斗比主閲子の姑日記

姑に子どもを預けられるまでの経緯を書くつもりでBlogを初めたら、解説記事ばかりになっていました。ハンドルネーム・トップ画像は友人から頂いたものです。※一般向けの内容ではありません。

理想の人生を10段目、最悪を0段目としたら、今のあなたは『何段目』にいますか?

私は10段目にいます。たぶん、ここ10年はずっと10段目。恐らく、今後の人生も変わらないはず。

いきなり何を言っているのかと思うでしょうが、

「0から10までの段がある梯子(はしご)を想像してください。梯子の頂上(10)はあなたにとって最高の人生、底(0)は最低の人生を表しています。 あなたは今、個人的にこの梯子のどの段に立っていると感じますか?」

※Geminiで生成。最初はもっと生々しかったので抑えめで

この「梯子で何段目にいると感じますか?」が、世界幸福度調査で、その国の人々が幸福かを測る指標として利用されています。

【世界幸福度ランキング】日本の幸福度、2026年は61位に後退 トップはフィンランド:朝日新聞SDGs ACTION!

朝日新聞の記事では61位に後退と下がったことをタイトルに入れていますが、梯子の点数では6.13点で去年と変わらずだし、実は過去最低は2020年の5.871で、実はそんなに変わらずで6点台を推移しています。

点数は1点上がれば上位10位ぐらいになるので、フィンランド、アイスランドみたいな常連を除けば、結構団子状態だし、この幸福度調査のランキングの上下を気にするのは正直あんまり意味がないと私は考えています。

だいたい、梯子の何段目って質問で、私みたいに10段目と答える日本人は皆無じゃないですか。この幸福度調査の直近ランキングについて、荻上チキ Sessionでも紹介していましたが、演者の皆さん全員が「幸せだとは言えない」と言っていましたし、日本人はレストランの評価でも5をなかなか付けないし、点数を控えめに付ける傾向がありますよね。日本人は平均が基本だと思っている。

一方で、幸福度ランキング常連の北欧に行くと、日本クオリティとしたら低いレベルのレストランでも評価5が普通だったりします。北欧の人間は3を付けるのは罰だと思っている。だから、点数そのものの各国比較というのはあまり意味がないなとは考えています。

ただ、ただですよ、この点数の付け方自体が実は幸福度に影響を与えるとは思っていて。ややこしいですけど。

日本人って、さっき紹介したSessionの演者の人たちみたいに、自分が幸せだって明言するのに躊躇するところがあるんですよね。たぶん、同調圧力的なものがあって。

実際、私が10段目と回答したのにモヤモヤする人ってたくさんいるはず。この記事が仮にバズった場合に、一定割合の「この人は恵まれているから幸せだと思ってるんだよな(でも、私は幸せではない)」という反応が予想される。

別に他人が幸せを感じていようがいまいが、自分には関係ないし、どうでもいいことじゃないですか。大事なことは自分が幸せに感じられるかだから。

ただ、日本人の頭の中には、常に相対的な幸せがこびりついちゃっていて、他人とすぐに比較しようとしてしまう。まさに、このランキング結果を他国と比較するように。

一方で、私にはフィンランド人の知人がいますが、この人はいかにも幸せそうな人で。日本人で幸せそうな人って言うと、何か能天気な感じで受け取れるけど、この人はもうずっとニコニコしてて。聞いたことはないけど、仮に「今、幸せ?」と聞いたら、まず間違いなく「幸せだね」と返ってくるのが想像できる。

フィンランドに行ったことがある人は想像できると思いますが、フィンランドって、何気ない日常を大事にする傾向があるんですよね。仕事は早めに終えて、家族と自然に時間を使っている。娯楽はめっちゃ少ない。国民のメンタリティとして、シンプルな日々の生活を楽しむというのが基本になっているというか。

以前から言っていますが、私は、『吾唯足知』(われただたるをもってしる)を大事にしていて。20年ぐらい前に、今の自分をそのまま認めようって思ってから、日々の生活の中に幸せを見出すようになって、10年ぐらい前にカンストしちゃいました。

去年一年間も良い年だったし、今年一年間も良い年になると思う - 斗比主閲子の姑日記

私が幸せと感じるのは、「あ、今日はちょこぺろさんが配信してた!」とか、「このボスキャラ、ようやく攻略できた!」とか、「初めて作ったけど、このレシピ、めっちゃ美味しい!」とか、そのレベルです。実現難易度は著しく低い。だから、別に私が資産2億円あるとかと関係なく、また、こんな資産になる前から(金銭的に恵まれる前から)、私は、私の幸せを実感してきました。豆苗を二回収穫できるだけで、もう嬉しい。

世界幸福度調査では、梯子の段数以外にも次の要素でのスコアも出ているのですが、

  1. 人口当たりGDP(客観)
  2. 健康寿命(客観)
  3. 社会的支援(主観)
  4. 選択の自由(主観)
  5. 寛容さ(寄付文化)(主観)
  6. 腐敗の認識(主観)

日本は1つ目と2つ目は最上位なのに、3-6あたりは主観的に低い結果になっています。

確かに、日本社会には生き辛さはあって、進学や就職で一度失敗したらもう取り返しがつかないというのは、韓国や中国と同様にかなり根深いものがある。

ただ、私の感覚だと、日本には同時にとても良い文化や慣習がたくさんある。基本的に他人に親切だし、危害を与える人は少ないし、食事は美味しいし、アニメや漫画やアイドルなど独自の卓越した文化があり、観光資源も圧倒的。何度も言うけど、食事は極めて美味しい。

だから何が言いたいかというと、日本ではメンタリティとして幸せを感じてはいけないという縛りがありすぎる気がするので、もうちょっと気楽に、幸福のハードルを下げていきませんか、ということです。

手始めに、近所の馴染みのレストランをGoogle mapで★5を付けるところから始めてみませんかね。家族や友人の今日の良かったことを一緒に喜ぶのもいい。自分に優しくなって、他人にも寛容になっていけば、結果的に生きやすい社会が少しずつ出来上がっていくと私は考えています。いきなり、日本の制度を変えて、北欧諸国みたいになりましょうというのは無茶だけど、メンタリティが少しずつでも変わっていけばいいなって。

今日書きたかったことはこんなところです。ではでは!