2010年代、生産性向上を追求する多くの人たちにとって「Evernote」はの必須のメモアプリでした。
メモや画像、さらにはToDoを使ったノートブックの作成が高速で可能に。また、誰とでも簡単に共有して共同作業ができるようになり、ワンクリックでウェブから何でもインポートできる便利なツールも備えていました。しかも、これがほぼ無料だったのです。
しかし、ここ5年間で状況は悪い方向に変化し続けました。Evernoteは、「それほど高くはない」有料プランを広めようと、無料プランの制限をはじめたのです。
そしてその後、価格は上がり続けました。2023年現在、個人用の基本プランはなんと月額14.99ドル、年間129.99ドルで、プロフェッショナルのプランは月額17.99ドル。これは、OneNoteを含めてOffice製品のエコシステム全体に対してマイクロソフトが課している料金よりも高いのです。
さらに悪いことに、今度は無料会員のノート数をたった50個、ノートブックは1個に制限しているのです。Evernoteを使わなくなった人たちは何年も前からいましたが、今回こそEvernoteにとってとどめの一撃となるかもしれません。
そして、問題はこれからどうするのか、ということ。
Evernoteとまったく同じようなアプリは存在しないものの、メモの作成やタスク管理、共同作業を1つにまとめたすばらしいツールはたくさんあり、その多くはEvernoteの方法を最新式にしたものです。この記事では、その中から8つのアプリを紹介します。
1. Microsoft OneNote
Evernoteのように、メモやタスク、共同作業を一緒に扱えるアプリが欲しいなら、OneNoteが最適かもしれません。
そのほとんどの機能は無料で利用できますが、ファイルをWindows上でローカルストレージに保存したい場合や、5GB以上のストレージが必要な場合はプレミアムアカウントが必要です。Microsoft 365の料金を支払っている場合、プレミアム版はすでに含まれています。
OneNoteは、メモの作成と整理に優れたツールを提供してくれるとともに、Evernoteのように優れたWebクリッパーもあります。
共同作業はノートブックの共有が基本ですが、Google Docsのように同じノート上でユーザーとオンラインで共同作業を行なうこともできます。
ひとつ、OneNoteに欠けているのはOCR(光学文字認識)です。OCRが搭載されているバージョンもあるのですが、あまり直感的ではないため、画像からテキストを抽出するのはそれほど簡単にいきません。
ワークフローはEvernoteほど直感的ではなく、PDFやドキュメント内の検索はデフォルトでは有効になっていません。これは、EvernoteがOneNoteよりはるかに優れている点です。詳しくはPCMagのOneNoteのレビューをご覧ください。
2. Taskade
Evernoteの共同作業が好きだった人には、Taskadeがおすすめです。
Taskadeはテキストを入力できる部分であればあらゆる場所にChatGPTを統合しており、共同作業が第一に考えられています。
プロジェクトが中心となっていますが、各プロジェクトはモジュール化されたドキュメントで、どんどん追加していくことができます。
プロジェクトが開いているときは、そのプロジェクトに参加している人、オンラインになっている人、全員が見えます。Google Docsのように、誰が何を編集しているのかをライブカーソルで表示してはくれませんが、それにはバージョン履歴が便利でしょう。
基本的なタスク管理機能もあります。ウェブクリッパーもありますが、OCRはサポートしていません。詳しくはPCMagのTaskadeのレビューをご覧ください。