Thoughts and Notes from CA

アメリカ在住、外資系企業歴30年の日本人会社員。 アメリカでの生活、海外での子育て、外資でのキャリア構築、そして現地に暮らして見えてきたアメリカ政治のリアルまで、日々の体験を通じて気づいたことをゆるく発信。 グローバルに挑戦する日本人が、少しでも勇気を持てるような発信を目指しています。

アメリカ人旅行者が見た”ふつうじゃない”日本の風景15選(前編)

最近、日本を旅行をしたアメリカ人のブログを見ている。旅行者の日本に対する感想には、日本への新鮮な視点が溢れており、色々興味深い。
アメリカ在住の日本人からすると、「そうだよね、わかるよー」という点もあれば、「そんなとらえかたするのか!?」という点もあり、私自身の新たな学びがある。

uncorneredmarket.com

上記の「日本旅行第一印象:リモコン付きトイレからコンビニまで」という記事は、15個もの日本の印象がコンパクトにまとめられている。すべて紹介すると長くなってしまうので、少し小分けにして、紹介しつつ、私のコメントもそれぞれ付記してみたい。

 

世界で最も先進的なトイレ

”The world’s most advanced toilets”と銘打たれたのがしょっぱなのテーマ。「日本について初めに語る印象がトイレかよ」、なんて思ってはいけない。日本のトイレはそれほど群を抜いて先進的なのだ。

世界中を旅して地面に穴が開いただけのトイレで用を足したことすらある筆者。リモコンが付き、便座が温かく、そして極めつけはウォシュレット、と初めのトイレ経験に感動し、「一人の時間を特別なものにするために、あらゆる創造性を動員して完璧なものに仕上げられた」と称賛を惜しまない。

わが家はアメリカ国内を車で旅行する際は、色々な公衆トイレを使うが、
「匂わない」、「そこそこきれいにしてある」、「鏡や便器に破損がない」という3つがそろえば、ランクAをつけるが、なかなかお目にかかることはない。特にガススタのトイレは外れが多いので、まずは男子チームが先兵隊としてランク報告を女性陣にするのが通例である。

そりゃ、出先で入ったトイレにリモコン、温か便座、ウォシュレットがついていたらぶったまげるだろう。

 

よく働き、よく遊ぶ「サラリーマン」

”Salarymen: work hard, play hard”では、ダークスーツにネクタイをまとい整然と出社しつつも、終電まで赤ら顔で居酒屋で飲みふけるサラリーマンの様子が紹介されている。

もちろん、IT企業勤務の私は職場にスーツとネクタイで行ったことは、この12年間で一度もないし、たまにぱりっとしたシャツを着てる奴がいると、「今日は面接か?」というジョークが飛んだりするのがアメリカだ。

なお、この項目で一つ見過ごせない表現があった。

You’ll see them at pace making their way to work. You’ll see them consuming anime pornography on the train platform.
あなたは日本で、サラリーマンたちが、足早に黙々と出社する姿、そして駅のホームで「アニメのポルノ」を視聴する姿を、きっと見ることでしょう。

いやいや、「アニメのポルノ」って。もちろん、これは『ワンピース』のナミやら、『鬼滅の刃』の甘露寺蜜璃やらのセクシーな女性キャラ全般を言っているだけで、文字通りのポルノを指しているわけではないと思う。が、そういう強めの表現を使うくらい、アメリカの方には衝撃なのだろう。

まぁ、アメリカのジムでは当該キャラクターと同様の露出度の女性がフロアに数名いるのに、私が衝撃を受けたのと同じ衝撃を筆者は受けたのだろう。

 

コンビニ、日本のConvinience Store

"The konbini, the Japanese convenience store"で私が驚いたのは、「Convini」ではなく、「konbini」というスペルがあてられるほど、アメリカのConvenience Storeとは全くの別物と捉えられている点だ。

昨年、兄夫婦がアメリカに遊びに来た時に、街でセブンイレブンを見つけ、「あっ、セブンイレブンあるんだね」と感想をこぼしたので、「看板以外、類似点は殆どない」と強調しておいた。

本文では、サラリーマン向けの白シャツやエナジードリンクが売られている様をみて、サラリーマンのエネルギー補充センター的な紹介がされていた。が、これは一面のみの捉え方であり、公共料金の支払いから荷物の受け取り、配送までをこなす生活インフラであることは、日本で生活をしないとわからないであろう。

 

ないはずの空間さえ作り出す満員電車

”Create space where there is none”は、満員電車の中ですら、秩序が保たれ、あたかも人混みでないかのような整然さがあると激賞されている。いくら秩序があったところで、私にとっては満員電車は満員電車なのだが、アメリカ人には特別に感じられるらしい。

世界中を旅している筆者からすると、どこの国でも、あれだけの満員状態では喧騒と混乱、そしてそこから生じる不快感は不可避であると言う。だが、日本の満員電車は、静寂・周囲への配慮・秩序の織り成すハーモニーから、あるはずの喧騒と混乱が打ち消されていると驚きを隠さない。

アメリカに来たばかりの頃に、13名乗りのエレベーターに11人目として乗ろうとした際に、「Oh my god!(要するに、こんなに混んでいるのに、乗り込んでくるのかよ、1つ見送れよ、という意味)」と言われたことがある。日本とアメリカでは秩序の保ち方がおそらく異なるのだろう。

 

礼儀正しさと周囲への配慮が第一

”Politeness and consideration first”では、自転車でぶつかりそうになった時に謝られた話、混雑したエレベーターでの「混雑しご迷惑をおかけしております」という表示、電車で席を譲ってもらった話、などから沢山の”Sorry”が日本には溢れており、それにより余計な怒りや非難をさける社会的な配慮があって心地よいと語られている。

私は常々、見ず知らずの人でも、助けたり、挨拶をしたりするアメリカの互助の精神、そして「優しさ」を称賛している。筆者はアメリカ人の視点から、日本人の他者に対する心配り、そして「優しさ」に感嘆しており、私には少し新鮮であった。

きっとこれはタイプの違う「優しさ」で

  • アメリカは、他人にも惜しみなく手を差し伸べる「優しさ」

  • 日本は、他人に迷惑をかけずに、公共の場の快適に保つ「優しさ」

に溢れているということだろう。
私は、この「人に迷惑をかけてはいけない」という日本の暗黙の了解を正直なところ窮屈に感じている。「自分も人に迷惑をかけるのだから、他人の迷惑にも寛容であるべき」というおおらかさが大事なんではないかと、ずっと思っていた。それは今も変わらないのだが、筆者の考えにふれ、それもバランスと程度の問題であると再認識した。「人に対する適度に静かな優しさ」も日本人の美徳なので、そういう意識で社会に接していこうと思った。

 

とりあえず、まとめ

全部で15個あるので、今回の記事はここでひとまず区切りたい。こうやって改めて個別の案件についてあれこれ考えていると、私もまだまだ日本のことも、アメリカのこともわかってないな、と感じて面白い。

私とは異なる視点で、日本をとらえる旅行者の印象は非常に面白い。一つ一つは些細なことだが、その些細な違いや感じ方に、それぞれの文化がでている。残りの10個も今後紹介していきたい。

Creative Commons License
本ブログの本文は、 クリエイティブ・コモンズ・ライセンス(表示 - 非営利 - 継承)の下でライセンスされています。
ブログ本文以外に含まれる著作物(引用部、画像、動画、コメントなど)は、それらの著作権保持者に帰属します。