京都のExaARTにサイン会に行ってきました
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事前にブログ書きたかったのですが、とにかく時間がなくて……。というか今も時間がないのですが、今書かないと過去の事になってしまうので。
11月25日から12月6日まで京都四条寺町ギャラリーExaART(えくさあーと)さんで個展を開かせていただきました。東京以外での個展は初めてのことです。そして12月6日にサイン会をやらせていただきました。
ここしばらくブログを書かなくなってしまっていて、写真を撮るとき、後で記事にするというような事を考える癖がすっかりなくなっていて、ギャラリー内の写真を一枚も撮らずに帰ってきてしまいましたが、落ち着いた雰囲気のとても良いギャラリーでした。
京都駅からバスか烏丸線で15分くらいらしいのですが、徒歩でも30分くらいなので、京都駅から歩いてみました。写真はdp2 Quattroです。
京都タワーというらしい。
普通の街並みに、ぽつぽつと古い建物が混じっているのがなんだか不思議な感じです。
グーグル先生の言うがままに細い路地を進む。
電話ボックス。
途中腹が減ってコンビニへ。何味だこれ?と思ってつい買ってしまいましたが、もっとちゃんとしたところで京都っぽいものを食べればよかった。一人で飯屋に入る習慣がないので、なんか気後れしてしまう。
そんなこんなでたどり着きましたExaARTさんの入り口。この写真撮ろうとしたところを展示を見に来てくれた方にバッチリみられたりしてちょっと恥ずかしかったです。あ、画面右端に手が写ってますね(笑)。
サイン会は1時間半くらいで終了しました。僕は描きながら話す事ができなくて、つい黙々とサインしてしまうので、あまりお話しできなくてすみません。喋ろうとすると喋ろうとした事を書きそうになるんですよね。
とにかくたくさんの方に来ていただいて、複数回来てくださった方も多かったみたいで、ありがとうございました。
ついでに周辺を散歩した時の写真を。
なんかマツキヨまでちょっとおしゃれな感じが。
細い横道を見るとつい撮ってしまう。
お、向こうにも横道マニアが。深淵を覗く時、深淵もまたこちらを覗いているのだ。
京都駅の中にクリスマスツリーが。もうこんな季節かー。一年経つの早いですね。
予約した新幹線の時間まで間があったので、駅の中をふらふら。
前日まで風邪気味でどうなるかと思ったのですが、楽しい一日でした。機会があったらゆっくり観光したいです。
デビュー20周年画集『祝祭の街』明・暗・素、3冊発売中です。
11月25日から12月6日まで京都四条寺町ギャラリーExaART(えくさあーと)さんで個展を開かせていただきました。東京以外での個展は初めてのことです。そして12月6日にサイン会をやらせていただきました。
ここしばらくブログを書かなくなってしまっていて、写真を撮るとき、後で記事にするというような事を考える癖がすっかりなくなっていて、ギャラリー内の写真を一枚も撮らずに帰ってきてしまいましたが、落ち着いた雰囲気のとても良いギャラリーでした。
京都駅からバスか烏丸線で15分くらいらしいのですが、徒歩でも30分くらいなので、京都駅から歩いてみました。写真はdp2 Quattroです。
京都タワーというらしい。
普通の街並みに、ぽつぽつと古い建物が混じっているのがなんだか不思議な感じです。
グーグル先生の言うがままに細い路地を進む。
電話ボックス。
途中腹が減ってコンビニへ。何味だこれ?と思ってつい買ってしまいましたが、もっとちゃんとしたところで京都っぽいものを食べればよかった。一人で飯屋に入る習慣がないので、なんか気後れしてしまう。
そんなこんなでたどり着きましたExaARTさんの入り口。この写真撮ろうとしたところを展示を見に来てくれた方にバッチリみられたりしてちょっと恥ずかしかったです。あ、画面右端に手が写ってますね(笑)。
サイン会は1時間半くらいで終了しました。僕は描きながら話す事ができなくて、つい黙々とサインしてしまうので、あまりお話しできなくてすみません。喋ろうとすると喋ろうとした事を書きそうになるんですよね。
