みなさんは、「香害(こうがい)」という言葉をご存知でしょうか?
「香害」とは、香りに含まれる化学物質により、めまいや吐き気、思考力の低下を引き起こす “化学物質過敏症” という症状に繋がること。ここでいう “香り” には、人工的に作られた香水や香り付き柔軟剤といったものも含まれています。
【「香害」経験者はなんと過半数!】
シャボン玉石けん株式会社が20代から50代の女性305人を対象に行った「香りに関する意識調査」によると、「人工的な香りによって頭痛・めまい・吐き気などの体調不良を起こしたことがある」と答えた人は、なんと64%。
被害が増え続けることで「香害」という言葉の認知も進んでいるようで、「人工的な香りによる被害が『香害』と呼ばれていることを知っている」と答えたのは58%。香害の経験者とともに、過半数を超えているようです。
【香り付き洗剤&柔軟剤を使用する人は多い】
一方で「香り付きの洗剤や柔軟剤を使っている」と答えたのは、全体の78%。
制汗剤(33%)や香水(21%)を日常的に使用している人も多く、敏感な人にとって過ごしにくい環境となっている可能性は否めません。
【「良いこと」だと認識しているからすれ違ってしまう…】
シャボン玉石けんのホームページでは、クラスメイトの柔軟剤の香りで具合が悪くなって学校に行けなくなった子供からの手紙なども掲載されています。
ですが “いい匂い” であることは清潔感にもつながるので、周囲への影響を考慮にいれている人は少なくないと思うんです。香水も柔軟剤も、デオドラントへの配慮など「良かれと思って」使用しているものなので、難しいところです。
【決して他人事じゃない】
香害は決して遠い世界の話ではなく、ごくごく身近に起こり得るもの。
たとえば Pouch 編集部の女性スタッフは「電車で隣になった女性の香水の匂いで具合が悪くなったことがある」と話してますし、わたしの知り合いには「衣類などに使う消臭スプレーの匂いが体に合わない」という人がいます。
ひょっとしたら家族や自分自身だって被害に遭うかもしれないし、他人事ではありません。みんなが気持ちよく過ごせるまでには時間がかかりそうです。
本格的な夏の到来とともに、洗濯やデオドラントへの意識が高まりますが、香り入りのものを使うときには、つけすぎには気をつけたいものですね。
参照元:プレスリリース、シャボン玉石けん
執筆=田端あんじ (c)Pouch
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