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書斎のレイアウトのコツは? 広さ別のポイントやオススメの位置を解説【注文住宅実例あり】

自分や家族のこだわりを詰め込むこともできる注文住宅では、「書斎をつくりたい」と考える人も少なくありません。特に近年はリモートワークの普及によって、自宅で仕事をする人も増えていることから、書斎の需要が高まっています。

せっかく書斎をつくるなら、使い勝手の良さとおしゃれなレイアウトを両立させたいと考える人もいるでしょう。そこで今回は、近藤建設の上村勝則さんにお話を伺い、書斎のレイアウトのコツについてご紹介します。広さ別のポイントや注文住宅での実例もご紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。

目次

書斎とは?

そもそも書斎とは具体的にどういった空間なのでしょうか?ここでは、書斎の定義や特徴、さらに近年のニーズについてご紹介します。

書斎の定義や特徴は?

書斎とは、読書や書き物、仕事、趣味などを楽しむ部屋のことを意味します。

「デスク、または作業用のカウンター、椅子や本棚を設置して作業ができるようにするのが書斎の一般的なレイアウトです。広さの目安は1.5畳〜4.5畳ほどで、それ以上の5畳や6畳といった広い部屋になると、書斎というよりは事務所として利用することが多いです」(上村さん、以下同)

作業ができるカウンターや書類、本を保管できる収納棚を設置した書斎の写真

作業ができるカウンターや書類、本を保管できる収納棚を設置した書斎(画像提供/近藤建設)

近年のニーズ

「近年はテレワークスタイルが普及したことにより自宅で仕事をする人が増えました。そのため、2畳ほどのコンパクトな書斎や家族共用の書斎コーナー、ワークスペースのニーズが高くなっています。当社では特に、リビングの一角などオープンな場所に書斎やワークスペースをつくることが多く、これらは仕事に限らず趣味や子どもの宿題などさまざまな用途で活用できる良さがあります」

LDKの中につくられたオープンな書斎コーナーの写真

LDKの中につくられたオープンな書斎コーナー。家族みんなが仕事や趣味、家事、宿題など幅広い用途で使うことができる便利な場所(画像提供/近藤建設)

コンパクトな書斎についてもっと詳しく
1畳から作る書斎。広さ別やリモートワークがはかどる空間実例を紹介

家に書斎を設けるメリットは?

家に書斎を設けることで、さまざまなメリットが得られます。主なメリットは以下のとおりです。

  • 仕事などの作業に集中できる
  • 大人のプライベート空間を演出できる
  • 収納空間としても活用できる

仕事などの作業に集中できる

テレワークや在宅勤務を取り入れる企業が増え、自宅で仕事をする人も増えてきました。リビングなどにデスクを置いて仕事をすることも可能ですが、家族の生活音が気になったり、テレビなどの誘惑があったりするなど、なかなか集中して仕事に取り組むことができず、悩んでいる人も少なくありません。

仕事などの作業に集中したい場合には、書斎を設けるのがオススメです。生活を送る空間と仕事をするための空間を分けることで、気持ちを切り替えやすくなります。個室で集中して作業に取り組むことで生産性もアップするでしょう。一人だと逆に集中できない場合は、完全な個室をつくらず仕切りやレイアウトの工夫で集中できるスペースをつくると良いでしょう。

大人のプライベート空間を演出できる

書斎を設けるメリットとして、大人のプライベート空間を演出できる点が挙げられます。書斎というと「自宅で仕事をするための部屋」というイメージを持つ方もいるでしょう。実際、仕事をする空間としても活用されていますが、近年は「家の中で大人が落ち着いて過ごせる空間」としても活用されています。

「家族との時間はもちろん大切だけど、一人になる時間も欲しい」という人は書斎を設けるのがオススメです。趣味の空間としても活用でき、一人で黙々と好きなことに取り組めるスペースにもなるでしょう。

収納空間としても活用できる

書斎を設けることで、仕事に必要な書類や個人情報が記載された重要な書類を、自分専用の収納スペースに保管できるというメリットもあります。その結果、家庭内でも書類の管理がしやすくなるでしょう。

さらに、仕事とは関係のない趣味の道具やコレクションも書斎に収納できます。特に、小さな子どもがいて破損の恐れがあったり、他のインテリアとのバランスが悪く目立ってしまったりする心配がある場合でも、書斎を利用すればこうした問題を解決できます。

家に書斎を設けるデメリットはある?

