トランスジェンダーの人々に対する差別が、肌身で分かるほど深刻化している。ネットでも現実社会でも、保守でもリベラルでも。ヘイトスピーチをまき散らす者たちが増えた

▼ひどい状況の中、「トランスジェンダー入門」(集英社新書、周司あきら、高井ゆと里著)が広く読まれている。先月刊行されたばかりで、もう3刷が決まった

▼「出生時に割り当てられた性別と、ジェンダーアイデンティティが異なる人たち」という定義から説き起こす「本邦初の入門書」。常に男女の区分けを突き付けられるこの社会で、当事者が直面する困難、貧困、生命の危機を知る...