仕事が忙しくてテンパってくると、ToDoリストがぐちゃぐちゃになってきますよね。そんなぐちゃぐちゃのリストは、ますますストレスを増長させます。そこで、今回はToDoリストの整理術を紹介します。
整理されていない、分かりにくいリストは、仕事の生産性の邪魔になります。かといって、ToDoリストがないと、目の前の仕事に追われるばかりに...。ただ書き連ねただけの、本ぐらいのサイズのやることリストを使うと、重要なことや緊急なことがひと目で分からず、やることばかりがたくさん目について、ストレスになります。そこで、やることリストを見直して、整理してみましょう!
ToDoリストで省くべきことの基準を設定しよう
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ToDoリストの目的を聞かれたら、おそらく「やるべきことを書くため」と答える人が大半だと思います。では、ToDoリストを書かない理由を聞かれたら、何と答えますか?
誰しも「リストの中のやりたいToDoで埋まった部分」は完璧に記憶しています。しかし、やりたい・やりたくないという境界が曖昧なことや、あなたが「これは全く、もしくは効果の出ないことだ」と思っているToDoは覚えているでしょうか?
そんなToDoリスト内の「難民」を見つけたら、下線を引いてハッキリさせて、サクッと消してしまいましょう。 ■ToDoリストに書けばいい、というものではありません:ToDoリストをブレインストーミングのために使うのはNGです。考えを書き連ねるのは良いことですが、その考えをやることリストに書いてしまうと、リストが長くなりますぎます。ToDoリストから、考えやアイデアは削除しましょう。
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やりたいと願っていることを、ToDoリストに載せるのはNG。現在取りかかっているプロジェクトに関して2人の重要な顧客に会う必要がある、といった内容はToDoリストに入れましょう。それは必要なことだからです。でも、庭を蝶や野鳥に優しい庭に変えたい、といった内容は、週末からプロジェクトとしてこれをスタートするつもりで、具体的に野生の花の種を買って植えるなど、具体的な計画を立てていなければ、まだお願いの段階なので、ToDoリストではなく、将来やりたいことを書くウィッシュリスト行きです。
とはいえ、具体的でない将来の願いや計画をしてはならない、ということではありません。これも重要なことですが、問題は、すぐにやるべきタスクを書くべきやることリストに、こういった願いが紛れ込んでいることです。ToDoリストとは別に、ウィッシュリストとして「将来いつかやりたいこと」を1枚1枚のカードに書き、箱に入れて1ヶ月に1回見直すようにしましょう。覚えておいてほしいのは、やることリストは、将来の夢のリストではなく、現在する必要があることを書くリストだということです。
■ToDoリストに、抽象的なことを書かないようにしましょう:他の人があなたのToDoリストを手に取ってやろうとした時に、何をすべきか分からないような、抽象的なことを書かないように! 例えば「コンピューター関連」「掃除」「ビルにメールする」といった内容はダメです。あなたが急に会社を休んだ日に同僚がToDoリストの続きをやろうと思った時に「ビルにメールする」だけだと、何をメールするのか分かりません。
ToDoリストの足りない部分を、自分の記憶力に頼るのはいけません。記憶力は完璧ではないし、ビルに何をメールしようとしたか思い出す数秒がもったいないです。ToDoリストには、見てすぐに実行できる書き方で書いておくべきです。だから「ビルにメールする」ではなく「ビルに、ミン・ポートフォリオに関する経費報告書についてメールし、顧客の払い戻しのコピーをお願いする」といった具体的な内容を書きましょう。これなら、同僚が見ても実行可能なタスクです。今すぐに自分のやることリストを見て、抽象的な内容をチェックしましょう。
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簡単で、すぐにできることを書かないように。「エクササイズをする」「1日8杯水を飲む」など日々の生活習慣に関することも書いてはいけません。エクササイズや水をたくさん飲むことはもちろん大切ですが、日々の仕事で必要なタスクではないし、やることリストの効力を弱めます。ToDoリストは、時間を有効に利用できると自信を持って感じられることだけを書くべきリストです。
だから、緊急にすべき、仕事において重要なことだけ書きましょう。やることリストを書く理由は、やるべきことを具体的に、実際にやりとげたいからです。紙を見て「ああ、やることがいっぱいでジムに行く時間がないな」なんて感傷にひたるためではありません!
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これは、何よりも大事なことです。あるタスクがToDoリストに一定期間以上あるとしましょう。それをやる時間がない割には、だれもあなたをクビにしていなかったら、そのタスクは、そこまで重要ではなくて、もっと急ぎでやるべきことに時間を割くべきなのかもしれません。やるべきことをすべてやる時間がある人は、なかなかいません。もちろん達成しないうちにタスクを消すことは嫌な気分になりますが、過去にタスクにしがみつくのも考えもの。タスクがそこまで重要ではなかったことに気づいたり、自分の気力、体力の限界を知る力も、とても大切なスキルです。
今回紹介した方法で、やることリストを見直したら、おそらくリストの中の多くの内容が他のリストに書くべきことだった、と気づくはずです。やることリストはただのリストではなく、生産性の高い人間になるための、自分自身への約束なのです。さあ今日からリストを見直しましょう!
Jason Fitzpatrick(原文/訳:阿久津美穂)