「睡眠は最上の瞑想である」 - ダライラマ
Pick The Brain:夜中に質の良い睡眠をとるのは現代では至難のわざになりつつあります。6時間通して安眠できるなら、おめでとうございます、あなたは少数派です。スマートフォンのボリュームを絞ってもこの状況は改善できません。私たちは睡眠中も絶え間なくメールやテキストやFacebookの「いいね」を受信します。眠れない夜になる第1の原因は、多忙でスケジュールがパンパンでストレスの多い仕事生活です。私たちは自分を取り巻く環境をじっくり観察して、もう少し体を休めることに集中するべきでしょう。
1. 雑音を消す
テレビをつけたまま眠りにつくのは賢い選択ではありません。潜在意識が情報を吸収しているからです。あなたの周りにいる家族や友人は、あなたと同じ時間に眠っていますか? 安らかで静かな環境が安眠には必須です。生活の雑音から頭をしばし解放すると、睡眠パターンに大きな違いが出ます。睡眠環境から雑音を排除しましょう。
2. 夕食の時間を意識する
睡眠の質を高めるためには、夜の食事は軽く、早めに済ませてしまうと良いでしょう。睡眠時に食べ物を消化するのは良くありません。食事は就寝の3~4時間前に済ませるのが理想的です。損はないのでぜひやってみてください。朝になると自分の体から感謝されるでしょう。夕食にはヘルシーな食事をとると消化が早まり、良質な睡眠につながります。眠ろうとしているときに胃腸に残業させたくはないでしょう。夜は早めに食事を済ませましょう。
3. 朝の儀式
朝は、起床直後の2、3時間が睡眠の質を高めるために重要です。あなたはいつも何時に起きていますか? 今より60分早く起きるようにして朝の儀式を作りましょう。儀式があると夜にきちんと眠るための精神的な準備と条件付けができます。
- 瞑想:これは自分の心に昼寝をさせるようなものです。15分間
- エクササイズ:軽いストレッチ、有酸素運動、ウォーキング。15分間
- 音楽:忙しい1日が始まる前にリラックスさせてくれる音楽を聴く。15分間
- 読書:良い本を何ページか読むのも良い。15分間
- ビデオ:Youtubeでモチベーションを高めるビデオを見る。15分間
4. 積極的に対策する
より良い睡眠を取るために行っている、現在のアプロ―チや戦略を変える必要があります。ひとりでに、魔法のように願いが叶うわけではありません。睡眠にも、ほかのあらゆることと同じように、時間と努力を投じる必要があります。簡単なことではありません。それなら誰でも8時間ぶっ通しで眠っているはずです。睡眠には人生の3分の1の時間を費やします。だから、自分の睡眠習慣を細かく観察して、より良い睡眠のために、もっと多くの時間を投資することが大切です。積極的に対策を講じましょう。
5. 良質な睡眠のための5項目
ストレスは健康を害するエピデミック(疫病)になりつつあり、夜中に良く眠れなくなる主要原因です。労働者が、ストレスが原因で取得する病欠日数はアメリカだけで毎年600万日以上にのぼります。ストレスは不安、偏頭痛、身体的苦痛の原因となり、それが不眠につながります。以下5項目はストレスレベルを下げるために今すぐできることです。
1. アルコールを摂らない
アルコールを飲んだ直後は効果があるような気がしますが、長い目で見ると体を休めるべきときには良くありません。
2. カフェインを摂らない
コーヒーやエナジードリンク、その他、カフェインが含まれるものは何でもストレスと結びつきます。特に夜は、なるべくカフェインは摂らないようにしましょう。
3. 禁煙する
タバコに含まれる7000以上の化学物質が、体内のあらゆる器官に影響を与えるので、眠れなくなるのも不思議はありません。喫煙はストレスを発生させて免疫システムの機能に影響を与えますし、寝返りを打つことが増えます。
4. 口論は避ける
怒ったままでベッドに行かないでください。神経システムが刺激されて、心拍数、血圧、筋肉への血流、血糖値レベルと発汗などがすべて増加します。怒りを感じながら眠れると思っているなら、もう一度良く考えてみてください。
5. 水分を摂らない
就寝前に水分を摂ると寝ている間にトイレに行きたくなるので、美容と健康を保つ睡眠が中断されます。
過去20年にわたり、私は毎晩の平均睡眠時間3時間という不眠症に悩まされていました。しかし、生活習慣を変えて試行錯誤を繰り返すことで私の睡眠は75%も改善しました。その過程で30kg減量して、妻や子供たちとの絆も強くなりました。よく鏡を見て自分の顔を確かめるので、誰彼となく八つ当たりもしなくなりました。私でも良く眠れるようになったのですから、あなたにもできるはずです。自分で思っているより人は強いものです。頑張ることを諦めないでください。そして良い気分になりましょう。「信じれば道は開ける」です。絶対に、良質の睡眠がとれるようになりますよ。
5 Things You Can Do To Sleep Better |Pick The Brain
JOE RODRIGUEZ(訳:春野ユリ)
Photo by PIXTA.