水曜日の妻たちへ～最終回～
我が家に久しぶりにやってきた赤ちゃん3人目のヒトミはすくすく成長し、もうすぐ2歳になる。意外とキヨシが年の離れた妹にメロメロでナナミが小さい時のナオキを見てるようだ…笑子どもは小さい頃は小さい頃でもちろん可愛い。だけど大きくなって人として対話できるようになることがこの上なくうれしい。子どもが可愛いのは決して小さい時だけじゃないと思う。ナナミも結構メロメロだけど…ヒトミも2歳になることだしあたしは仕事復...
水曜日の妻たちへ～それぞれの思い、出産～
予定日が近づいてきた腰が痛い上向いて寝れないし横向いても苦しいしだから眠り浅いしいつも眠たいしトイレ近いし胃が圧迫されてあんまり食べられないしだからすぐお腹空くし、早く会いたいよ君に（早く生みたい）ああ、でも生まれたら今度こそ眠れなくなるよね…まだ今の方が楽かなナナミは自分がお姉ちゃんになるのがうれしいらしく色々手伝ってくれるようになった。キヨシは、まぁ相変わらず遅くまで遊んでるけど手厳しいでもそ...
水曜日の妻たちへ～情緒が安定しません～
いきなりスイマセン…妊娠がわかるとともにつわりが始まった。久々のつわりキツイ…マカロン…きっとナオキが作ってくれたんだ。普段なら喜んで食べるんだけどな…（今ムリだ…泣）修理中のナオキ季節は秋から冬へ変わろうとしていたずっと気になってたことがある。ナオキは意図せず子どもを作る人ではない。キヨシは結婚して割とすぐ授かった。子育てで大変そうだったあたしを見てたぶん2人目はすぐに作らなかったんだと思う。ナナミと...
水曜日の妻たちへ～ようやく気づく～
最近食欲が暴走してる。秋だしね、やっぱり日本の食べ物は美味しいし…ナオキにもバレてるのね………あれ？なんで気付かなかったんだろうだってそんなまさかあの時のスラニで？こっちに帰ってからナオキは忙しくてしてないし。なんか気づいたら急に気持ち悪くなってきた…まさか妊娠するなんて…ナオキなんて言うだろがーんナオキはうれしそうにスラニベビーだなと笑った。実際10年も空いた妊娠は不安。またあの産みの苦しみを経験しない...
水曜日の妻たちへ～後からわかったこと～
日本に帰ってきたら季節はすっかり秋になってた。去年の秋、サンマイシューノに行く事になってからいろいろあったな…まさかまたここに帰ってくると思ってなかった。また落ち葉をかき集めることになるとは…四季がある日本、情緒があっていいんだろうけど…片や常夏のスラニ。スラニにこんな落ち葉ないよね。いいなぁみんな元気かなぁ…日本に帰ってきてすぐ実家にも帰った。とりあえず心配かけたことを謝りたくて両親はあたしとナオキ...
水曜日の妻たちへ～では、また～
続きでーす(^o^)/寝てたらターネがナオキを起こしに来た。ベッドの下のモンスターが怖いからスプレーをかけて欲しいと…ちゃんと寝てる時でよかった。ナオキ、ちゃんとパンツ穿いててよかった。ほんとにターネがナオキに頼んだのはいちばん頼りになると思ったからかな？スプレーをかけたら安心して寝たらしい。翌朝起きたらオリアナもレイラもすでに仕事でいなくてナオキが料理を作ってた。どこにいてもあたしたちはこういう感じに...
水曜日の妻たちへ～本心～
オリアナたちが中に入って話したら？と声をかけてくれた。二人きりの方がいいだろうからメグミが寝泊りしてる部屋でどうぞと。まさかナオキが来るなんて夢にも思わなかった。きちんと話し合おうと日本に帰ることを決めたのに突然やって来たナオキと全然冷静に話ができない。！！そしてナオキに驚きの事実を聞かされることとなる。まだ離婚届を出してないということ。だってもうとっくに出してると思ってた。あたしたちの繋がりは切...
水曜日の妻たちへ～ここにいるはずのない人～
とりあえず日本に帰ろうと思う、とオリアナとレイラに話した。日本に帰ってちゃんとナオキと話して…その後のことはその時に考えよう。いつまでもこのままではいられない。またスラニに帰ってきたいと思うし、それならちゃんと仕事を探さないといけないし…その時はまた来てもいいかな？と。ふたりは黙って聞いてくれて待ってると言ってくれた。あたしはほんとにいい人たちに出会えたんだなぁようやく前に（前かな？）進む気になれた...
水曜日の妻たちへ～夢～
夢を見た。カドがここ（スラニ）には似合わないスーツ姿でやって来て元気にしてるかって…あたしは元気だから大丈夫って言ったらそうか、よかったって来た道を帰って行った。あたしはもっといろんなことを話したくて「待って」って言いたくても声が出ず、追いかけたかったけど足が動かなかった。夢の中であたしはカドがさよなら言いに来たんだなぁと思ってた。日本に帰ろうようやくそう思えた。...
