東京電力柏崎刈羽原発と、4区候補者の街頭演説を聞く有権者のコラージュ
東京電力柏崎刈羽原発と、4区候補者の街頭演説を聞く有権者のコラージュ

 10月27日投開票の衆院選は終盤戦に突入した。新潟県内小選挙区の論戦では、県民の関心度が高い東京電力柏崎刈羽原発の再稼働問題など原発・エネルギー政策の訴えがテーマとなるのは局所的で、全県的な広がりを欠く。政府から県や原発立地自治体へ再稼働に同意するよう要請があった後、初の国政選挙だが、政治とカネや物価高対策といった争点に隠れ、優先順位が低下している状況だ。

 柏崎刈羽原発が立地する柏崎市、刈羽村が含まれる新潟4区。16日夜、長岡青年会議所が開いたインターネットの公開討論会で、候補者3人が順番に再稼働についての考えを述べた。

 「ばか高い化石燃料を輸入し、ボンボン燃やしている。国力を非常に低下させている。脱炭素社会構築でも有益だ」。自民党前職の鷲尾英一郎氏はこう話し、賛成を表明した。

 立憲民主党前職の米山隆一氏は「原発は必ず必要でも、不要でもない。問題は選択がきちんとなされるかだ」と強調。自身の賛否は明確にせず、県民の意思が重要とした。

 無所属前職の泉田裕彦氏も賛否を示さなかった。「屋内退避指示が出る中、誰が道路補修の工事をするのか。避難できない状況が改善されていない」と課題を指摘した。

▽原発から離れるほど議論は低調に

 しかし、...

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