iOS 10アップデートの目玉といえば、新しくなった『メッセージ』です。楽しい機能が一気に増えて、アニメーションやステッカーなども使えるようになりました。では、メッセージを使いこなす方法を説明しましょう。
吹き出しや画面にエフェクトを使う
iOS 10では、メッセージの吹き出しにアニメーションを追加したり、画面全体にアニメーションを表示したりできるようになりました。エフェクトを使うには、まずメッセージを入力してから、メッセージの右横にあるブルーの上向き矢印を長押しします(3D Touch対応の6sならびにそれ以降の機種は強めに押してください)。すると、吹き出しに追加できるエフェクトのリストが表示されます。エフェクトは次の4種類です。
- スラム:吹き出しが画面に叩きつけられるように表示されます。
- ラウド:メッセージが大きくなります。
- ジェントル:メッセージが小さくなります。
- 見えないインク:受け取った側が吹き出しをスワイプすることで隠れていたメッセージが表示されます。
ブルーの矢印を長押しして(あるいは強めに押して)開いた画面の上部にある「スクリーン」をタップすると、画面全体を使ったアニメーションを選択することができます。最初に出てくるのは「風船」のアニメーションですが、左にスワイプしていくと「紙吹雪」「レーザービーム」「花火」「流れ星」が選べます。エフェクトを加えた吹き出しのメッセージと、全画面表示のアニメーションを同時に送信することはできませんので、それぞれを上手に使い分けてくださいね。
エフェクトを使ったメッセージを送っても、相手がiOS 10にアップデートしていない、あるいはAndroidユーザーである場合は、エフェクトは表示されず、「見えないインクで送信」といった謎の説明が現れるだけになりますから気をつけましょう。
メッセージを手書きする
手書きのメッセージを送っていた時代が懐かしいというみなさん。iOS 10でついに、手書きメッセージを送れるようになりました。とはいえ、手書き機能を開く方法は少々わかりづらく、見落としてしまいそうです。
- メッセージを開きます。
- iPhoneを横向きにします。
- 英語キーボードの右下にある、ブタのしっぽのようなマークが描かれた「手書き入力モード」をタップします。
- 指でメッセージを手書きしたら、送信ボタンを押します。「ありがとう」などのテンプレートもあるので、使ってみるのもいいかもしれません。
同じiOS 10のユーザーが手書きメッセージを受け取ると、目の前で文字が書かれているようなアニメーションとしてメッセージが表示されますが、iOS 10以外ではただの静止画像です。
Digital Touchでスケッチを送信、写真や動画に描き込みも
iOS 10では、手書きメッセージ機能だけでなく、「Digital Touch」というセクションが加わりました。開き方は以下の通り。
- メッセージのテキストボックス左横にある[>]ボタンをタップします。
- ハート形のアイコンをタップします。
- 開いた画面を大きくしたかったら、右下にある上向きの矢印をタップして、フルスクリーンモードに変更してください。
あとは、黒いキャンバスの中に指で絵を描くなど、自由に遊んでみましょう。この場合も手書きメッセージと同様、受け取った側は目の前で絵が描かれるようなアニメーションとして見ることができます。
「Digital Touch」の黒いキャンバス上で決まったジェスチャーを行えば、定型メッセージを送ることも可能です。送信ボタンをタップする必要はない代わりに、ジェスチャーを行った瞬間にメッセージが送信されてしまいますので注意しましょう。
- タップ:1本指でタップすると、タップ動作を表すアニメーションが送信されます。
- ファイヤーボール:1本指で長押しすると、火の玉のアニメーションが送信されます。
- キス2本指でタップすると、キスマークが送信されます。
- ハートビート2本指でタップして押さえたままにすると、脈打つハートのアニメーションが送信されます。
- 割れたハート:2本指でタップして押さえたまま下にドラッグすると、割れたハートのアニメーションが送信されます。
最後にもう1つ。同じメニューで、ライブ動画や写真の上にスケッチを描き込むこともできます。ビデオアイコンをタップして、撮影画面を開いてください。スケッチの追加は、撮影前でも撮影中でも可能です。左側にある白い丸をタップして写真を撮り、その上に描き込むこともできます。先ほど紹介したジェスチャーを使い、キスやハートビートなどを写真や動画に追加してもよいでしょう。ただし、写真を撮影してから、あるいは動画にスケッチを追加してから画面を20秒間放置しておくと、メッセージが自動的に送信されてしまうので注意してくださいね。