とにかくたくさんの方に来ていただいて、複数回来てくださった方も多かったみたいで、ありがとうございました。
ついでに周辺を散歩した時の写真を。
なんかマツキヨまでちょっとおしゃれな感じが。
細い横道を見るとつい撮ってしまう。
お、向こうにも横道マニアが。深淵を覗く時、深淵もまたこちらを覗いているのだ。
京都駅の中にクリスマスツリーが。もうこんな季節かー。一年経つの早いですね。
予約した新幹線の時間まで間があったので、駅の中をふらふら。
前日まで風邪気味でどうなるかと思ったのですが、楽しい一日でした。機会があったらゆっくり観光したいです。
デビュー20周年画集『祝祭の街』明・暗・素、3冊発売中です。
フェノメノ完結編『フェノメノ 陸』が発売になります
ツイートフェノメノのイラストの話を初めていただいたのは2011年の夏でした。僕の引っ越しなどで締め切りを延ばしてもらった事もありますが、約4年間夜石達を描いてきた事になります。
今回大団円を迎え、事前におおよその終わりの形については作者の一肇さんから聞いていたのですが、何というか、最終章は少し時間を置いて読み返さないと気持ちの整理が追いつかない感じでした。
僕にとっての良い物語は、何というかトロッコのようなものに乗せられてコトコトとどこか知らない場所に運ばれていくような、その物語に触れなければ想起される事がなかっただろうというような感情を抱かせてくれるようなものなのですが、フェノメノはまさにそういう物語でした。
未読の方もいるだろうし、ネタバレは避けたいので内容には深く触れませんが、星海社のサイトで1話が無料で公開されてますので興味がありましたらぜひ読んでみてください。
ビジュアルノベル版もあります。
6/16日に、作者の一肇さんがTwitter怪談をやるので、そちらもぜひ。
夏コミ新刊通販情報
ツイート夏コミ告知 3日目東A41a,bです
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夏コミ告知です。サークルむてけいファイヤー/ロマンスは3日目(8月17日)です。新刊は二冊『今日の北上さん2』と『パッヘルの大魔女 第六集』です。
『今日の北上さん2 夏の北上さん』表紙カラー本文全ページカラー 40ページ。漫画本。
内容は相変わらずの感じです。艦娘要素がさらに低くなりました。もう適当にTシャツとか着てると何だか分かりませんね。
1とくらべて1ページネタが減って漫画が増えました。
内容はこんな感じです。
※戦艦は軍艦の誤記です。すんません。
『パッヘルの大魔女 第六集』表紙カラー本文モノクロ30ページ。長い物語で、同人誌で年2回、2万文字くらいの本を出していたら完結まで時間がかかりすぎるので、ちょっと発表形態を検討中です……。と前回書いてしまったのですが、結局同人誌になってしまいました。同人誌にしないと作業時間が確保できなかったのと、挿絵をたくさん描いてイメージを固めているので、形態としては合ってるんですよね……。何とかペースを早めます。
会場マップはこちらになります。
よろしくお願いします。
『今日の北上さん2 夏の北上さん』表紙カラー本文全ページカラー 40ページ。漫画本。
内容は相変わらずの感じです。艦娘要素がさらに低くなりました。もう適当にTシャツとか着てると何だか分かりませんね。
1とくらべて1ページネタが減って漫画が増えました。
内容はこんな感じです。
※戦艦は軍艦の誤記です。すんません。
『パッヘルの大魔女 第六集』表紙カラー本文モノクロ30ページ。長い物語で、同人誌で年2回、2万文字くらいの本を出していたら完結まで時間がかかりすぎるので、ちょっと発表形態を検討中です……。と前回書いてしまったのですが、結局同人誌になってしまいました。同人誌にしないと作業時間が確保できなかったのと、挿絵をたくさん描いてイメージを固めているので、形態としては合ってるんですよね……。何とかペースを早めます。
会場マップはこちらになります。
よろしくお願いします。
リューシカ・リューシカ1巻Kindle版、半額キャンペーン中です
