これまでの人生で1人や2人は「生産性の鬼」みたいな人に出会ったことがあるのではないでしょうか。会社を立ち上げて成功しているのに、副業もいくつかやっていて、体形も維持し、友だちや家族と過ごす時間もあり、たまに料理をすれば驚くほどおいしいコースを作ることもできちゃうような人です。それでいて、ストレスや疲れをまったく感じさせません。そういう人は、宇宙人か、必要に応じて時空をゆがませられるマッドサイエンティストだと思ってしまいます。しかし、当然ながら本人はそんなことはないと言います。最近、ベンチャーキャピタルであるFoundry GroupのBrad Feld氏のブログにゲストとして投稿した小説家のWilliam Hertling氏は、少々鼻につきますが、このように書いていました。

この5年の間に、ベストセラーに輝いた2つの本を含む、複数の本を執筆、出版、宣伝し、ウェブアプリを開発し、ブログを続け、会議に出席する時間を見つけ、管理してきました。日常的にすべての仕事を優れたレベルでこなしながら、3人の子どもも育てています。

一体どうやって仕事をこなしているのでしょう? 魔法も未来のテクノロジーも使っていません。Hertling氏は、このような驚くほどすばらしい成果を出すために、守っている9つの原則を教えてくれました。そのうちの3つを今日はご紹介しましょう。

1. 「だまさなきゃいけないのは自分だけ」と言い聞かせる

意志の力ほど頼りにならないものはありません。この便利な言葉を使って、自分の意志を強くしましょう。Hertling氏は、体重を減らすのに苦しんでいるときを例にあげて説明しています。

痩せたいと思っていた時に、そのことを考え過ぎて意志力を消耗するのを避けるために、この言葉を使うのを思いつきました。2011年に30ポンド(約13kg)痩せようとしていた時、痩せたいのに、クッキーやケーキやアイスクリームを、何とか理由をつけて少しでも食べられないかと考えている時間が、あまりにも長いと思いました。甘いものに対する欲求と闘う日々が続いた後で、自分がアイスを食べようが、太ろうが、痩せようが、誰もそんなことは気にしないということに気づきました。両親も、友だちも、先生も、奥さんも何も言わず、私は自分を説得するのに疲れ果てていたのです。

自分に言い訳をしようとしたり、精神的な抜け道を探そうとしたりする、エネルギーの無駄遣いを、どうやってやめることができたのでしょうか? 答えは、この「だまさなきゃいけないのは自分だけ」というシンプルな言葉を言い聞かせることでした。甘いものが食べたいと葛藤する度に、精神力や意志力を消耗するのをやめて、この言葉を思い出すようにしたのです。

2. パーマカルチャーの原則を使う

生産性に関するたとえ話を探す時に、最初にガーデニングを思いつく人はいないかもしれませんが、Hertling氏は、農民の素晴らしい知恵を発掘してきました。

機能の積み重ねとして知られている、パーマカルチャーの原則があります。庭に植える植物には少なくとも3つの機能があったほうがいい、というものです。例えばリンゴであれば、木は食べられる実がなり、他の植物のための日陰となり、美しい景観を作ります。

この原則は仕事にも当てはめられます。ブロガーとして、私は常に良質なコンテンツを探しています。仕事で何か調べなければならない時や、掲示板の質問に答えなければならない時は、それをコンテンツとして利用してブログ記事にします。同じように、自分のブログ記事を再利用して本にします。どんなものでも積み上げられるのです。3人子どもがいて、1日中仕事をして、執筆のスケジュールもある中で、外出する時間は取れません。だから、私の書いたものを批評する人たちと会う時は、バーボンを瓶に入れて持っていくのです。

3. 友だちは慎重に選ぶ

移るのは病気だけではありません。Hertling氏は、「ダイエットや運動、禁煙、禁酒をしている時、習慣を変える助けにもなれば、妨げにもなるのが友だちだ」と書いています。大量の飲酒や喫煙をやめれば、生産性も上がるのは事実です。

何かをしている友だちというのは、影響を与えたり、もっとやれとけしかけたりします。もちろん、彼らはあなたを助けてくれることもあります。そして、自分で育むことができる最も大切な人間関係は配偶者やパートナーです。

3 Principles to Achieve Unbelievable Output|Inc.

Jessica Stillman(訳:的野裕子)

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