こうした「Digital Touch」メッセージはすべて、iOS 10以外のユーザーには動画または画像として送信されます。けれども、動画ならともかく、ジェスチャーを使った「キス」などはそれだけが画像として送信されるので、あまり見て楽しいものではありませんね。
「Tapback」ですばやくリアクション
せっせと文字を打って返信するのが面倒な時は、iOS 10の「Tapback」ですばやく反応を返しましょう。受け取ったメッセージを長押しすると、Tapbackのオプション「ハートマーク」「サムズアップ」「サムズダウン」(この3つはイラスト)「笑」「!!」「?」が表示されるので、好きなものをタップして送ってください。上の画像を見ればわかるように、Tapbackによるリアクションは、元のメッセージのすぐ横に表示されます。
ただし、Tapbackを利用して「サムズアップ」を送っても、相手がiOS 10ユーザーでなければこのリアクションは表示されず、「"(元のメッセージ)"に『いいね』と応答」と説明文が表示されるという残念な結果になります。
タップ1つでテキストを絵文字に変換
メッセージを入力したら、絵文字に置き換え可能な単語を手早くチェックできます。メッセージを書き終えた後、キーボードの絵文字ボタンをタップしてみてください。すると、絵文字に置き換えられる単語がハイライト表示されます。置き換えたい単語をタップすれば、一瞬で絵文字に変わります。
専用App Storeからステッカーやアプリをダウンロード
iOS 10では、メッセージアプリに専用の「App Store」が登場しました。メッセージアプリから直接アクセスする点を除けば、利用方法は通常のApp Storeと同じです。しかし、ダウンロードできるものはメッセージアプリ内でしか使えません。メッセージアプリには初めから、GIF画像検索機能と手書きメッセージのテンプレートが追加されています。ほかのアプリを入手したい場合は、次の通りに操作しましょう。
- メッセージのテキストボックスの左横にある[>]ボタンをタップします。
- 一番右側にあるアプリのアイコンをタップします。
- 左下にある4つの黒丸のアイコンをタップします。
- 「Store」ボタンをタップします。
あとはStore内を自由にブラウズしてください。あらゆる種類のアプリがそろっていますが、中でも代表的なものは「ステッカーパック」「ゲーム」「画像検索エンジン」でしょう。
また、すでにiPhoneにインストール済みの一般アプリにも、メッセージアプリ用の拡張機能があるかもしれません。例えば、『Yelp』には、メッセージアプリから直接レストラン検索ができる拡張機能があります。メッセージアプリの[Store]>[管理]と進むと、メッセージで利用可能なダウンロード済みアプリがリストアップされているので、確認してください。
メッセージのApp Storeからアプリをインストールするには、まずほしいアプリを探して、「入手」または「購入」をタップします。一般のApp Storeとまったく同じです。入手したアプリは、App Storeアイコンをタップすると下に並んでいるので、スワイプして探しましょう。もしくは、4つの黒丸のアイコンをタップしても表示されます。
開封証明を送る
開封証明を送る相手と、送らない相手を選びたいことってありますよね? ご安心ください。iOS 10なら可能です。スレッド右上の「i」をタップすると「開封証明を送信」というオプションがあります。それをタップすれば完了です。
QuickTypeが進化
メッセージのキーボード「QuickType」の予測変換が進化しました。メッセージで質問されると、役に立ちそうな答えの候補を表示してくれるのです。例えば、誰かに知人の電話番号を聞かれたとします。すると、その人物の連絡先がQuickTypeの候補欄に表示されるのです。また、誰かに「どこにいるの?」と聞かれた場合は、地図を添付する選択肢が予測候補に出てきます。とはいえ、この機能は今のところ、ごく一部の返信タイプにしか対応しておらず、カレンダーの予定の空きや位置情報、連絡先、最近使用した住所、多言語タイピングなどに限られています。
Thorin Klosowski(原文/訳:遠藤康子/ガリレオ)