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世界中を飛び回る旅客機。特に大統領やなど国のトップが乗る機体は様々な防御手段が搭載されているとされているのですが、軍需企業レオナルドは国が運用する政府専用機に関して自社製品が搭載されることが決定されたと報じられています。

同社の発表によると、具体的にどの国の要人機に採用されたのかは明かしていないのですが、エアバスA330だとしておりかなり絞られてくるのではないかと考えられます。搭載されるのは赤外線誘導ミサイルを騙し誘導から外す装置となっており、製品はMiysis DIRCM(指向性赤外線対抗手段)とMAIR(多口赤外線)脅威警告システムの2つを機体に実装するとしています。

Leonardo’s Miysis DIRCM and MAIR Threat Warning System Selected for a Government VIP Aircraft - The Aviationist
https://theaviationist.com/2024/12/12/leonardo-miysis-dircm-mair-vip-aircraft/

近年ミサイル防御手段としてレーザー光線で直接破壊するものがありますが、この2つのシステムはことなります。確かにレーザー光線は出すものの飛来するミサイルのシーカー、誘導装置に照準をあて破壊したり騙すというもので過去に行った試験では最新の赤外線誘導ミサイルであってもほぼ100パーセントに近い防御を達成しているとしています。(ただし地上試験)

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赤外線誘導ミサイルといえば戦闘機などに搭載されるフレアがあるもののこれは弾を装填する必要がありコストもかかります。このMiysis DIRCMとMAIRは一度実装すれば基本的にメンテナンスは不要です。

消費電力もわずか1300Wと低くシステムの重量はわずか40kg程度で航空機への負荷も非常に低いとしています。旅客機に搭載するものになっているのですが例えば輸送機などであっても外部ポッドに内蔵することもできるといい、機体を改修することなく取り外し可能なシステムとして導入することもできるとしています。