家に書斎を設けることで集中できる空間をつくれたり、自分だけの収納スペースをつくれたりするなどのメリットがあります。しかし、その一方でデメリットに感じてしまう場合もあるので注意が必要です。ここでは、家に書斎を設けるデメリットを2つご紹介します。

使用頻度が少ないとデッドスペースになってしまう

使用目的が曖昧なまま書斎をつくってしまうと、使用頻度が少なくなりデッドスペース化してしまう場合もあります。また、テレワークをするために書斎をつくったものの、出社する頻度が多くなり、書斎の必要性が薄れてしまうケースもあるでしょう。書斎を使う頻度が減ると、徐々に物置部屋のようになる可能性もあります。

また、書斎のインテリアを使用目的に合わないものを選んでしまったことで、居心地が悪くなってしまい、書斎を使わなくなってしまうケースもあります。集中できる環境をつくろうと、リビングから離してつくったら利便性が悪くなり、そのまま使用頻度が減っていくことも考えられるでしょう。このように、使用頻度が減ることでデッドスペース化してしまう可能性があるのは、書斎を設けるデメリットといえます。

書斎が狭いと逆に圧迫感を感じてしまう

個室タイプの書斎を設ける場合、ある程度の広さを確保しておく必要があります。もし他のスペースとの兼ね合いで狭い空間になってしまうと、逆に圧迫感を感じて居心地が悪くなり、デッドスペース化してしまう恐れもあります。

狭い書斎のほうが集中しやすいという人もいますが、事前にどれくらいのスペースだと使い勝手が良いと感じやすいのか、シミュレーションすることも大切です。ただし、書斎を広げすぎると他のスペースが狭くなってしまう可能性もあるため、注意が必要です。

注文住宅の書斎のレイアウトパターンは主に3つ

注文住宅の書斎は、主に3つのレイアウトパターンで取り入れられています。

  • 個室(クローズドタイプ)
  • オープンタイプ
  • セミクローズドタイプ

それぞれのレイアウトパターンにおける特徴をご紹介します。

個室(クローズド)タイプ

個室タイプの書斎は、壁に囲まれてドアで区切られていることで完全に独立した空間となっています。普段過ごしている生活空間と切り離して仕事に集中したい方には個室タイプの書斎がオススメです。また、自分だけの趣味の空間として活用したい方も個室タイプが良いでしょう。

一方、デメリットとしては空間を区切るためにドアと壁を設けることから、ある程度の広さを確保しなくてはなりません。快適に過ごすための窓・空調なども設置しておく必要があり、他のタイプに比べて費用をかける必要があります。また、空間を狭くしすぎると、圧迫感が出やすくなり、居心地が悪くなってしまう可能性もあるので、面積が狭くても開放感のある空間にするための工夫が必要です。

オープンタイプ

オープンタイプの書斎は、リビングや階段下など他の空間の一部分を活用します。壁などで区切られていないため、日常の中で気軽に使いやすいというメリットがあります。デスクと椅子さえ用意するだけでつくれますし、デッドスペース化している箇所を活用してつくれるので、他の空間や収納などを圧迫することもありません。

ただし、オープンタイプは他の空間と地続きになっているため、プライバシー性が低いデメリットもあります。特に家族の動線近くにあると作業に集中しにくくなるため、レイアウトには注意が必要です。

セミクローズドタイプ

セミクローズドタイプの書斎は、ドアを設けずに壁やパーテーション、家具などで空間を区切ることで、開放感を維持しつつ、適度なプライバシーを確保できるのが特徴です。また、さまざまな設計プランに柔軟に対応できる点も魅力です。

ただし、書斎の用途や目的がはっきりしていないと、統一感がなく使いづらい空間になることもあります。そのため、セミクローズドタイプの書斎を設ける際は、どのように使いたいか、何を目的として設けるのかを明確にすることが大切です。

書斎は家のどこに設ける?レイアウト(配置)パターンを4つ紹介

書斎を設ける場所によって、使い勝手などが異なってきます。ここでは、注文住宅の書斎でよくみられるレイアウトパターンを4つご紹介します。

LDK

「リビングやダイニングの一角、またはキッチンの横などに書斎コーナーを設けると、家族とコミュニケーションを取りながら仕事をしたり、家事をしながら子どもの勉強を見守ったりすることができます」

