最初に言いたいのは、「職場で年長者(40歳以上)になる」のはなかなか良いものだということです。素晴らしいことと言ってもいいでしょう。
私たちには、どんな仕事にも生かせる、仕事と実生活での長年の経験があるのです。あなたがその年代に当てはまるなら、見た目や発言を実年齢より若く見せようとは少しも思っていないかもしれません。そうであるなら素敵なことです。
でも、もしあなたが「古くさい」と思われることを心配しているなら、この記事が役に立つと思います。
「私の時代はこうだった」と言ったり、お釣りがないよう小銭を使ってぴったり払ったり、身体の節々が痛いとこぼしたりしなくても、知らず知らずのうちに出てしまう、もっと微妙な徴候があるのです。
同僚の中で誰よりも年長に見えてしまうかもしれない、やらないほうがいい典型的な行動をお教えしましょう。
AOLのメールアドレスを持っている
AOLは昔のものです。AOLがインターネットへの玄関口だったのは1990年代の終わりでした。
ですから、この大昔のメールアドレスは手放さなければなりません。HotmailやNetscape、Earthlinkも同じことが言えます。みんな大昔の恐竜のようなものです。
英文ピリオドのあとにスペースを2つ空ける
これは、「パソコンが登場する前」にタイプライターを習ったことをみんなに知ってほしいなら、ぜひともやってほしい行動です。
スペースを2つ入力するのは、等幅の活字が使われていたタイプライター時代の名残です。
タイプライターでは、次の文が始まることを明確に示すために、もう1つスペースが必要とされました(そして、新聞を印刷する際には、スペースと費用を節約するテクニックとして使われたのです)。
現在の私たちは「プロポーショナルフォント(可変幅フォント)」を使っています。「現在」と言っても、前の千年紀からですが…。
PowerPointを「プレゼン」と呼んでいる
その通りです。PowerPointはプレゼンのためのソフトですし、スライドはプレゼンを行なう目的で編集されたものです。
でも近頃は、プレゼン資料は通称「deck(デッキ)」と呼ばれているのです。
Slack(やTeams)ではなくメールを使う
メールを使うのが理にかなっているケースはあります。容量の大きいファイルを添付する、目を通してもらう文書や人事方針を送る、休暇スケジュール等、頻繁に参照するようなものを送信する、などの場合です。
けれども、締め切りを延ばしてほしいとか、1on1の日時を変更してほしいと頼むとか、あるいは「了解」と返信するだけならどうでしょう。そういう場合にメールが必要な人はいません。
SNSをバカにする
「Twitterの世界では(in the Tweeeterverse)」と言ってみたり、あるいは「最近の子たちがやることにはついていけないよ」と話したことはありませんか?
SNSを使っていないからといって、SNSの力を軽く見る発言をすれば時代遅れと思われてしまいます。
InstagramやTikTok、Twitter、Snapchat、YouTubeなどの主要メディアには親しんでおきましょう。また、有名なコンテンツクリエーターも何人か知っておくといいでしょう。彼らは、エンターテインメントやブランドマーケティングを作り変えているのです。
Facebookが含まれていないのに気づきましたか? Facebookについては、次でご説明しましょう。
Facebookに言及する
昔の友だちと連絡を取ったり、かわいい写真をアップして、「思い出」機能で来年また見られるようにしたりするためにどうしても必要なら、Facebookを続けるのもアリでしょう。
でも、誰かに言うのはやめましょう。こっそり隠しておかなければなりません。
個人間送金(決済)アプリを使っていない
スポーツの勝敗を賭ける、チームでランチをする、仲間内で出産祝いの贈り物をする、といった場面を想像してください。
誰かが「PayPalもってる?」「じゃあ、Zelleのアカウントは?」と言った時、あれこれ聞かれる困った人になってはいけません。
確実にお金を返してもらうために、あのアプリはもっているか? このアカウントはあるか? と確認したくはないものです。
主要なアプリの内、どれか1つだけは持っていましょう(特に米国内では、Venmoは今のところもっとも一般的に使われているアプリです)。
無駄な留守電メッセージを残す
「あー」だの「うー」だのと要領を得ないうえに、息も荒く、ご丁寧に延々と続くメッセージを人に聞かせる必要があるでしょうか?
短いテキストメッセージを送れば、みんなの時間を節約できます。「ピーターソンのレポートのことで電話をください。よろしく」でいいのです。
昔のビジネス用語を使っている
お願いですから、「ゼロックス」「スチュワーデス」「複写」「ファックス」などの単語は使わないようにしましょう。絶対ダメです。
使い古された表現が口から出かかっているようなら、全部飲み込んでください。
時代遅れのカルチャーを引き合いに出す
「私は、『ミランダ』より『キャリー』タイプなの(ともに『セックス・アンド・ザ・シティ』の登場人物)」と言ったことはありませんか?
「パムとジム(ともに『The Office』の登場人物)の恋の行方に夢中になった」と口を滑らせたことは?
15年以上前のカルチャーを引き合いに出すのは避けましょう。その頃、あなたの同僚は小学5年生だったかもしれません。
『となりのサインフェルド』は、今Netflixで配信されているので、カルチャーとしては再燃していると言えるかもしれませんが、使わないほうがいいでしょう。
ちょっとイカれた自己中心的な白人たちを描いたコメディで、今の子たちが「1900年代の終わり」と呼ぶ10年間に放送されたものですから(この言い方は傷つきますよね)。
絵文字を多用する
「泣き笑い顔の絵文字」は、もう若い人は使っていませんが、誰かが何かを言った時にあなたがそれを使うのは、まあ構いません(「LOL(爆笑)」よりはマシです。この記事を読んでいる誰もが今も使っていますが、1989年からある表現です)。
でも、Slackのメッセージに毎回1個、あるいはいくつも絵文字をつけると…健全には見えません。
これを読んでいる私たちは、れっきとした大人です。おもしろいと思ってほしい箇所の後ろに、いちいち顔をつける必要はありません(自分への戒めです)。
自分の年齢をジョークにする
「これで年がバレるな」「これはあなたが生まれる前の話ね」といった発言や、自分が長く生きていることを匂わせるような表現は、無害には見えますがむしろ害になることがあります。
陽気で気さくに感じられる言葉かもしれませんが、ジョークにさえ自分の年齢を意識していることが表れてしまいます。
そして周りの人はみな、自分が生まれる前に、私たちがモルトリカー(アルコール度の高い、ビールに似た発泡酒)を飲んでいたことに気づいてしまうのです。
※米Lifehackerの記事をもとに、日本国内の事情にあわせて編集しています。
Source: CNBC