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元々全ページカラーの単行本で、通常のモノクロ漫画の単行本より価格が高い(オールカラーにしてはかなり頑張った価格設定なのですが)ので、半額になっている間にぜひ。
無料で読める連載の方もよろしくです。
これだけだと何なので、写真ちょびっと。小雨の中傘をさしてタマゴ( •~•)を抱っこしながら撮りました。カメラはDP3Merrill。やはり素晴らしい解像感。
グラデーションが綺麗。Twitterで何の花か聞いたところ、ムラサキシキブ、という意見が多かったのですが、数人『コムラサキでは?』という方がいて、調べたらコムラサキでした。植物は奥が深いです。
子供を抱いた姿勢ではファインダーを見ることができず、片手で適当に撮ったのですが、そのわりにはまあまあ。
水滴がもっとキラッとなったらよかったなあ。
コミティア参加します。下敷きつくりました
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10月20日コミティア106参加します。ビッグサイト東5,6ホールま33a、サークル名『むてけいロマンス』
場所はpixivの地図でご確認ください。
今回は下敷きを2種作りました。新作です。
あとは既刊になります。
『パッヘルの大魔女』の2と4。1と3は手元に在庫がないので恵文社かCOMIC ZINで在庫をご確認ください。
『蕗原さんと絵の話01』
『P-P-M』
にります。
あと、奥さんであるところの( ̄Σ ̄) @Yukaly 作のお守り『タマゴちゃんの雫』もあります。手前味噌ですがなかなかかわいい。
よろしくです。
場所はpixivの地図でご確認ください。
今回は下敷きを2種作りました。新作です。
あとは既刊になります。
『パッヘルの大魔女』の2と4。1と3は手元に在庫がないので恵文社かCOMIC ZINで在庫をご確認ください。
『蕗原さんと絵の話01』
『P-P-M』
にります。
あと、奥さんであるところの( ̄Σ ̄) @Yukaly 作のお守り『タマゴちゃんの雫』もあります。手前味噌ですがなかなかかわいい。
よろしくです。
夏コミ告知。新刊2冊です 日曜東館シ33a,b むてけい
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夏コミ告知です。8月11日(日曜)東館(の東6ホールです。すみません4と書いてました)シ33a,b サークル名『むてけいファイヤー/ロマンス』です。
地図はこちらをご覧ください。
新刊は2冊で、一冊は『蕗原さんと絵の話01』
漫画、フルカラー22ページ。
とある予備校の日本画科で女の子二人がもそもそと絵の話をするという地味な漫画です。でも全ページフルカラーです。
もう一冊は『パッヘルの大魔女04』です。小説本ですが、表紙カラー、口絵カラー2枚、本文モノクロ挿絵9点で、絵の比率は高いです。魔法が発見されて間もない世界で、社会の仕組みが急激に変わる中、地上最強の魔女になってしまったヤミィという女の子が派手だったり地味だったりの活躍をするお話です。
あと、illus-Tさんの新作のTシャツも販売する予定です。
こんな感じになります。
新刊はある程度まとまった冊数搬入しますので、午後でもまず買えると思います(売り切れていたらすみません)。
地図はこちらをご覧ください。
新刊は2冊で、一冊は『蕗原さんと絵の話01』
漫画、フルカラー22ページ。
とある予備校の日本画科で女の子二人がもそもそと絵の話をするという地味な漫画です。でも全ページフルカラーです。
もう一冊は『パッヘルの大魔女04』です。小説本ですが、表紙カラー、口絵カラー2枚、本文モノクロ挿絵9点で、絵の比率は高いです。魔法が発見されて間もない世界で、社会の仕組みが急激に変わる中、地上最強の魔女になってしまったヤミィという女の子が派手だったり地味だったりの活躍をするお話です。
あと、illus-Tさんの新作のTシャツも販売する予定です。
こんな感じになります。
新刊はある程度まとまった冊数搬入しますので、午後でもまず買えると思います(売り切れていたらすみません)。
リューシカ・リューシカ電子書籍版、配信開始しました!