家族が集まる場所に書斎スペースがあることで、共用スペースとして活用しやすくなるというメリットがあります。

書斎コーナーを設けたLDKの写真

書斎コーナーを設けたLDK(画像提供/近藤建設)

スキップフロア

階層の中間に床を設けたスキップフロアを書斎のスペースにするという選択肢もあります。リビングと同様にスキップフロアもオープンな場所です。

「段差を活用して空間をつくることでこもり感が生まれ、オープンタイプの書斎コーナーの良さを取り入れつつ、個室に近い雰囲気も味わうことができます」

スキップフロアにつくられた家族共用の書斎コーナーの写真

スキップフロアにつくられた家族共用の書斎コーナー(画像提供/近藤建設)

寝室

寝室の一角にカウンターを設け、書斎コーナーにすることもできます。寝室はリビングなどに比べるとプライベートな空間です。家族とは少し離れた場所で静かにテレワークをしたいときなどにオススメです。

カウンターと棚を設置した書斎コーナーの写真

寝室にカウンターと棚を設置して書斎コーナーにした実例(画像提供/近藤建設)

ウォークインクローゼットに隣接する形で主寝室に書斎コーナーを設けることもできます。

寝室に併設された書斎コーナーの写真

寝室に併設された広さ2畳の書斎コーナー(画像提供/近藤建設)

通路や階段ホール、小屋裏、納戸、フリースペース

建築基準法では書斎といえないものの、作業場所として使える書斎コーナーを設けたいなら、通路や階段ホール、小屋裏、納戸、フリースペースに設けるのもオススメです。

これらの場所にもデスクと椅子を置くだけで書斎コーナーを設けられます。デッドスペース化している場合でも空間をうまく活用することが可能です。また、リビングなどに設置するオープンタイプと同様の書斎になるものの、場所によっては生活音が聞こえづらく、集中しやすいというメリットもあります。

ただし、これらの場所に書斎コーナーを設ける際には空調設備や照明器具、コンセントなども設ける必要があります。また、通路や階段ホールに設置する場合、来客の目にも触れやすくなってしまうので注意が必要です。

【畳数別】書斎のレイアウト例は? 部屋の広さごとに解説

書斎は、部屋の広さによってレイアウトの工夫や活用方法が大きく異なります。限られたスペースでもカウンターや収納をうまく配置することで機能的で快適な作業空間をつくり出すことが可能です。また、広さに応じてデスクや本棚、ソファなどを取り入れ、趣味や仕事に専念できるスペースを確保することもできます。ここでは、畳数ごとに異なる書斎のレイアウト例を紹介し、それぞれの特徴や活用ポイントについて解説します。

1畳前後

1畳ほどの広さがあれば、カウンターや収納を設置してコンパクトな書斎コーナーをつくることができます。こちらは、リビングの壁に板を付けて書斎コーナーをつくった実例。横長のカウンターはパソコンや書類を置いても余裕があります。同じく横長の板でつくった造作収納は飾り棚のように使用することも可能です。

コンパクトな書斎コーナーの写真

家族みんなで使いやすいコンパクトな書斎コーナー。宿題や家事を行う場所としても活用可能(画像提供/近藤建設)

2畳半

2畳ほどの広さがあれば、デスクトップパソコンを置くためのカウンターや本棚も設置できます。コンパクトでありながら機能性は十分です。

こちらはカウンターと可動式の棚を設けた2畳半の書斎の実例です。採光を確保し換気ができる窓も設置したことで、明るい書斎になりました。建て替え前の家の天井に使用されていた屋久杉を壁面に使用し、木の素材感を楽しむことができるこだわりの空間に仕上がりました。

奥行きのあるカウンターのある書斎コーナーの写真

奥行きのあるカウンターにはデスクトップのパソコンを置いて作業ができる(画像提供/近藤建設)

3畳

開放感のある3畳の書斎の実例です。デスクや収納のほか、2人掛けのソファも設置できます。ガラスをはめ込んだ引き戸や内窓を設け、個室でありながらも閉塞感のない空間になっています。大きな窓からは屋外の眺望を楽しむこともできます。

大きな窓のある書斎の写真

大きな窓を設けたことで部屋の内外から光を取り込みやすいつくりになっている(画像提供/近藤建設)

