カギの110番・カギの救急車グループのジェイクライプは、インターネットで注文した合鍵を使用して男が他人の住居に侵入していた事件を例に挙げ、鍵の管理について注意を呼びかけている。 事件の内容は、9月10日に20歳の女子大学生が住むマンション一室に合鍵で侵入したとして、住居侵入容疑で男が逮捕されたというもの。逮捕された男は、被害に遭った女子大学生のキーに刻印された「鍵番号」などを記憶し、インターネットで合鍵を注文していた。男は他にも複数のキーを持っており、同様の方法で合鍵を入手していたとみられている。 キーに刻印された「鍵番号」は鍵の種類や形状を表す情報であり、鍵に書いてある番号だけでインターネットで注文し、合鍵を作製することが可能だという。 同社は合鍵を不正に作られないための対策として、他人に安易にキーを見せない・見られないようにする、キーカバー・キーキャップを付け鍵番号を隠したり、キーの所有者だけが合鍵注文を行える「所有者登録システム」を採用しているキーに交換する、といった方法を提示している。 また、ネット上で合鍵を作製できるサービスに関しては、鍵番号と一緒に住所の情報が不正アクセス等で流出する可能性があることから、利用に際して細心の注意を呼び掛けている。 かつて2000年代には、ピッキング被害が爆発的に増加したが、カギメーカー各社の対策が進んだり、ピッキング防止法などができたことで、警察庁が出す犯罪統計などでは、侵入窃盗の認知件数および被害件数は劇的に減少したことが確認できる。一方で、犯罪を生業とする集団が、手間と技術が必要なカギ犯罪よりも、オレオレ詐欺のような、より高額な金額を奪うことができる犯罪に流れたという見方もできる。 依然としてセキュリティの低い鍵が残っていたり、無防備なキー管理をしているケースも一定数あり、セキュリティホールは存在し続けている。さらにはスマートロックなど新たな運用形態をするカギの登場や、ネットでの合鍵注文サービスの注文などの登場で、新たなリスクも想定できる。 どんな形であれ、「キーが他人に渡ったらどんなリスクがあるのか?」ということをユーザーは常に意識し続けていく必要があるだろう。それを踏まえたうえで新サービスの利用を検討してほしい。>>Amazonギフト券10,000円分が当たる!「ホームセキュリティアワード」投票受付中<<