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思い返せば2009年にWeb雑誌でフルカラー漫画の連載を始めると決めた時、頭にあったのは『2年以内くらいにはAmazonやAppleが日本でも電子書籍配信を開始するはず。そうなれば漫画はカラーにシフトする。それを見据えて今始めよう』というような事でした。
実際には4年ちかくかかってしまいました。でもやっと配信開始です。現在(7月21日)全巻30%ぶんのポイント還元セール中です。実質3割引なので、お早めにぜひ。
Bookwalkerはこちら。
紙の単行本が出るたびに、ネットの感想などで、書店でなかなか手に入らなくて何軒も探し回ってくださった方がたくさんいらっしゃるのを見かけて嬉しいやら申し訳ないやらでしたが、とりあえず確実に入手できる手段ができてほっとしています。紙の本には紙の本の良さがあるとは思うのですが、売り切れや絶版や需要はあるのに増販してもらえず塩漬け状態とか、紙の本で味わってきた苦しみから開放されてほんとうに嬉しいです。
連載もよろしくです。最新話は無料で読めるのです。
実際には4年ちかくかかってしまいました。でもやっと配信開始です。現在(7月21日)全巻30%ぶんのポイント還元セール中です。実質3割引なので、お早めにぜひ。
Bookwalkerはこちら。
紙の単行本が出るたびに、ネットの感想などで、書店でなかなか手に入らなくて何軒も探し回ってくださった方がたくさんいらっしゃるのを見かけて嬉しいやら申し訳ないやらでしたが、とりあえず確実に入手できる手段ができてほっとしています。紙の本には紙の本の良さがあるとは思うのですが、売り切れや絶版や需要はあるのに増販してもらえず塩漬け状態とか、紙の本で味わってきた苦しみから開放されてほんとうに嬉しいです。
連載もよろしくです。最新話は無料で読めるのです。
フェノメノ、リューシカ、enchantMOON
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ここ数日、自分の、あるいは自分が関わった仕事の発表が立て続けにありました。
まずフェノメノ参 収縮ファフロツキーズ
イラストを担当しています。フェノメノも気づけば3冊目です。内容についてはネタバレになってしまうので怖いの大丈夫な方は(そうでなくても)ぜひご一読を。
今回はカバーのイラストはずいぶん難航しました。ゲラを読んでこの篁亜矢名というキャラクターの心の内が明らかになり、構想を練りながらゲラを読み返しているうちに何かもう少し掘り下げられるのではないか、とクリンナップまで済んだ線画をボツにして別な絵を描き始めたのですが、うまくいった、と思っても線画の仕上げに入るあたりで何かが足りない気がしてきてしまい、またちょっと違う絵を描き始める、というのの繰り返しで、気づいたら荒いラフも含めて20枚くらい描いたり消したりしてしまいました。まるで目に見えない微細なヒビの入ったコップに水を注いでいるような感じで、十分に絵に力をこめたと思っても、しばらくして見返すと水位が下がってしまっているような感じでした。
読み終える前と後、この絵が作中のどのシーンなのかを知る前と後でこの人物の表情から受ける印象がじわっと変化するように描いたつもりなので、それがうまく伝わっているといいのですが。
本文のイラストに関しては、やはり見せ場を絵にしたいわけですが、そういうシーンというのは当たり前ですが文章にも力があって、そこに絵を足すと蛇足になったり文章の流れを壊してしまったりするのでどこを描くかずいぶん迷いました。3枚だと、メインのキャラクターも描きたいし新キャラも描きたいしでなかなか難しいですね。
次にリューシカ・リューシカ 6巻
何とか年2冊のペースで単行本を出せるよう頑張っています。今回、ネットで見かける感想の大半が『書店に置いていない』というもので、大変申し訳なく思っています。悲しいかな既刊を買わずに新刊を買う人は少ないので、何か大きく話題にでもならない限り巻を追うごとに初版の部数は減ってしまうもののようです。今までは発売してすぐAmazonや他のネット書店が在庫切れになって何週間も在庫切れが続く、という状態が多かったのですが、その反動なのか、今回はAmazonには在庫があって書店が品切れのようです。
紙の本に愛着はあるのですが、こういう事が続くと、早く電子書籍にしてくれ、と思ってしまいます。書店に行ったら品切れで、そのまま買わずじまいになってしまう人がずいぶんいるようなので。