3畳半

こちらはテレワーク用につくられた3畳半の書斎です。人が2人入ってもゆとりがある広さです。この実例ではL字型のワークデスクを置き、背面には壁に埋め込む形で収納棚を設けました。レンガのクロスを張ったことで書斎がカフェのようなおしゃれな雰囲気になりました。

モダンでおしゃれな書斎コーナーの写真

床や壁の色を落ち着いたブラウンで統一し、モダンでおしゃれな雰囲気に(画像提供/近藤建設)

4畳

窓と本棚を設けた4畳の書斎の実例です。4畳の広さがあればパソコンや周辺機器、資料などもゆとりを持って収納することが可能です。こちらの書斎では空間の中にL字型のカウンターを設置し、デスクトップパソコンやモニターなどの周辺機器を置いてもゆとりがあります。また、天井にダクトレールを設置し、照明もおしゃれに仕上げました。

4畳の書斎の写真

4畳の書斎では、パソコンや書類、本などたくさんの持ち物を収納することが可能(画像提供/近藤建設)

5畳〜

こちらは5.25畳の書斎兼トレーニングルーム。5畳以上の空間は、デスク以外にもランニングマシンのような大きなものを置いてもゆとりがあります。LDKから床の高さを一段下げ、ロールスクリーンと引き戸を併用して空間を仕切っているのもポイント。シーンに合わせて仕切り方を変えられます。

5.25畳の書斎の写真

奥に見えるリビングとの間にロールスクリーンと引き戸を設けているため、シーンごとに使い分けが可能(画像提供/近藤建設)

使いやすい書斎にするためのレイアウトのポイント

使いやすい書斎にするためには、以下のポイントを押さえてレイアウトをしてみましょう。

  • デスクやカウンターのサイズは用途に合わせて決める
  • 採光を意識して窓を設ける
  • 使いやすい収納を設ける
  • パソコンや周辺機器の種類に合わせてコンセントを計画する
  • 使い分けができる照明計画をする
  • 窓や扉のつくりによって空間の繋がりを演出
  • 設計や間取りの工夫で防音対策をする
  • 省エネを意識した空調計画

デスクやカウンターのサイズは用途に合わせて決める

「使用するのがノートパソコンなのかデスクトップパソコンなのかによっても適切な作業台のサイズは変わってきます。作業台の奥行きの目安は、ノートパソコンなら45cm、デスクトップなら60cmです。幅の目安はパソコンと書類を広げることを想定して1m20cmほどになります」

仕事だけでなく宿題や家事で使用したり、2人で並んで座ったりする場合など、普段の用途に合わせて作業台の奥行きと幅を決めると良いでしょう。特に造作のカウンターをつくる場合は、建築時の打ち合わせの段階までに書斎の使い方を考えておくことが大切です。

カウンターに物を置いている写真

何を置くかによって、作業台の適切なサイズは変わる(画像/PIXTA)

採光を意識して窓を設ける

「書斎に採光を確保したい場合、屋外から光を取り込むだけではなく、内窓を設けてリビングなど隣接する部屋から光を取り込む方法があります。また、本の日焼けを気にする場合は日光が当たる場所を避けて本棚をつくるといった工夫が必要です」

窓のある書斎の写真

窓を設けることで採光を確保でき、書斎が明るい雰囲気になる(画像/PIXTA)

使いやすい収納を設ける

「書斎の収納計画に悩んでいる場合、可動式の棚がオススメです。可動棚のメリットは収納したいものの大きさに合わせて棚の高さを調整できるところです」

可動式の棚の写真

可動棚は本や書類の大きさに合わせて自由に棚の高さを決めることができる(画像/PIXTA)

パソコンや周辺機器の種類に合わせてコンセントを計画する

作業台のサイズと同様に、コンセントの位置や数も書斎に何を置くかによって変わってきます。

「普段はあまり持ち運ぶことがないデスクトップパソコンであればカウンターに穴を開けて配線をしたり、壁面に配線を隠したりすることができます。一方、持ち運ぶことの多いノートパソコンであれば簡単に接続がしやすいようにカウンターの上にコンセントを設けたほうが良いでしょう。このように、使用するパソコンの種類や周辺機器の有無に合わせてコンセントの位置や数を決めることがポイントです」

カウンターの上にコンセントを設置した書斎の写真

カウンターの上にコンセントを設置した書斎コーナー(画像提供/近藤建設)

