ご相談・受診の流れ
心臓に関する検査
当院では循環器専門病院に相応しい高い専門性をもったスタッフと最新の検査設備を保有しています。
夜間・休日もスタッフが当直業務に当たり、24時間体制で質の高い検査を提供しています。
冠動脈CT検査
検査でわかること
-
冠動脈の狭窄や石灰化の有無
-
画像処理をすることで、心臓の動きの良・不良
など
エックス線と造影剤を使って冠動脈を描出する検査です。
冠動脈CTで冠動脈狭窄がないとされた場合は9割以上の正確さがあると言われています。
検査時間は20分程です。
核医学検査
検査でわかること
-
心筋虚血、心筋梗塞の範囲と程度。
-
心機能評価(心筋局所の動き、左心室の拡張や収縮に関する指標)
-
脳や肺への血流の状態
など
微量な放射線を出す薬を注射し、その体内での集まり具合を画像化して調べる検査です。目的臓器、組織により薬の種類を変えることで心筋、脳血流、肺血流など様々な検査が行えます。
負荷心筋シンチグラフィ検査は、直接冠動脈を見ることはできませんが、心筋の血流状態を調べることで、虚血や梗塞の診断ができます。この検査で虚血があると判定された方が、実際に狭心症である確率は80%程度と言われています。
放射線を出す薬を使用しますが、ごく微量であり、体内から出る放射線は短時間で少なくなり、排出されてなくなりますので心配ありません。
心臓カテーテル検査
検査でわかること
-
虚血性心疾患
-
心臓弁膜症
-
先天性心疾患
-
心筋疾患
-
収縮性心膜炎
-
大動脈疾患
など
細い管を腕や大腿の血管から入れて心臓まで到達させ、心臓の動きや冠動脈のつまり具合を調べる検査です。
狭心症、心筋梗塞、心筋症、心臓弁膜症など心臓に関する最終診断を行う重要な検査です。この検査は入院して行います。手術の必要性などの治療方針はこの検査により決定されます。
EPS(電気生理検査)
検査でわかること
-
不整脈のメカニズムを調べる検査です。
電極カテーテルという数ミリ径の細い管を、足の付け根や首の静脈から、心臓に向かって数本挿入します。このカテーテルの先端には小さな電極が付いており、これを心臓内壁に接触させると、心臓内の電気活動を詳細に得られる事が出来ます。不整脈診断においては非常に重要かつ有効な検査で、アブレーション治療を同時に行うことが多いです。
12誘導心電図検査
検査でわかること
-
不整脈がないか
-
心筋に異常を疑う所見がないか
など
心臓は微量の電気を周期的に発生していて、その電気が心臓の筋肉(心筋)を伝わることによって、収縮・拡張し、その力で全身に血液を送っています。心電図検査は、その電気の状態をチェックして、心臓が規則正しく動いているか、心筋に障害がないかどうか、などを検査しています。
ホルター心電図検査
検査でわかること
-
1日の総心拍数、最高心拍数、最低心拍数
-
不整脈の種類とその総数
-
症状がある時の心電図変化の有無
-
狭心症(心筋虚血)の検出
など
小型の検査器具を体に取り付けて帰っていただき、約24時間連続の心電図を記録する検査です。検査中も入浴を含め普段通りの生活ができます。
携帯型心電図検査
検査でわかること
-
不整脈、狭心症などの症状が生じた時の心電図変化
など
病院外で胸の症状があった時に自分で機械を操作し、心電図を記録いただく検査です。ホルター心電図と違って体に取り付けることはありません。機械は1週間の貸し出しで、記録できる回数は10回程度(1回約30秒間)です。直接機械を胸に当てて記録しますので、症状が瞬間的に出る場合の記録や外出中での記録は難しいかもしれません。
心エコー検査(心臓超音波検査)
検査でわかること
-
心室や心房の大きさ、心臓の壁の厚み
-
心臓の動きに異常がないか
-
心膜液貯留がないか
-
弁の状態
-
血流の状態
-
大血管に異常がないか
など
耳には聞こえない高い音(超音波)を使って、心臓の大きさ、形、動き、血液の流れを検査します。
音波を使っているので体に害はありません。ベッドに横になっているだけで、約30分以内に検査は終了します。
経食道エコー検査(経食道超音波検査)
検査でわかること
-
左房
-
左心耳
-
僧帽弁
-
大動脈弁
-
心房中隔
-
胸部大動脈
-
肺静脈
-
人工弁
など
胃の内視鏡検査と同じような細長い管を食道に挿入し、管の先端から超音波を出して食道側から心臓を観察します。
検査に当たっては、キシロカインスプレーで喉の部分を局所麻酔してから行いますが、鎮静剤を使用して鎮静下で行うことも可能です。
運動負荷心エコー検査
検査でわかること
-
虚血性心疾患(狭心症、心筋梗塞)の評価
-
弁膜症の評価
など
運動によって心臓に負担をかけることによって、安静時には認められない心臓の筋肉の動き、血液の流れ方の変化について超音波を用いて調べる検査です。
トレッドミル検査
検査でわかること
運動によって
-
症状が現れるか
-
心拍数、血圧が変化するか
-
心電図変化が現れるか
-
不整脈が出現するか
などを調べています。
心電図と血圧を測定しながら、ベルトコンベア(トレッドミル)の上を歩いてもらいます。はじめはゆっくり、だんだん駆け足気味になっていきます。日常生活の中で現れる胸痛・動悸・息切れなどの症状をベルトコンベアの上を歩くことによって再現し、負荷をかけたときの心臓の変化を調べる検査です。
この検査で虚血があると判定された方が、実際に狭心症である確率は65%程度と言われています。
CPX検査(心肺運動負荷検査)
検査でわかること
-
体力の評価
固定された自転車(エルゴメーター)に乗ってペダルをこぐか、ベルトコンベア(トレッドミル)の上を歩く運動をしていただきます。
生活習慣病の予防、血行改善、心臓の負担を減らすという目的で、高血圧の方や心疾患の方も運動療法(心臓リハビリ)が勧められています。そこで、現在の体力を評価して、心臓に負荷をかけずに運動するための運動処方箋を作成します。
四肢血圧検査(ABI検査)
検査でわかること
-
動脈のつまり具合
-
動脈硬化の度合い
など
ベッドに仰向けに寝てもらって検査をします。両腕と両足の血圧を同時に測定します。検査は10分程度です。
手足の血圧の違いから動脈のつまり具合を調べる検査です。
また動脈硬化の指標も計ることができます。
頸動脈エコー検査(頸動脈超音波検査)
検査でわかること
-
頸動脈の動脈硬化の度合い
など
超音波を使って頸動脈の動脈硬化の程度を調べる検査です。
動脈硬化で血管壁にコレステロールがたまって厚くなったり(プラーク)、石灰化して硬くなったりしている様子が観察できます。また動脈硬化によって内腔が狭くなっている場合には、脳に行く血液が減っていないかどうかも調べます。
呼吸機能検査
検査でわかること
-
肺活量
-
呼吸機能の評価
-
肺の機能障害
など
肺は空気中の酸素を血液中に取り入れ、血液中の二酸化炭素を体外へ排出します。喘息や肺気腫や心疾患などによりこの経路のどこかに障害が起きると、肺の機能障害が引き起こされます。疾患によって障害パターンが異なりますので、色々な方法で息を吸ったり吐いたりして肺活量などの測定を行い、病気の診断や重症度の判定を行います。