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アニメ『四月は君の嘘』各話感想メモまとめ(12話~最終話)

 冬アニメもちらほらと最終話を迎える作品が出てきましたね。
 なので、感想まとめ始めます!

 無事に走りきれたらイイけど、スケジュール的に3月中には終わりそうにないですね……


 アニメ『四月は君の嘘』各話感想メモまとめ(1話~11話)

<ルール>
・12話から最終話までの感想ツイートを貼り付け
・“最終話まで観終っている”現在の自分のコメントを補足
・なので、基本的に最終話までのネタバレを含みます
・「まとめ」という記事タイトルですけど、まとめるのは「私の感想」だけです。「みんなの感想」をまとめるのが目的の記事ではありません
・思うがままに書いた感想なので、ところどころに間違いがあったりするでしょうが優しく許して下さいな


 今回の記事も長くなることが予測されるので格納しました。
 続きは「続きを読む」を押してもらえれば表示されます。ではでは。




 自分の感想ツイートを貼る前に、最終話の放送後に監督のイシグロ キョウヘイさんがTwitterで呟いていたことを先に貼っておきます。最終話のネタバレがあるので気をつけてくださいね。







 最終話のネタバレになってしまいますが、最終話で明らかになる「かをりが好きだったのは渡ではなくて、本当は公生だった」という真相を演出陣や作画陣に伝えて作っていた―――ということですね。確かに、かをりの微妙な気持ちを描くには知らなければならないことで、原作サイドの全面的な協力があったからこそこういうことが出来たんだと思います。

 『SHIROBAKO』の茶沢に見せてやりたい!!


 というのは置いといて(笑)。
 私はアニメの最終話を観るまでその真相を全く知らなかったワケなので……「真相を知らない当時の感想」と「真相を知っている現在の感想」を併記していくことになると思います。それこそがこういう「当時の感想をまとめる記事」の面白さだと思いますんで。


#12 トゥインクル リトルスター

 思えば、最後の「青春らしい青春」回でした。
 ここから先は怒涛の展開が続くので、「この話って後半なんだ?」と思ったほどです。


#13 愛の悲しみ

 公生が母の死を乗り越える回です。
 感想ツイートでは触れていませんでしたが、「集中して演奏すると自分の音が聴こえなくなる」という公生の設定が、これまでのネガティブな“呪い”からポジティブな“希望”に裏っ返る回ですね。これが終盤の描写に繋がるという。


#14 足跡

 そう言えば、進路の話ってアニメだとどういう結末だったか明かされずに終わりましたね。「椿はずっと公生を追いかける」と宣言して終わったけど、結局公生は高校に受かったのか海外に行くのかどっちだったんでしょう。

 「椿の視点」に注目して全話振り返ってみると、この作品って椿が公生への気持ちに気付いて一歩踏み出すストーリーだったとも言えるんですよね。かをりは最後の手紙で「椿ちゃんに謝っておいて」と言っていたけど、かをりがいなかったら椿は自分の気持ちに気がつけなかったワケですから。


#15 うそつき

 凪、登場。
 “ゴスロリ着たカリスマアニメーター”は『SHIROBAKO』の小笠原さんで、“黒猫を携える女子中学生”はこの作品の凪で、“売れっ子ラノベ作家”は『冴えない彼女の育てかた』の霞ヶ丘詩羽先輩です。全てCV.が茅野愛衣さんで、全て木曜日に放送されていたという話ですね。

 感想ツイートで一切触れられていないけど、椿が彼氏と別れる回です。
 でもまぁ、「まだ別れてなかったの?」ってキャラだったし……


#16 似たもの同士


 新しい嫁とイチャイチャしていたら、元嫁が一時退院して目の前に現れたみたいな回!そう言えば、かをりは凪に対して結構嫉妬っぽい発言をしていましたね。今から考えると、「そこの位置にいるのは自分だ」的なこともあったのかも。

 二人で夜の学校に忍び込むシーン、かをりの気持ちを知った上で観返すと心がえぐられるものがありますね……


#17 トワイライト

 かをりの変貌に追い詰められていく公生。
 公生を再び立ち上がらせるのが凪という展開なんですけど、今になって思うと凪もまた武士の変貌に追い詰められたからこそ公生の前に現れたのだし―――人と人との繋がりを感じる話です。
 最終話で椿が言っていた「一人になんてなれると思うなよ!」の通り、公生は知らずに色んな人に影響を与えていたし、かをりだったり凪だったりに影響を受けたからこそ公生は立ち上がれたワケですもんね。


#18 心重ねる


 この回、全話の中でも一番好きな回でした。
 かをりが倒れた4話の頃から、「母を失った哀しみから公生を立ち上がらせてくれたかをりが、今度は公生の前から姿を消す」展開になるだろうってことは考えていました。そういう展開は重いなーと。しかし、重い展開がなかったワケではありませんが、希望に満ちたこの回があったからこそ私はこの作品が大好きなんです。

 公生と凪の演奏を聞いたかをりが、病室でバイオリンを(エアで)弾くシーン。
 屋上でピアニカを弾きながら歌うシーン。

 かつてモノクロの世界に沈んでいた公生をかをりがカラフルにしてくれたみたいに、モノクロに沈んでいたかをりを公生がカラフルに戻す展開が最高でした。



#19 さよならヒーロー

 自分の感想ツイートを読み返すと、凪への言及が多くてどんだけ好きなんだよ自分という気もします。ろ、ロリコンじゃないですよ僕!
 振り返ってみると、武士の物語に対するケジメのような回ですね。こういうキャラもちゃんと大事にしている辺りが好きだし、こういうキャラを一人一人大事にすることが公生の最後の演奏に繋がっているんですよね。上手いなぁ。


