先日、大阪・関西万博の開幕100日前イベントが、橿原市の大型商業施設であった。家族連れを中心になかなかの盛況ぶりだった。

　関西ですら盛り上がりに欠けると感じてきたが、いやいやどうして。1970年大阪万博未体験の人々は「必ず行く」と口をそろえた。

　機運醸成を進めてきた県の担当者にも、会場のにぎわいは予想以上だったようだ。奈良市での開幕半年前イベントとの差を実感し、開幕が近づけばとの思いを強くしていた。

　会期中に県が行う催しで使う書道作品や、燈花会のキャンドルケースのデザイン画づくりにも大勢が参加。会場には、祭りが始まる前のわくわく感も確かにあった。

　ただ入場料とともに発券方法や観覧予約、キャッシュレス決済など一気のデジタル化は仕方なかったか。安全、快適性も重要だが、放課後に何度も会場に駆け付けた前回万博経験者としては、広い世代での手軽さがリピートに欠かせないと思うのだが。

　開幕前イベントは、3月にも奈良公園で開かれるという。その時さらに気分が高まっているかどうか。楽しみであり、怖くもある。(智)