【5分でわかる】GTM(Googleタグマネージャー)の設定方法
インターネット広告
2024.11.28
更新日:2023.08.22
公開日:2021.12.24
「web広告をはじめようとしたけどマッチタイプがなにかわからない…」
「部分一致や完全一致の使いわけってどうしたらいいの…?」
とお困りの方はぜひこちらの記事を最後までご覧ください。
GoogleやYahoo!広告で利用できるマッチタイプを使いこなせるように分かりやすく解説しています。
web広告では、マッチタイプの仕組みを理解しないまま広告を出稿してしまうと、機会損失を起こしてしまったり、好ましくないキーワードからのクリックが増えたりしてしまう場合があります。
不用意な設定によって損をしてしまう前に、この記事の内容をしっかりと押さえて効果的なマッチタイプの設定を行いましょう。
本記事では「マッチタイプの種類」「マッチタイプごとの使い分け方」を解説していきます。
web広告を始める前の人はもちろん、実際にweb広告を出稿している人にも学びのある記事になっていますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
Google広告とYahoo!広告では、マッチタイプと呼ばれる機能が利用できます。マッチタイプは、広告が表示されるキーワードと検索クエリの一致度を指定するための方法です。適切なマッチタイプを選択することで、広告の表示範囲を制御し、効果的なターゲティングを実現することができます。
マッチタイプとは、検索広告における設定です。
登録キーワードに対して、どのような検索語句の範囲まで広告を表示させるか、を決めることができます。
つまり、ユーザーの検索語句に合わせてどんなキーワードで広告を表示するのか、をマッチタイプ次第で設定することができます。
設定できるマッチタイプの種類は大きく以下の3つです。
「除外キーワード」は後述しますが、嚙み砕くと広告を表示したくないキーワードを選べる機能です。
※「絞り込み部分一致」は2021年7月より廃止されました。
ここからはGoogle広告・Yahoo!広告で利用できる、3種類のマッチタイプと、
現在は使用できないが過去使われていた1種類のマッチタイプについて解説をしていきます。
それぞれ検索連動型の広告を配信する上で基本になる設定ですので、必ず押さえておきましょう。
完全一致は、指定したキーワードと検索クエリがまったく一致する場合に広告が表示されるマッチタイプです。
例えば、キーワードが「バラの花」と設定されている場合、検索クエリが「バラの花」と完全に一致する場合にのみ広告が表示されます。このマッチタイプは、広告の表示を厳密に制御したい場合に有用です。
※補足
ただし、近年のアップデートによって「類似の語句」や「語順違い」にも反応して広告表示がされるようになりました。
例)入稿キーワード[不動産 購入]に対して「物件 購入」「購入 不動産」なども表示される場合があります。
メリット
フレーズ一致は、指定したキーワードが検索クエリ内に含まれている場合に広告が表示されるマッチタイプです。
キーワードが「六本木 マンション」と設定されている場合、検索クエリが「六本木 マンション」というフレーズを含む場合に広告が表示されます。キーワードがフレーズの一部であれば、広告の表示が行われます。フレーズ一致は、キーワードの一部が重要な場合に有効です。
前後に他の語句が追加されたり、順番が前後しても広告表示がなされます。
メリット
部分一致は、指定したキーワードが検索クエリに含まれている場合に広告が表示されるマッチタイプです。
キーワードが「六本木 マンション」と設定されている場合、検索クエリが「六本木」や「マンション」といった部分を含む場合に広告が表示されます。キーワードが検索クエリの一部であれば、広告の表示が行われます。
部分一致は、キーワードの一部に対して広告を表示したい場合に適しています。
類義語や関連語句、表記のゆれと判断されたものに対しても表示される可能性があります。
また語順や複数形・単数形も関係ありません。
メリット
絞り込み部分一致は、指定したキーワードが検索クエリに含まれている場合に広告が表示されるマッチタイプの一つです。しかし絞り込み部分一致では、さらに追加のキーワードを使って、より具体的な条件を指定することができます。
例えば、キーワードが「六本木 マンション」と設定されている場合、検索クエリが「広い 六本木 マンション」という条件を満たす場合に広告が表示されます。絞り込み部分一致は、よりターゲットを絞り込みたい場合に有用です。
キーワードの頭に半角プラス「+」を付けることで、部分一致よりも広告の表示範囲を絞ることができるキーワードの設定ができます。
この絞り込み部分一致は2021年7月よりGoogle・Yahoo!共に廃止されました。
そのため新規で入稿することはできず、元々絞り込み部分一致で入稿されているKWはフレーズ一致と同じ挙動をするようになっています。
