■その他の写真ニュースはこちら
9月1日からイタリアで開催される『第67回ベネチア国際映画祭』で、最高賞にあたる金獅子賞などの対象となるコンペティション部門に、三池崇史監督の時代劇『十三人の刺客』(9月25日公開)と、作家・村上春樹の世界的ベストセラーを映画化した『ノルウェイの森』(トラン・アン・ユン監督、12月11日公開)の出品が29日、同映画祭事務局より発表された。この一報を聞いた『十三人の刺客』の主演俳優・役所広司は、思わず「やったー!」と雄叫びを上げ、「日本映画のお家芸である時代劇が海外で評価されるのは本当に嬉しい」と喜んだ。
同映画祭は、フランスの『カンヌ国際映画祭』、ドイツの『ベルリン国際映画祭』と並ぶ世界三大映画祭の一つで、世界最古の歴史を誇る。第67回を迎える今年の審査員長は米国のクエンティン・タランティーノ監督が務め、主要各賞は映画祭最終日の9月11日に発表される。
『十三人の刺客』は、暴政の限りを尽くす将軍の弟を討つために送り込まれた13人の剣豪が、壮絶な大殺陣を繰り広げる娯楽活劇。三池監督は第64回(2007年)の『スキヤキ・ウエスタン ジャンゴ』以来となるコンペ部門への出品に、「やったね。ベニスをサムライの血で染めてあげましょう」と“武者震い”した。
ともにコンペを競う『ノルウェイの森』のトラン監督は、ベトナム出身のフランス人。すでに『シクロ』(1995年、ベトナム映画)という作品で、第52回ベネチア国際映画祭金獅子賞を獲得している。生と死、性、青春のもがきを描く、究極の恋愛物語の主人公ワタナベを演じる松山ケンイチは、「光栄な事です。一足早く海外の方に観てもらうのですが、どんな反応を示すのか興味津々です。きっと素晴らしい経験になると思います」と期待を寄せた。
同映画祭ではこれまで、第12回(1951年)黒澤明監督『羅生門』、第19回(1958年)稲垣浩監督『無法松の一生』、第54回(1999年)北野武監督『HANA-BI』が金獅子賞を受賞。1982年には50周年記念行事で、歴代グランプリ作品中の最高作品として、黒澤明監督『羅生門』に栄誉金獅子賞が、第62回(2005年)には宮崎駿監督にも栄誉金獅子賞が贈られるなど、日本映画は高い評価を得てきた。時代劇とラブストーリーという対照的な2作品がコンペ入りした今回は、日本映画の多面的な魅力を世界にアピールする良い機会になりそうだ。
このほか、先鋭的で革新的な映画を集めたオリゾンティ部門には、園子温監督の『冷たい熱帯魚』と、和田淳監督のアニメ作品『春のしくみ』が出品される。
◆関連ニュース 最新映画情報|インタビュー特集
9月1日からイタリアで開催される『第67回ベネチア国際映画祭』で、最高賞にあたる金獅子賞などの対象となるコンペティション部門に、三池崇史監督の時代劇『十三人の刺客』(9月25日公開)と、作家・村上春樹の世界的ベストセラーを映画化した『ノルウェイの森』(トラン・アン・ユン監督、12月11日公開)の出品が29日、同映画祭事務局より発表された。この一報を聞いた『十三人の刺客』の主演俳優・役所広司は、思わず「やったー!」と雄叫びを上げ、「日本映画のお家芸である時代劇が海外で評価されるのは本当に嬉しい」と喜んだ。
同映画祭は、フランスの『カンヌ国際映画祭』、ドイツの『ベルリン国際映画祭』と並ぶ世界三大映画祭の一つで、世界最古の歴史を誇る。第67回を迎える今年の審査員長は米国のクエンティン・タランティーノ監督が務め、主要各賞は映画祭最終日の9月11日に発表される。
『十三人の刺客』は、暴政の限りを尽くす将軍の弟を討つために送り込まれた13人の剣豪が、壮絶な大殺陣を繰り広げる娯楽活劇。三池監督は第64回(2007年)の『スキヤキ・ウエスタン ジャンゴ』以来となるコンペ部門への出品に、「やったね。ベニスをサムライの血で染めてあげましょう」と“武者震い”した。
ともにコンペを競う『ノルウェイの森』のトラン監督は、ベトナム出身のフランス人。すでに『シクロ』(1995年、ベトナム映画)という作品で、第52回ベネチア国際映画祭金獅子賞を獲得している。生と死、性、青春のもがきを描く、究極の恋愛物語の主人公ワタナベを演じる松山ケンイチは、「光栄な事です。一足早く海外の方に観てもらうのですが、どんな反応を示すのか興味津々です。きっと素晴らしい経験になると思います」と期待を寄せた。
同映画祭ではこれまで、第12回(1951年)黒澤明監督『羅生門』、第19回(1958年)稲垣浩監督『無法松の一生』、第54回(1999年)北野武監督『HANA-BI』が金獅子賞を受賞。1982年には50周年記念行事で、歴代グランプリ作品中の最高作品として、黒澤明監督『羅生門』に栄誉金獅子賞が、第62回(2005年)には宮崎駿監督にも栄誉金獅子賞が贈られるなど、日本映画は高い評価を得てきた。時代劇とラブストーリーという対照的な2作品がコンペ入りした今回は、日本映画の多面的な魅力を世界にアピールする良い機会になりそうだ。
このほか、先鋭的で革新的な映画を集めたオリゾンティ部門には、園子温監督の『冷たい熱帯魚』と、和田淳監督のアニメ作品『春のしくみ』が出品される。
◆関連ニュース 最新映画情報|インタビュー特集
コメントする・見る
2010/07/30