水曜日の妻たちへ～後悔～
ターネがクマになりたいお年頃を迎えた。どこの子も一度は通る道…そういえばキヨシにもあったな（あったかな？）マコアはターネとの約束を律儀に守り時間があるとここに来てターネと料理を作って帰っていく。暑くないのかなぁ…着ぐるみ平和だ南国の太陽を浴びてヨガをする。なんて穏やかな日々マコアの奥さんはどんな人なんだろうそれにしてもマコアはいい人すぎる気がするんだけど…みんなのお兄ちゃんみたいな？大丈夫かしらしん...
水曜日の妻たちへ～カヴァパーティー～
ンガタ家にお世話になるようになって数日レイラは画家でオリアナはスポーツインストラクターの職に就いてることがわかった。最近スラニはヨガブームが来てるらしくオリアナもヨガインストラクターになるべく特訓している。そんなある日カヴァパーティーを開こうとレイラが言い出した。たぶんあたしの為に。※アイランドリビングが出た時に調べたらカヴァってアルコール分は含有しない飲み物ででも飲んだらフワフワして脳が痺れる感...
水曜日の妻たちへ～ンガタ家～
その日、日が暮れてから民泊させてくれる家にマコアが案内してくれた。そこはラニ・セント・タズというエリアにあった。とても静かな落ち着いた地域で海に建っている大きな家だった。それにしても…マコアはなんでこんなに良くしてくれるのかしらじつはスラニの影の親善大使とか？表向きは自然環境保護員で裏では政府公認親善大使とか？それ裏でやる意味…笑今度聞いてみようそこには3人の家族がいた。小学生のターネくん…え？マコア...
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[雑記]イトウナオキの話
※どうでもいい話です興味ない人スルーしてね✩ふと見てた動画で言ってた。そういう誘惑的な状況下に置かれた場合（唐突！）ほとんどの男性は浮気する。（浮気の定義が女性の厳しい目線で見た場合）ただ一定数浮気しない男性もいる。それはどういう男性かというと人間嫌いな男性だと。人間嫌いだから今より交友関係を広げたくない。浮気なんてめんどくさいと思ってる。知ってる人間で周りを固めて安心していたいんだと。うーん…わた...
水曜日の妻たちへ～スラニ生活～
その夜はスラニのバーに行ってみた。そこで偶然マコアに会って一緒にお酒を飲んだ。あたしはお酒のせいかどうしてスラニに辿り着いたのか、今まで何があったのかをついマコアに話してしまってた。誰かに聞いて欲しかったのかな全然自分とは別の世界に生きてる人だから全部話せたのかな失ってから気づいても遅い後悔先に立たず孝行したい時に親はなしあれ？違うか昨日はつい飲みすぎてしまった…バーでマコアと会ってなんかいろいろ...
水曜日の妻たちへ～sulaniの人～
あたしが泊まってるホテルの裏にはスラニの海が広がる。ロケーション最＆高一人だけど…こんなにゆったり流れる時間があるんだな今までいた世界とは別世界みたい…寝よ寝よここにいる間は本能のまま過ごそう心地よい波の音と陽の光で自然と目が覚める。お腹も空く…海に面したホテルのレストランで朝食をいただく。隣にセレブっぽい奥様が座って何やら話してる…ふたりとも恋人はいるけど結婚はしてないらしい。隣の人は子どももいるら...
水曜日の妻たちへ～南へ～
ナオキから離婚を言い渡された。もう会いたくないと言われた。これからもずっと視界に入ってくるなと言われた。あたしはすべて失った。家族も仕事も…愛も夢も…今のあたしには何も残ってない。すべて失った女は北を目指す。寒い寒い、雪で覆われた白い世界…♪ヒュルリ～ヒュルリララ～聞き分けのない女です [越冬つばめ]なんてね…全部自分が招いたことなんだけどね。わかってるあたしが悪いの。でも急よね。ナオキに何があったんだ...
水曜日の妻たちへ～辞す～
あの電話からしばらく経ってメグミから記入された離婚届が返ってきた。「親権はナオキに財産分与は必要ない」と「ただ子供たちにはたまに会わせて欲しい」「今までありがとうごめんなさい」それから1か月半ほど経った頃メグミのとこの部長が来た。この人がメグミをサンマイシューノに行かせたんだ。なんの用だ？アンタが行かせたんだろうよくもまぁこんな嘘がペラペラと腹の中のわからないおっさんだなにしても…何仕事辞めてんだよ...
水曜日の妻たちへ～最後の通話～
ナオキが電話に出ないので日本に帰るため仕事を調整して休みを取ろうと思ってた矢先、仕事帰りに電話してみたら意外なことにナオキが電話に出た。今日本は朝でナオキは出勤前のはず…「ナオキ!?」聞きたいことがありすぎて言いたいことがありすぎて言葉が出てこない「離婚届が届いたんだけど…」「ああ…付箋貼ってただろ？あの通りだよ」「どうして急に？理由が知りたい」「理由？そうだな…もう自由にしてあげようと思って、とか言え...
水曜日の妻たちへ～繋がらない電話～
ナオキから届いた離婚届手紙すらついてなくて付箋がついてただけだった。『書いたら送り返してくださいこちらで出しておきます親権、財産分与等については文書でやり取りしよう』唐突すぎて頭が真っ白になった。どれくらい固まってたかわからない。30秒なのか3分なのか10分なのか…でもとりあえずナオキと話さなくてはと思った。出ない…出ない…なんで？そうか時差があるんだった…そんなこともすっかり頭から抜け落ちてる。ナオキは...