バルセロナ弾丸旅行に最適!いいとこどり観光スポット!!
フランスからイタリアへ、イギリスからドイツへなど、なんといってもヨーロッパ滞在中はひとつの国に限らず簡単に近隣の国へ移動できるところが魅力!今回はヨーロッパの中でもパワフルなエネルギーがうずまく都市の...
更新日: 2020年4月13日
スペインは、一見平らにみえてしまいがちですが、実は起伏にとんで気候もバラバラの国土です。その特徴をいかして、米をとるならこの土地、イベリコの豚を育てるならこの土地、ここは漁業といったようにその土地その土地の役割があります。それ故にその土地を生かした郷土料理は、どの料理が一番おいしいとはいえませんが、じっくりたっぷり時間をかける、といったことがどの料理にも共通して言えることです。日本でも定着しつつある「スペインバル」ですが、日本で食べられるメニューとは別に、「本当にスペイン人が好きなスペイン料理」をおすすめします。
スペイン人がこよなく好む肉料理として、この名前がよく上がります。これは、Cordero(コルデロ)と呼ばれる、生後2週間程度の乳飲み子の羊を指します。聖書の中でも登場する子羊は、クリスマスイブの日に家庭でも食べられる非常にポピュラーな肉です。
by blogestudio, CC BY-SA
草を食べ始めた羊は大人の羊のあの特有のニオイになりますが、乳飲み子の子羊は本当に臭みもなく柔らかくてとてもジューシーな味わいです。日本では生後2週間の子羊を手に入れることが困難となりますので、スペインに旅行されたときは是非試していただきたい1品です。こちらは要予約となります。
by Chaquetadepollo., CC BY-SA
スペイン北部アストゥリアナ州は、日本でもお馴染みの名前「シードラ」の産地でもあります。このシードラの独特の注ぎ方は、まずシードラの入ったボトルを片腕で目いっぱい高々と上にあげ、斜めにしたグラスに惜しげもなく注ぎます。この時のポイントは、決してグラスの方を見ないということです。
Gijón de Sidra 2011, by Fenicia – Marketing Gourmet, CC BY
そしてシードラがこぼれたりしても「あぁぁもったいない!」と思わないこと。そして注がれたシードラは、一気に飲み干します。これは、注いだ瞬間から味はどんどん変わっていくため、注がれた人は一口で間をおかず飲まなければならないのです。そして合わせて食べられるのがオリーブオイルで煮詰めた、ちょっぴり辛めのチョリソ。この組み合わせが癖になります。
Chorizo Asturiano, by Hugo Pardo Kuklinski, CC BY
La Asturiana, by Gonmi, CC BY
いわゆるスペイン版ブイヤーベース。スペインでは西に大西洋、東に地中海、南は大西洋と地中海の間で捕獲される魚介類と、海の幸に恵まれた国です。サルスエラはオペラではお馴染みの曲ですが、そのオペラ同様「次々と歌い手が代わる」ことから、「様々な登場人物(魚介類)が登場する!」ことから名づけられました。この料理ではトマトをベースにした、非常に時間をじっくりとかけた味わいのある一品です。
スペインの魚介類は日本にはないものもあります。それらの新鮮な魚介類とトマト、そして味付けは塩だけというシンプルなのに、これ以上足すものがないというくらい絶妙な味です。日本でも見かけるお馴染みの魚介があったとしても、漁場の違いなのか味がこってりと深いのです。
これは、食事時に出されるようなパンを半分にスライスし、軽くトーストして、オリーブオイルと軽く塩を振り、潰したトマトを乗せた、スペインでは最もポピュラーな朝食です。
なんだそれだけ?と思うでしょうが、それにプラスしてハモンをスライスしたものを乗せて食べたりします。味わいはぐっと変わって、ハモン単体で食べる時よりも、トマトとオリーブオイルとの相性も良くその3つの味わいが楽しめます。スペインではバルにて朝食も注文できます。朝このオーダーで一日を始めるサラリーマンも多いです。
by by onnoth, CC BY
古くなったパンを捨てることなく、再利用するために生まれた料理というよりはオヤツ。固くなったパンや、少し柔らかい専用のパンがあり、そのパンをシナモンと牛乳、卵で作ります。一見フレンチトーストと作り方は似ていますが、表面がカリカリになっています。
また、油でフライにする家庭や、ヘルシーにオーブンで熱を通したり、といった作り方がありますが、オーブンで焼いたものはとても香ばしくてカリカリしています。これは、4月の下旬に開催されるSemana Santaセマナ サンタ(聖週間)の時期に食べられるオヤツですが、もちろん朝食時に食べられこともあります。日本でもフレンチトーストブームが起きましたが、このトリハスのブームもあってよいかと?!