使い分けができる照明計画をする

「主照明のほかに手元灯を設置するなど、2つ以上の照明を組み合わせて使用することがオススメです。また、調色ライトを取り入れることでシーンごとに書斎の雰囲気を変えることができます。仕事をするときは明るい昼白色、くつろぎたいときは電球色にしてリラックスするなど使い分けをすることで、より居心地の良い書斎になるでしょう」

おしゃれなペンダントライトを設置したクローゼット併設型の書斎の写真

おしゃれなペンダントライトを設置したクローゼット併設型の書斎。仕事をするときはスタンドライトで手元を照らす(画像提供/近藤建設)

窓や扉のつくりによって空間の繋がりを演出

「個室の書斎であっても扉をアンダーカットにして完全に塞がないつくりにしたり、書斎の中にリビングと通じる内窓を設置して家族の顔が見えるようにしたり、空間の繋がりを意識した書斎も人気です。ライフスタイルや書斎の使い方を考慮して、取り入れてみるのはいかがでしょうか」

内窓をつけた書斎の写真

書斎に内窓を付けることで、リビングにいる家族とコミュニケーションを取ることができる(画像提供/近藤建設)

設計や間取りの工夫で防音対策をする

「書斎の防音対策が必要な場合、壁に断熱材を入れたり、石膏ボードを二重にしたりすると遮音性の高い空間になります」

また、静かな環境で作業をしたい場合は生活音が気にならない場所に書斎を設けるなど、間取りを工夫するという選択肢もあります。

オンライン会議をする人の写真

書斎でオンライン会議をすることが多い人は防音対策や、書斎の配置に注意したほうが良い(画像/PIXTA)

省エネを意識した空調計画

「個室の書斎の場合はエアコンを設置したほうが良いでしょう。省エネを優先する場合、リビングや寝室と隔たりのない空間にすることで、書斎専用のエアコンを設置する必要がなくなります」

寝室の一角に設けた書斎コーナーの写真

寝室やリビングの一角に書斎コーナーを設けると、専用のエアコンを用意しなくてもよいためコストカットになる(画像提供/近藤建設)

【実例紹介】快適な書斎のレイアウトを実現!

ここからは、書斎のレイアウトを工夫した先輩たちのマイホームを紹介します。ぜひ家づくりのヒントにしてください。

【case1】エアロバイクを置いたスタイリッシュな書斎

夫妻2人とも戸建の実家で育ち、早く家を建てたいと考えていたHさん夫妻。大手建築会社と契約し、看護師の妻が開業予定のリンパドレナージュのサロンを併設した理想の新居が完成しました。「できたら欲しい」と考えていた書斎スペースも間取りの中に取り入れることに成功。パソコン作業のほか、エアロバイクなど趣味を楽しめる空間に仕上がっています。

Hさん宅の書斎/注文住宅実例

ブラック系の壁紙がダークブラウンのデスクと調和したスタイリッシュな書斎(撮影/アラキシン)

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【case2】机と収納を造作したコンパクトな書斎

コロナ禍でステイホームの時間が長くなり、子どもたちにとってより良い環境をと考えて注文住宅を検討したというKさん一家。希望したのは家にいても子どもがのびのびと遊べる庭でした。ダイニングからキッチンへ回遊できる間取りや階段など、広い家に子どもたちは大喜び。2階には造作の机と棚を設けた夫の書斎をつくり、家族全員が心地よく暮らせる我が家が完成しました。

Kさん宅の書斎/注文住宅実例

コンパクトながらもスッキリと片付いた書斎。造作収納と机付きでオリジナリティーがある(撮影/アラキシン)

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【case3】読書タイムも楽しめる掘りごたつの書斎

ハリネズミと暮らしているSさん夫妻。妻の祖父の土地が売却されることになり、家を建てようと決心しました。メイクコーナーや飾り棚など、建築会社による造作コーナーを家の中の各所に設け、オリジナリティー溢れる住まいが出来上がりました。「隠れ家的な書斎が欲しい」という夫の希望もかない、掘りごたつ風の書斎を設計。仕事だけではなく、読書コーナーとしても活用できるすてきな空間です。

Sさん宅の書斎/注文住宅実例

ダイニングを出てすぐの場所につくった夫の書斎。漫画喫茶のような雰囲気を演出(撮影/アラキシン)

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【case4】リビングに併設した穴ぐら風の書斎コーナー

友人が遊びに来やすい駅近の土地を手に入れ、理想の住まいを完成させたNさん。リビングの一角に設けた書斎コーナーは、通称「穴ぐら」。少し奥まった位置に設計したため作業にも集中することができ、お気に入りのスペースとなりました。