昔から運用していたアカウントには絞り込み部分一致で入稿されたままというケースがあるので、
ここでは「絞り込み部分一致」というマッチタイプが昔は存在したということを頭に入れておきましょう。
マッチタイプの使い方は、広告の目的とターゲットによります。例えば、新製品のローンチやブランド認知度の向上を目指す場合、広範囲のユーザーに広告を表示するために「ブロードマッチ」を使用すると良いでしょう。
一方、特定の製品やサービスを検索しているユーザーに対して広告を表示したい場合は、「フレーズマッチ」や「エクザクトマッチ」を使用すると効果的です。また、「ネガティブマッチ」は、広告が表示されるべきでない検索クエリを指定するために使用します。
マッチタイプの選定は、広告の目的、ターゲット、予算に基づいて行います。広告のリーチを最大化したい場合は「ブロードマッチ」、広告の精度を最大化したい場合は「エクザクトマッチ」を選択します。
また「フレーズマッチ」はリーチと精度のバランスを取りたい場合に選択します。「ネガティブマッチ」は、広告が表示されるべきでない検索クエリを除外するために使用します。
マッチタイプの使い分けは、広告のパフォーマンスを最大化するための重要な戦略です。例えば、広告のクリック数を増やすためには「ブロードマッチ」を、広告のクリック率を上げるためには「エクザクトマッチ」を使用すると良いでしょう。
また「フレーズマッチ」は、特定のフレーズを検索するユーザーに対して広告を表示するために使用します。「ネガティブマッチ」は、広告の無駄な表示を防ぐために使用します。
これらのマッチタイプを適切に使い分けることで、広告の効果を最大化することが可能です。
ここではアカウント内に検索語句と一致するキーワードが複数存在する場合の、キーワードが選定される仕組みを解説します。
例えば、「リンゴ おいしい」というキーワードを「完全一致」「フレーズ一致」「部分一致」の3パターンで入稿していた場合、
どのようにしてオークションでキーワードが選定されるのかという話です。
アカウントに入稿するマッチタイプを考える上で重要な知識になるので、しっかり理解しましょう。
まず、アカウント内のキーワードはオークション形式で競合することはありません。つまり、自分の広告が自分のキーワードと競合することはありませんので、安心してキーワードを設定できます。
この大前提を理解した上で、キーワードが選定される以下の4つのステップを理解していきましょう。
検索語句と同じキーワードを完全一致で入稿している場合は、この完全一致キーワードが優先されます。
例:「広告 運用方法」が検索された場合
キーワード①:「広告 運用方法」 完全一致
キーワード②:「広告 運用方法」 部分一致
この場合キーワード①の完全一致の方が優先されます。
スペル修正が行われた検索語句と同一の「完全一致」キーワードも、広告の表示に関与します。つまり、検索クエリのスペル修正が行われた場合でも、同じ意味を持つキーワードが設定されていれば、広告が表示される可能性があります。
検索語句のスペル(綴り字)が誤っていると媒体が判断した場合は、修正後の検索語句と完全一致のキーワードが優先されます。
例えば「リンゴ おいし」が検索された場合は、媒体で修正されて「リンゴ おいしい」として処理されます。
なので「リンゴ おいしい」というキーワードが完全一致で入稿されていた場合、このキーワードが反応します。
これにより、ユーザーが意図した検索に対しても適切に広告を表示することができます。
検索語句と一部一致する「フレーズ一致」キーワードや「部分一致」キーワードも、広告の表示に影響を与えます。検索語句に含まれるキーワードの一部がキャンペーン内のキーワードと一致する場合、広告が表示される可能性があります。
基本的には同一のフレーズ一致キーワードと部分一致キーワードが入稿されていた場合は、
フレーズ一致キーワードが優先されます。
例:「広告 運用方法」が検索された場合
キーワード①:「広告 運用方法」 フレーズ一致
キーワード②:「広告 運用方法」 部分一致
この場合、フレーズ一致で入稿されている①のキーワードの方が優先されます。
これにより、キーワードの一部や関連キーワードに対しても広告を表示することができます。
スペル修正された検索語句と一部一致する「フレーズ一致」キーワードや「部分一致」キーワードも、広告の表示範囲に影響を与えます。ユーザーがスペル修正を行った場合でも、関連するキーワードが設定されていれば、広告が表示される可能性があります。
スペル修正の場合も、基本的には部分一致よりフレーズ一致の方が優先されます。
完全一致の時と同じように検索語句のスペル(綴り字)が誤っていると媒体が判断した場合は、
修正後の検索語句と一致しているフレーズ一致のキーワードが優先されるということです。
これにより、ユーザーの意図や関心に沿った広告を提供することができます。
キーワードの選定は一般的には上記の仕組みに従って行われますが、いくつかの例外的なケースも存在します。以下にその例外を説明します。