できましたら、品切れの際は書店で注文していただけるとありがたいです。
Twitter用アイコン配布中です。
連載もよろしくです。最新話が無料で読めます。
3つめはenchantMOON
紙の再発明、というかっちょいいコンセプトのタブレット端末です。ペンを使った手書き入力のUIが特徴です。紙にボールペンか何かで描くような感じで描けます。
つくったのはUEIという会社。僕は筐体デザインを担当しました。
とてつもなく冒険したガジェットなのでどのくらい売れるものなのか不安だったのですが、嬉しい事に初回ロットは一日で完売し、現在予約も締め切ってしまいました。6月予定の二次ロットの予約が4/29いっぱいまでだそうです。
言葉による説明は難しいので、詳しい情報は公式サイトと社長の清水さんのブログをご覧ください。
enchantMOONに関して、色々なメディアにとりあげられて話題になり、ものすごく期待のハードルが上がっている気がします。
新しさ、面白さ、得体のしれなさ(笑)に関しては期待に応えられるものになっていると思います。便利さとか実用性とか何かの実務に即戦力で投入できる製品か、と言われると、先日の発表会で触らせてもらった感じでは、正直まだ未知数です。肝であるペンタッチも、2月のカウボーイ大会の時から少し変わっていて、インクが出すぎている万年筆みたいに書き出しがポツッと点状に太くなる癖があったり(製品版では直っていると思います)、指で入力するコマンドも反応が不安定だったり遅くなったりしていました。※4/29追記。修正されました。
色々な機能を追加してくれるアプリも出揃うのは製品が発売されてしばらく経ってからだと思います。
たとえば僕はenchantMOONを漫画のネーム描き用に使おうと思っています。僕は通常複数のマシンで描いた絵を共有するためにdropboxを使っているのですが、enchantMOONにはまだ描いた絵をdropboxに転送する手段が今はありません。
幸いevernoteは対応しているようなのでそれで凌げそうですが、まあそういったこまごまとした作業環境が整うのにはある程度時間がかかるでしょう。
考えてみるとiPhoneですら初代の頃は不具合も多く、コピペもフリック入力もできないという状態でした。でも僕はそれを不便とはあまり感じなくて、むしろOSのバージョンが上がって機能が増えるたびに、最新のハードを買ったときのようなわくわくする気持ちを繰り返し味わう事ができて得したなあと思いました。これは成熟したハードでは体験できない楽しさで、この感覚が分かる人は初回ロットのenchantMOONを買ってもたぶん後悔しないでしょう。
個人的には、10万近くするのでは……と思っていたので39800円という価格は衝撃でした。この価格なら自分が製作に関わったという事を差し引いても迷わず買っていたと思いますし、実際、この価格を実現するために関係者に無料配布とかもないので一台買いました(関係者は千円割引だそうです)。
一般的なタブレット端末は次々に性能の上がった新機種が出るので、iPadですら発売から数年経てば価値は激減します。しかしenchantMOONの『紙とペンのように描ける』という根幹の部分は、紙とペンが既に成熟した道具であるために数年後もその先も同じ価値を持ち続けるはずです。
でもまあ、人を選びます。上の説明と公式サイトの情報でピンと来た方はぜひ。
まずフェノメノ参 収縮ファフロツキーズ
イラストを担当しています。フェノメノも気づけば3冊目です。内容についてはネタバレになってしまうので怖いの大丈夫な方は(そうでなくても)ぜひご一読を。
今回はカバーのイラストはずいぶん難航しました。ゲラを読んでこの篁亜矢名というキャラクターの心の内が明らかになり、構想を練りながらゲラを読み返しているうちに何かもう少し掘り下げられるのではないか、とクリンナップまで済んだ線画をボツにして別な絵を描き始めたのですが、うまくいった、と思っても線画の仕上げに入るあたりで何かが足りない気がしてきてしまい、またちょっと違う絵を描き始める、というのの繰り返しで、気づいたら荒いラフも含めて20枚くらい描いたり消したりしてしまいました。まるで目に見えない微細なヒビの入ったコップに水を注いでいるような感じで、十分に絵に力をこめたと思っても、しばらくして見返すと水位が下がってしまっているような感じでした。
読み終える前と後、この絵が作中のどのシーンなのかを知る前と後でこの人物の表情から受ける印象がじわっと変化するように描いたつもりなので、それがうまく伝わっているといいのですが。
