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2024年12月9日

九州大学
理化学研究所
科学技術振興機構

遺伝子同士の距離変化が発現を調節する新たな仕組みを発見

-疾患の発症原因解明や治療標的発見への応用に期待-

従来、遺伝子の発現調節には、エンハンサー(遺伝子発現を促進する領域)やプロモーター(発現の開始点)といったDNA領域が互いに近接することが重要とされてきました。しかし、これらの領域の動的な近接性が発現の変動に与える影響は十分には解明されていませんでした。特に、発現が活発な遺伝子周辺でのエンハンサーとプロモーターの距離の変化が、どのように転写活性と結びつくのかは未知の領域でした。

本研究では、遺伝子間の距離の変化が発現の動態を調整する新たなメカニズムを解明しました。遺伝子発現の調節メカニズムの理解は、疾患の発症原因や治療標的の発見に直結する重要な研究領域です。 九州大学 生体防御医学研究所の落合 博 教授、大石 裕晃 助教、大川 恭行 教授らの研究グループと、理化学研究所の新海 創也 上級研究員、大浪 修一 チームリーダー、広島大学の山本 卓 教授らの研究グループは、マウス胚性幹細胞を用いて、エンハンサーとプロモーターが遺伝子発現に与える影響を調べました。この研究には、seq-DNA/RNA/IF-FISH解析と呼ばれる先進的なイメージング技術に加え、数理シミュレーションも利用しました。その結果、特定の遺伝子が活発に発現しているとき、周辺の特定DNA領域が近接し、さらに転写関連因子が集積することを確認しました。

詳細は九州大学のホームページをご覧ください。

報道担当

理化学研究所 広報室 報道担当
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