#20 手と手

 あ、自分のことをロリコンだって言ってる……
 椿の告白、公生も自分の気持ちを渡に告げて、みんなで前進していける―――と思った矢先の、かをりの急変という。これも今にして思えばですが、椿の物語と、渡の物語の、一応の決着染みたものをこの回で描いているんですね。ラスト2話は公生とかをりの物語の決着になるので。



#21 雪

 この回と、次の回、かをりの演奏が公生に聴こえる―――というシーンがあります。楽器を持っていないけど演奏が聴こえるみたいなシーンは、フィクションの世界ではそれほど珍しいシーンではないと思うのですが……
 この作品は、「集中すると自分の演奏が聴こえない」という設定を公生に持たせて、それが14話で「音は自分の中にある」とひっくり返り、このクライマックスの「かをりの演奏が公生には聴こえる」と繋がっているのです。本当は聴こえないはずの演奏が聴こえるというシーンを「よくあるシーンだから」と済ませずに、設定からしっかり作ってあって理由付けが出来たことに自分は感動しました。


 それと……これまで「かをりのために」演奏を続けてきた公生が、かをりを失うかもということで演奏に向き合えなくなった展開で。最後に演奏に向かわせるのが「椿のクシャミ」だったことが、すごく好きなところです。
 それこそ「一人になんてなれると思うな!」という椿の台詞じゃないですけど、21話かけて一人じゃないことに気付けたからこそ公生が立ち上がれたというのが、ここまでこの作品を追いかけてきた私達にとっては本当に嬉しいシーンでした。



#22 春風





 そして、明かされる真実。
 確かに今にして思えば「おかしいな」と思うところはたくさんあったし、この記事を書くためにチラホラと過去の回を観返したりもしてみたんですが……真相を知っていると、「どう考えても、かをりは公生のこと好きじゃん」と思えるようになっているんですね。


 凄いなぁ。
 「かをりの死を公生が乗り越える」という最終回になることは、かをりが倒れた序盤の段階である程度予想は出来ていたというか、「最終回はこういうのか、こういうのか、それともこういうのかな」と想像した三つの中には入るくらいのことだったと思うんですが……

 この真相は全く気付いていませんでした。
 叙述トリックは、気付かれずに最後まで引っ張れれば、明らかになったところでそれだけでカタルシスが生まれるものですし。見事に膝を打ってしまいました。「予想通りの最終回」に「予想を超える要素」が加わったというか……

 もちろん作品のタイトルになっているくらいですから、後から思いついて足した真相ではなくて、最初から計算されていたことでしょうし。凄い作品だったと思います。


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 原作未完の作品をアニメ化すると「途中で話が終わる」とか「原作と辻褄が合わなくなる」ことが多くて、そういうことも私は「アニメと原作は別だから」と割り切ってきましたけど……
 アニメの企画段階から原作と蜜に連携をとって、漫画の完結とアニメの完結を同じタイミングに合わせ、アニメも原作のラストで明かされる真相に沿って作られたところも見事でした。「漫画の完結とアニメの完結を同じタイミングに合わせる」ことでネタバレも防げましたしね。

 この記事を書き終えるまで自分は原作を読まないようにしていたので、アニメだけ観終わった現時点の感想ですが……原作とアニメの理想的な関係を見せられたような作品だと思いました。

 今年度を代表する会心の一作だったと思います。最高でした!

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| アニメ雑記 | 18:05 | comments:5 | trackbacks:0 | TOP↑

COMMENT

はじめまして。こんにちは。

先週、偶然から録りだめしていた四月に君の嘘を見て、それ以来何度も見直すぐらい虜になってしまった者です(笑)

僕も最終回まで通しで見て、再び見直してやまなしれい様と同じ感想を持ったのですが、うまく言葉にできなかったのでTwitterにやまなしれい様のブログを引用してしまいました。
すみませんm(_ _)m

| なもなきねこ | 2015/04/30 14:06 | URL | ≫ EDIT

>なもなきねこさん

 ありがとうございます。
 引用も、してもらってむしろ嬉しいくらいです。

 ホント、こういう作品が存在するってことが日本の漫画・アニメはとてつもないんだなぁって思わせてくれます。これ以来、全然別のゲームなどのCMで種田さんの声を聴くだけでも切なくなってしまうというのが唯一の困ったところではありますw

| やまなしレイ(管理人) | 2015/04/30 22:17 | URL | ≫ EDIT

公正の志望校「奥津音大付属高校」は墓や魂の隠れ家を意味する奥津城(おくつき)にちなんでいそう。深い喪失感の中にある墓守だけど、失った人から受け取った愛情がやがて光を灯す。いい校名ですね。

| べーやん | 2015/06/13 15:02 | URL | ≫ EDIT

>べーやんさん

 なるほど!
 それはとてもありそうな話です!

| やまなしレイ(管理人) | 2015/06/14 01:40 | URL | ≫ EDIT

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| | 2016/09/26 22:09 | |















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