SIerはダメで、Web系企業に行こうっていうのが、
ちょっとした風潮になってるね。
僕は、これはある種正しくて、ある種間違ってると考えてる。
Web系企業、ヒャッハー!なのか?
僕の転職も、SIerからWeb系企業へ、というカテゴリに入ってる。
けど、すべてのWeb系企業で、
SIerであったもろもろの悪しき点がない、って
ことじゃない。
僕が受けた1つで、上場してるWeb系企業の面接では、
「どうやって早いリリースを実現しているのか?」という質問で、
「パワープレイです」と役員が答えたところもあった。
「パワープレイ、ですか?」と聞き返すと、
「みんなのがんばりということです。」
「つまり?」
「終電まで毎日残業です。」というところもあった。
(なお、残業のあるなしじゃなくて、
僕はここが頭を使ってプロジェクト運営していないのでは?、
ということがすごく気になった。)
Web系企業だから、(上場してるならなおさら)いいってわけじゃないよ、というのが主張。
今なぜSIerはダメで、Web系企業はいいのか、
すごくモデル化して言うと、単にWeb系企業の方が企業として新しいから、だと言える。
概論としてのSIer vs Web系企業はナンセンス
新しい企業であれば、古い企業のような慣習がなく、
ムダも少なくなる。
そう。これはIBMが巨像になりMicrosftが出てきて、
Microsoftが官僚主義になりGoogleに取って代わられ、
GoogleがFacebookに…という今まで歴史で繰り返されたことが
ただ起こっているだけに過ぎない。
そして、ここで具体的に企業名を上げたように、
ダメになっているのはSIerというカテゴリではなく、
ITゼネコンの大元にいるような企業と、
そのゼネコンのツリー構造にいる企業、ということだ。
SIerがダメで云々なんて話は、ナンセンスだよ。
○○社がダメでってことでしかない。
Web系企業は新しいから、そうした企業で見られる悪しき点がない確率が、
相対的に高いってだけだ。
Web系企業のいくつかは、将来、某M社みたいに官僚主義になることも考えられる。
意識してこうした悪しき点を改善、表出しないようにしてるわけじゃなく、
ただ新しいからまだ問題になってないだけだ。
じゃあ何を基準に所属企業を考えるべきか
Web系企業に行こう!じゃなくて、
個別の企業を見ないとダメ。
すごく当たり前の結論。
Web系企業だからバンザイじゃなく、Web系企業にもよくない企業はある。
いろんなルートを使って、そこの企業の内情を知るべき。
産業としてのSI
ただ、産業としてのSIが縮小しているのはたしか。
でも別になくなるわけじゃない。
今までが異常だっただけ。
適当に要件を聞いて、適当に設計して、エンジニアでもないもどきみたいな人が適当に作ったシステムが、
ウン億みたいな商売がおかしかっただけ。
本来適切だった大きさになるという部分と、技術革新の影響で、縮小していく。
新しい産業であれば、どこでも起こること。
もどきな人たちはいられなくなる。
でもプロフェッショナルなエンジニアに居場所はあり続ける。
それだけ。