本文のイラストに関しては、やはり見せ場を絵にしたいわけですが、そういうシーンというのは当たり前ですが文章にも力があって、そこに絵を足すと蛇足になったり文章の流れを壊してしまったりするのでどこを描くかずいぶん迷いました。3枚だと、メインのキャラクターも描きたいし新キャラも描きたいしでなかなか難しいですね。
次にリューシカ・リューシカ 6巻
何とか年2冊のペースで単行本を出せるよう頑張っています。今回、ネットで見かける感想の大半が『書店に置いていない』というもので、大変申し訳なく思っています。悲しいかな既刊を買わずに新刊を買う人は少ないので、何か大きく話題にでもならない限り巻を追うごとに初版の部数は減ってしまうもののようです。今までは発売してすぐAmazonや他のネット書店が在庫切れになって何週間も在庫切れが続く、という状態が多かったのですが、その反動なのか、今回はAmazonには在庫があって書店が品切れのようです。
紙の本に愛着はあるのですが、こういう事が続くと、早く電子書籍にしてくれ、と思ってしまいます。書店に行ったら品切れで、そのまま買わずじまいになってしまう人がずいぶんいるようなので。
できましたら、品切れの際は書店で注文していただけるとありがたいです。
Twitter用アイコン配布中です。
連載もよろしくです。最新話が無料で読めます。
3つめはenchantMOON
紙の再発明、というかっちょいいコンセプトのタブレット端末です。ペンを使った手書き入力のUIが特徴です。紙にボールペンか何かで描くような感じで描けます。
つくったのはUEIという会社。僕は筐体デザインを担当しました。
とてつもなく冒険したガジェットなのでどのくらい売れるものなのか不安だったのですが、嬉しい事に初回ロットは一日で完売し、
言葉による説明は難しいので、詳しい情報は公式サイトと社長の清水さんのブログをご覧ください。
enchantMOONに関して、色々なメディアにとりあげられて話題になり、ものすごく期待のハードルが上がっている気がします。
新しさ、面白さ、得体のしれなさ(笑)に関しては期待に応えられるものになっていると思います。便利さとか実用性とか何かの実務に即戦力で投入できる製品か、と言われると、先日の発表会で触らせてもらった感じでは、正直まだ未知数です。肝であるペンタッチも、2月のカウボーイ大会の時から少し変わっていて、インクが出すぎている万年筆みたいに書き出しがポツッと点状に太くなる癖があったり(製品版では直っていると思います)、指で入力するコマンドも反応が不安定だったり遅くなったりしていました。※4/29追記。修正されました。
色々な機能を追加してくれるアプリも出揃うのは製品が発売されてしばらく経ってからだと思います。
たとえば僕はenchantMOONを漫画のネーム描き用に使おうと思っています。僕は通常複数のマシンで描いた絵を共有するためにdropboxを使っているのですが、enchantMOONにはまだ描いた絵をdropboxに転送する手段が今はありません。
幸いevernoteは対応しているようなのでそれで凌げそうですが、まあそういったこまごまとした作業環境が整うのにはある程度時間がかかるでしょう。
考えてみるとiPhoneですら初代の頃は不具合も多く、コピペもフリック入力もできないという状態でした。でも僕はそれを不便とはあまり感じなくて、むしろOSのバージョンが上がって機能が増えるたびに、最新のハードを買ったときのようなわくわくする気持ちを繰り返し味わう事ができて得したなあと思いました。これは成熟したハードでは体験できない楽しさで、この感覚が分かる人は初回ロットのenchantMOONを買ってもたぶん後悔しないでしょう。
個人的には、10万近くするのでは……と思っていたので39800円という価格は衝撃でした。この価格なら自分が製作に関わったという事を差し引いても迷わず買っていたと思いますし、実際、この価格を実現するために関係者に無料配布とかもないので一台買いました(関係者は千円割引だそうです)。
一般的なタブレット端末は次々に性能の上がった新機種が出るので、iPadですら発売から数年経てば価値は激減します。しかしenchantMOONの『紙とペンのように描ける』という根幹の部分は、紙とペンが既に成熟した道具であるために数年後もその先も同じ価値を持ち続けるはずです。
でもまあ、人を選びます。上の説明と公式サイトの情報でピンと来た方はぜひ。