Nさん宅の書斎/注文住宅実例

リビングの中の書斎コーナーは、遊びに来た友人たちにも好評(撮影/和田真典)

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【case5】ぬくもりのあるデザインのアトリエ兼書斎

一人暮らしをする母と近居をするために家を建てることにしたIさん夫妻。明るくぬくもりのあるデザインにこだわり、アーチデザインや木を使ったナチュラルテイストの住まいに仕上げました。2階のLDKとつながるアトリエ兼書斎には、ミシンが置けるように造作カウンターを設置。小物や雑貨製作に取り組める空間が出来上がりました。

Iさん宅の書斎/注文住宅実例

書斎入口にはやわらかさを感じるアーチデザインを採用。白いクロスやむく材の床によってあたたかみのある雰囲気になった(撮影/河原大輔)

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【case6】室内窓からリビングにいる子どもを見守れる書斎

元々注文住宅を検討していたものの、通勤アクセスの良い土地が見つけられなかったSさん夫妻。しかし、土地探しが難航していたときに働き方が大きく変化し、通勤アクセスにこだわらず広く暮らせるエリアを選べるようになりました。あらためて土地探しをSUUMOから行ったところ、理想的な土地を発見。さらに建築会社もスーモカウンターに相談しようと考えました。

こだわりなどを伝えたところ、アドバイザーは大手・中堅の建築会社を5社提案し、その中から設計・提案力の良かった1社に決定。リビングの一角に畳コーナーを設け、子どものプレイルームとして活用できる間取りの住宅が完成しました。そのすぐ隣には在宅勤務で使用する書斎を設けており、窓を取り付けることでリビングの様子を書斎から確認できるようにしました。スライドドアも設けられているため、仕事に集中したいときは独立した個室にすることも可能です。

Sさん宅の書斎/注文住宅実例

室内窓を設けることでリビングの様子もすぐに確認できる書斎に(写真/上條泰山)

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【case7】間仕切り壁を活用して寝室に書斎を設けた家

Yさん一家は実家を建て替えるため展示場を巡っていたところ、一人の営業担当者と気が合い、そこで契約しようと思った矢先、営業担当者が退社してしまい計画は白紙に。その後建て替えの計画がストップしていましたが、ショッピングモール内のスーモカウンターに相談したことで家づくりについて再度考え直すことになります。スーモカウンターのアドバイザーに予算とこだわりたい部分、実家の土地が特殊な形状であることを伝え、経験豊富な営業担当者のいる建築会社を提案してもらいました。

最終的に決まった建築会社では営業担当者が積極的に提案を行い、Yさんのこだわりをすべてプランに反映。完成した自宅はホテルライクをテーマにしています。中でも2階の主寝室はゆったりとした空間を演出するだけでなく、間仕切りを使って裏側に書斎コーナーが設けられています。Yさんのこだわりと工夫がみられる家に仕上がりました。

Yさん宅の書斎/注文住宅実例

間仕切りを使うことで寝室とは別の雰囲気になる書斎コーナーを実現(写真/ご本人)

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満足度の高い書斎にするためのレイアウトのコツ

最後にまとめとして、書斎のレイアウトのコツについて上村さんに伺いました。

「書斎をつくるときには、将来的にどう使うかまでイメージできると理想的です。仕事で使っていた書斎を趣味部屋や家族の共用スペースに転用する人もいます。現在、そして将来的にその空間を誰がどのように使うのかをイメージすることが大切です。また、パソコンや家電など書斎の中で使うものを考えてレイアウトを決めることで、より使いやすい空間になるはずです。限られた空間を上手に使って理想の書斎を設計しましょう」

スーモカウンターに相談してみよう

注文住宅におしゃれで便利な書斎を取り入れたいと検討している人は、ぜひスーモカウンターに相談してみてください。アドバイザーがお客様の家づくりを全面サポートします。注文住宅を建てたいけど何から始めたらいいの?という方も大歓迎。家づくりのヒントからお金のことまで親身になって相談に乗ります。

取材協力/上村勝則さん(近藤建設)
取材・執筆/佐藤愛美(りんかく)、SUUMO編集部
取材協力/上村勝則さん(近藤建設)
取材・執筆/佐藤愛美(りんかく)