都内で開催中の「第35回東京国際映画祭」で29日、14年ぶりに復活した「黒澤明賞」の授賞式が帝国ホテルで開催され、受賞者のアレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ監督と深田晃司監督が登壇した。
黒澤明賞は、日本が世界に誇る故・黒澤明監督の業績を長く後世に伝え、新たな才能を世に送り出していきたいとの願いから、世界の映画界に貢献した映画人、そして映画界の未来を託していきたい映画人に贈られる賞。
イニャリトゥ監督は、2000年に『アモーレス・ペロス』で長編映画監督デビューし、同作で「第13回東京国際映画祭」でグランプリを受賞。以降、『バベル』(06年)、『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』(14年)、『レヴェナント: 蘇えりし者』(16年)と精力的に作品を発表しアカデミー賞監督賞をはじめとした数々の映画賞を獲得。最新作『バルド、偽りの記録と一握りの真実』は、今年9月のベネチア国際映画祭のコンペティション部門に選出され、今回の東京国際映画祭のガラ・セレクション部門で上映されることも決定している。
自身の、過去作における黒澤監督の影響を公言しているイニャリトゥ監督は「この賞を受け取り、意義のある賞を深田監督とともに受けるのは大いなる喜びです」などとスピーチ。賞金100万円は、イニャリトゥ監督が大学と一緒に立ち上げた、故郷メキシコのモンテレイのスカラーシップファンド「ReconoceR scholarship」(※1)に寄付するという。
深田監督は、16年『淵に立つ』が「第69回カンヌ国際映画祭」「ある視点」部門審査員賞を受賞し、同作で17年には「第67回芸術選奨」文部科学大臣新人賞を受賞したほか、新型コロナウイルス感染拡大の影響で経営危機に陥るミニシアター等を支援するのためのクラウドファンディング『ミニシアター・エイド基金』を立ち上げたり、日本映画業界の「ジェンダーギャップ・労働環境・若手人材不足」といった課題への取り組みにも積極的にかかわったり、映画監督としての枠を超えた活動でも注目されている。
この日の受賞スピーチでも、「コロナ以降、自殺者も出ている俳優やスタッフ、映画監督、演出家などフリーランスの芸能従事者の心の健康をどう守っていくかが課題」と問題提起をし、「日本芸能従事者協会でやっている『芸能従事者 こころの119』というハラスメントやコロナストレスなどの相談窓口の存続のために寄付をしたい」と表明した。
黒澤明賞には、過去にはスティーヴン・スピルバーグ監督、山田洋次監督、侯孝賢(ホウ・シャオシェン)監督などが受賞。今回の受賞者は、山田監督、俳優の仲代達矢、俳優の原田美枝子、評論家の川本三郎氏、市山尚三東京国際映画祭プログラミング・ディレクターの5人の選考委員により決定した。
黒澤明賞は、日本が世界に誇る故・黒澤明監督の業績を長く後世に伝え、新たな才能を世に送り出していきたいとの願いから、世界の映画界に貢献した映画人、そして映画界の未来を託していきたい映画人に贈られる賞。
イニャリトゥ監督は、2000年に『アモーレス・ペロス』で長編映画監督デビューし、同作で「第13回東京国際映画祭」でグランプリを受賞。以降、『バベル』(06年)、『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』(14年)、『レヴェナント: 蘇えりし者』(16年)と精力的に作品を発表しアカデミー賞監督賞をはじめとした数々の映画賞を獲得。最新作『バルド、偽りの記録と一握りの真実』は、今年9月のベネチア国際映画祭のコンペティション部門に選出され、今回の東京国際映画祭のガラ・セレクション部門で上映されることも決定している。
自身の、過去作における黒澤監督の影響を公言しているイニャリトゥ監督は「この賞を受け取り、意義のある賞を深田監督とともに受けるのは大いなる喜びです」などとスピーチ。賞金100万円は、イニャリトゥ監督が大学と一緒に立ち上げた、故郷メキシコのモンテレイのスカラーシップファンド「ReconoceR scholarship」(※1)に寄付するという。
深田監督は、16年『淵に立つ』が「第69回カンヌ国際映画祭」「ある視点」部門審査員賞を受賞し、同作で17年には「第67回芸術選奨」文部科学大臣新人賞を受賞したほか、新型コロナウイルス感染拡大の影響で経営危機に陥るミニシアター等を支援するのためのクラウドファンディング『ミニシアター・エイド基金』を立ち上げたり、日本映画業界の「ジェンダーギャップ・労働環境・若手人材不足」といった課題への取り組みにも積極的にかかわったり、映画監督としての枠を超えた活動でも注目されている。
この日の受賞スピーチでも、「コロナ以降、自殺者も出ている俳優やスタッフ、映画監督、演出家などフリーランスの芸能従事者の心の健康をどう守っていくかが課題」と問題提起をし、「日本芸能従事者協会でやっている『芸能従事者 こころの119』というハラスメントやコロナストレスなどの相談窓口の存続のために寄付をしたい」と表明した。
黒澤明賞には、過去にはスティーヴン・スピルバーグ監督、山田洋次監督、侯孝賢(ホウ・シャオシェン)監督などが受賞。今回の受賞者は、山田監督、俳優の仲代達矢、俳優の原田美枝子、評論家の川本三郎氏、市山尚三東京国際映画祭プログラミング・ディレクターの5人の選考委員により決定した。
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2022/10/29