大田原市役所

 【大田原】斎藤藤男(さいとうふじお)市議が小学生の長女の学校健診結果を巡って学校医にクレームを入れ、医師が学校医を辞任した問題で、市議会の議員倫理委員会は11日、第2回会合を開いた。市執行部が学校医ら関係者から聞き取りした内容などを含め、事態の経過を説明した。

 君島敬(きみじまたかし)教育部長らは、斎藤市議が学校に電話した5月28日から、相馬憲一(そうまけんいち)市長が大田原地区医師会長に後任学校医の推薦を依頼した6月17日までの一連の動きについて、関係者から聞き取った内容を報告した。

 この中で「学校医が市議から『お前』呼ばわりで『ネットで医院の評判をいくらでも落とせる』などとどう喝され、身の危険を感じた」などとして辞任した、と説明した。次回会合は16日に開く。斎藤市議に出席を求め、弁明の機会とする。

 一方、地区医師会は11日までに、相馬市長に医師会の見解を文書で提示した。「学校医の辞退まで追い詰められるということは、暴力行為(暴言)の被害を受けたということで、遺憾の意を表さざるを得ない」「市議会の動向を見守った後、後任学校医の選定を含め改めて回答する」などとしている。