キャンペーンが日予算によって制限されている場合、キーワードの表示回数が制限されることがあります。日予算を超えると、広告が表示されなくなります。そのため、競争の激しいキーワードに対しては、予算を十分に設定することが重要です。また、キーワードの選定時には、予算との兼ね合いも考慮する必要があります。
当然ではありますが、キャンペーンに設定している日予算を既に配信してしまっている場合、
そのキャンペーンに入稿されているキーワードは完全一致でも優先されません。
検索数が少ないキーワードは、広告の表示回数が限定される可能性があります。検索数が少ないキーワードは、あまり検索されないため、広告の表示頻度が低くなることがあります。そのため、広告の露出を増やすためには、検索数の多いキーワードにも注力する必要があります。ただし、検索数が少ないキーワードには競合が少なく、コンバージョン率の高い可能性もあります。
検索数が少ない検索語句の場合、完全一致で登録していてもそのキーワードでは表示されず、他の部分一致・フレーズ一致のキーワードの拡張で表示されることがあります。
広告グループ内の全ての広告が不承認となった場合、その広告グループに関連するキーワードは表示されません。広告が不承認となる原因としては、広告の品質や規約に違反する内容が含まれているなどが考えられます。広告の不承認を避けるためには、広告の品質を向上させることや適切なキーワードの選定が重要です。
こちらも当然ではありますが、グループ内の全ての広告が不承認の場合は、
配信できる広告文がないため、そのグループのキーワードは選定対象から外されます。
マッチタイプの使い分けは、広告のターゲティングと表示範囲の制御に大きな影響を与えます。以下では、主なマッチタイプの特徴と使い分けについて説明します。
商材や予算額によってケースバイケースではありますが、目的に応じたおおまかな判断基準として以下があります。
部分一致を使うケース
フレーズ一致を使うケース
完全一致を使うケース
除外キーワード設定とは、自社のユーザーと関連性が低いと判断した特定の検索語句を広告の表示対象から除外できる設定です。
つまり、「配信したくないキーワードや検索語句を設定すること」です。
また、配信するキーワードを入稿するときと同様に、除外キーワードもマッチタイプの設定によって除外できる検索語句の範囲が変わります。
除外キーワード設定の例
キーワード:「六本木 マンション」
除外キーワード:「セミナー」「投資」「経営」
掲載されない検索語句:「マンションセミナー」「マンション経営」など
自社の商品に全く関連性がないキーワードを除外キーワードに指定することで、無駄なクリックが減り、余計な広告費をかけずに配信することができます。
また競合他社のブランド名や競合する商品と関連性のないキーワードなどを除外することで、広告のターゲティングをより正確にし、広告予算の無駄遣いを防ぐことができます。
例えば、競合他社のブランド名を除外キーワードに設定することで、そのブランド名を検索したユーザーに対して自社の広告が表示されなくなります。これにより、競合他社との直接的な競争を避けつつ、自社の広告効果を最大化することができます。
除外キーワードの設定は、広告キャンペーンの管理画面から行えます。定期的にキーワードの分析や競合調査を行い、適切な除外キーワードの追加や調整を行うことで、広告のターゲティングを精緻化し、より効果的な広告展開が可能となります。
これまで基本的なマッチタイプの使い方を解説してきました。
ここからは、これまでのアップデート情報を基に将来的・応用的なマッチタイプの使い方についてご説明をしていきます。
少しweb広告の初心者の方には難しい内容かと思いますが、今後のweb広告運用をする上では必須となる情報であり考え方ですので参考にしてくださいね。
2022年6月30日以降、Google広告では「レスポンシブ検索広告」のみが設定可能となりました。この傾向から見えるのは、自動化と柔軟性の重要性です。
レスポンシブ検索広告は、広告主が複数のヘッドラインや説明文を提供し、システムが最適な組み合わせを選択して表示する仕組みです。広告主は自動化により効率的に広告を作成・管理することができ、ユーザーに対してより適切なメッセージを届けることができます。
こちらのアップデートはweb広告業界に衝撃を与えたアップデート情報です。
これまでGoogleの検索広告では大きく以下の2種類のテキスト広告を利用することが主流でした。
ですが、2022年6月30日からは「拡張テキスト広告」が廃止となり、「レスポンシブ検索広告」だけが入稿できるようになります。
とはいえ、以下のように拡張テキスト広告の利用やレポートの閲覧はできます。
・アップデートの実装以前に入稿した拡張テキスト広告は継続して利用可能
・掲載結果のレポートも確認可能
レスポンシブ検索広告についてより詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
