T2 temperature placed on the outer surface of the fuel cell is about 405℃ greater than the T1 temperature, T1 is placed on the outer surface of the reaction chamber and near the heater.
燃料セルの外周に置かれたT2の温度はT1の温度より約405℃高い。T1は反応チャンバーの外表面に置かれヒータに近い位置にある(訳者注:T1が最もヒータに近いため、本来はT1の方がT2より温度が高くなる筈なのだが、それが逆転している)。
An estimate power of excess heat is about 600 W. The ratio of excess heat of 600 W to input power of 780 W is 0.77.
過剰熱は約600Wと見積もっている。600Wの過剰熱は780Wの入力に対して0.77の比率である。
Considering self-sustaining effect, the input power might be significantly decreased if a chopper supply can be used to keep excess heat production.
セルフ・サステイン効果まで考えると、チョッパーサプライが過剰熱生成を保つために使えたら、入力エネルギーはもっと下げられるかもしれない。
How to calculate the ratio of total produced heat energy to electrical input energy remains a question in present work.
入力となる電気エネルギーに対しての全生成エネルギーの比率の計算は本研究ではまだ疑う余地が残る。
The consumption of nickel container and Ni + LiAl4 powders is checked to be less than 1 g after experiment. The calculated energy density is 4 orders of magnitude greater than the value of gasoline.
ニッケルコンテナーとNi+LiAl4パウダーの消費量は1グラム以下である。これから計算されるエネルギー密度は、ガソリンのそれよりも4桁高い。
Therefore, the origin of excess heat cannot be explained by any chemical energy.
したがって、過剰熱の元は化学的なエネルギー反応ではあり得ない。
The isotope abundances of nickel and lithium in the fuels after experiment will be analyzed by mass spectrometry technique. A further experiment will be carried out.
実験後の燃料にあったニッケルとリチウムの量はマス・スペクトロメトリーで分析予定である。更なる実験を計画している。
以上