torrijas, by tnarik, CC BY-SA
これは、ロブスタークラスの大きなエビを使ったお米料理。日本で見かける「Mix Paella」は日本向けに魚介類をミックスした料理です。本来のPaellaは、ウサギを捕獲して作ったお米料理になります。
このアロス コン ボガバンテは、パエジャのような味わいではなくて、エビの味が凝縮されたとても贅沢な料理で、スペイン人はパエジャよりもむしろこの料理を大変好みます。おそらく日本の方が好きな味は、パエジャよりもこのアロス コン ボガバンテだといえるかもしれません。
Arroz con Bogavante, by jlastras, CC BY
白インゲン豆に似た豆を使います。白インゲン豆よりも若干大きく、ほくほくとした味わいが特徴です。この煮込み料理には、モルシージャと言われる豚の血から作られるお米入りのソーセージの味が決め手となっています。
スペインでは北は煮込み料理、中央はオーブン、南は油を使った揚げ物料理が特徴となっていて、寒い北のスペインでは煮込み料理で部屋を暖め、豆料理で体をさらに温めます。この料理はアストゥリアス地方の名物料理で、このファバーダという豆もこの地域でのみ収穫がされます。
by studiof laboratorio audiovisual, CC BY-SA
豚肉を骨ごとジャガイモと煮込んだシンプルでありながら、とてもダシのきいた料理です。よく作られる家庭料理として有名で、材料がたくさんあればあるほど出汁がでておいしくなります。
味付けはシンプルにニンニク、パプリカ、数種類のハーブに塩。あと欠かせないのはスペイン料理にはスペインワインを使うことです。そうすることでスペインワインとの相性もぐっと高まります。
by jlastras, CC BY
スペインでよく知られた高級食材モハマ。これを説明するには、「マグロのハモン」と呼ぶのがふさわしいと思います。スペインの南アンダルシアのカディス県は、日本からの遠洋漁業の船乗りたちもやってきます。このカディス県にある更に南の港町でマグロの取引が行われています。
この町では「トロ」というと、マグロのトロが出てきます。このモハマを味わうにはシンプルにカットした上でオリーブオイルをかけて食べます。食べた瞬間のマグロのおいしさが凝縮されて、ほんの少しでも深い味が口の中に広がります。これは日本の方がお土産にしたら、必ずワインでも日本酒でも好んでいただけると思います。
三ツ星レストランが多く、ミシュランガイドにはなくとも、普通のバル、レストランのレベルを世界に誇るパイスバスコにおいて、昔ながらの市民の味といえばこのバカラオ アル ピルピル。西スペインの地はとにかく真鱈料理にかけては、比類なき腕前でとにかくバリエーションが豊かでどれも美味しい!
それらの料理で家庭でも作ることができるが、とにかくオリーブオイルを「揚げる」のではなく、「味をつける」ためにじっくりと真鱈となじませます。そのなじませて絶妙なスープと絡み合ったのが、ソースとなり他にない料理となります。真鱈は塩漬けにしたものを使うので新たに味付けをせず、とにかくじっくり時間をつぎ込みます。
【筆者】まっぷるトラベルガイド編集部
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