2021年9月からは、Google広告では広告表示がより関連性の高いキーワードに対して優先的に行われるようになりました。これは自動化技術の進化によるものであり、ユーザーの検索意図に合致する広告を提供するための取り組みです。
2021年9月23日に発表されたアップデートにより、登録したキーワードと検索語句との関連性の重要度が高まりました。
アップデート以前は、完全一致のみ、検索語句と一致している場合に、どのマッチタイプよりも優先して広告表示がなされる設定でした。
また、完全一致が登録されておらず、部分一致とフレーズ一致で一部の語句が登録されている検索語句に関しては、より広告ランクが高い方が表示されました。
ですが9月のアップデートにより、部分一致とフレーズ一致でも検索語句と登録しているキーワードの文字列が一致する場合は、優先して広告表示されるように変更となったのです。
つまり、ユーザーの検索ニーズによりマッチしたキーワードで広告の表示がなされます。
これによって、ユーザーの検索語句との関連性は低いが広告ランクは高いキーワードでの意図しない広告表示を防ぎやすくなりました。
これまでの部分一致やフレーズ一致は、登録キーワードから拡張してくれる点がメリットである一方、広告表示されるキーワードをコントロールしづらい点がデメリットでもありました。
この9月アップデートによってそのデメリットを減少させ、部分一致やフレーズ一致のような自動拡張を行うキーワードを利用しやすくする意図があると考えられます。
では、上記の2つのアップデートからどういったことが読み解けるのでしょうか。
結論、アップデートの一貫した流れとして、自動化を賢く使いこなすことが求められる時代になっています。自動化は広告効果の最適化や効率化に大きな貢献をしていますが、その恩恵を得るためには、適切な設定や最適化が必要です。
広告主は自動化の機能や仕組みを理解し、適切なターゲティングや広告の内容・クリエイティブに注力することが重要となるでしょう。
また筆者はマッチタイプをはじめとする各種設定において、「広告配信の自動化に対応し、賢く使いこなす」ことがこれまで以上に求められていると考えています。
Webの運用型広告配信はこれまでにも大きな時流の変化がいくつもありました。
広告の枠(配信面)だけを指定して購入し、広告を入稿できた枠売りの時代から、ユーザーの検索語句に応じてターゲティングできる検索連動型広告の誕生。その後再訪ユーザーへアプローチができるリマーケティング広告が生まれ、ユーザーの行動に応じてターゲティングが可能になりました。
そういった流れの中で、広告運用に求められる能力も徐々に変化していきます。
ある時期から「広告ランク」の概念が重要になり、広告ランクを高めるべくとにかく細かくキーワードを入稿し、それに合わせて広告キャンペーンや広告グループも際限なく細分化する手法が主流でした。そのため、細かくキーワードを考えられる・ユーザーニーズを細かく分けて広告文を作成できる能力が求められていた時期もあります。
ですが、近年ではGoogleをはじめとする広告媒体各社が、あらゆる広告運用業務を自動化するべくアップデートを推し進めています。
その一例が今回ご紹介した「絞り込み部分一致の廃止」「拡張テキスト広告の新規入稿終了」「関連性の高いキーワードの優先的な広告表示」です。
これらのアップデートは、まさに広告媒体社による自動化促進をあらわす好例です。
ただ、自動化の促進によって、これまでよりも運用設定を行う上での自由度は低くなります。
自動化が促進すると、自ずと手動での細かい設定による他社との差別化が難しくなるためです。
そのためweb広告の運用という面では、自動化が進む中で「どのように自動化を賢く使いこなすのか」が最も重要になります。
今後普及すると考えられる使いこなし方は、以下のようなものです。
・部分一致キーワードの入稿比率やレスポンシブ検索広告の入稿比率を高め、
手動では網羅しきれない検索語句への対応を強める。
・広告キャンペーンや広告グループを一つにまとめ、
レスポンシブ検索広告によって各種ニーズに対応する。
・スマート自動入札、部分一致キーワード、レスポンシブ検索広告のみを利用し、
最適なキーワードや広告文を自動的に判別させる。
自動化に伴う機能のアップデートは、徐々に利用率が高まっていますがまだ利用していない企業が多いことも事実です。
これから確実に主流となっていく「自動化を前提としたweb広告運用」に適応するため、徐々にでも自動化の活用を進めていきましょう。
それによって、今後訪れる大幅な時流の変化への対応ができるようになります。
本記事では、マッチタイプについて解説してきました。
マッチタイプは直近のアップデートも多く、広告運用を実際に行っている人でも勘違いをしやすいポイントです。
今回紹介した内容は、基本~最新トレンドを含めた幅広い内容でしたので、ブックマークをしておいて必要なときに読み返していただけると、深く理解できるかと思います。
最後に、「自社ではなかなかweb広告の実施ができない」「web広告を使って事業を拡大させたい」とお考えの方がいらっしゃれば、ぜひお問い合わせください。