挫折を未然に防ぐコツ。新しい習慣を確実に身につける3つの方法

新しい習慣を身につけることについて少し考えてみました。私の経験から、「新しい習慣が確実に身につく3つの方法」を紹介します。

私たちは、ある特定の行動を自動化したい時に、習慣を身につけようとします。1日くらいサボっても習慣化はできるという研究もありますが、毎日の繰り返しができるなら、そのほうが早く習慣化できるます。事実、自動化プロセスにおける曲線を見ると、初期の反復が習慣化に大きく貢献することが分かります。

つまり、本気で新しい習慣を身につけたいと思っているのであれば、早い段階で毎日実践しなければなりません。

1. 毎日実践する時間を捻出する

新しい習慣を身につける一番の方法は、繰り返すための特別な時間を日課として設けることです。数ヶ月前にピアノを買ったのですが、練習する時間はあったり無かったりで継続的に時間が取れませんでした。都合がつかず、何日もまったく練習できないこともありました。それが、ピアノを練習するための特別な時間（ランチの後）を設けてからは、欠かすことなくほぼ毎日練習できるようになりました。

行動を繰り返すために特別な時間を設けることが有効なのは、それを自動的にやっているような気になれるところです。毎回繰り返す度に習慣として強化されていき、次の日に繰り返すのが苦ではなくなります。今、ピアノの練習を1週間休んだら、毎日練習する日々に戻るのはかなり大変でしょう。

習慣にしたいことをする時間は、自分のスケジュールに合わせて選べばいいと思いますが、参考までにいくつか例を挙げておきます。

2. 必要なものを目につくところに置く

数年前、私は家を引っ越して、洗面所の小さな棚の横に座って化粧をするようになりました。特にその場所が特別いい場所だとは思っていなかったのですが、数週間後にはほぼ毎日欠かさず化粧をしていたのに気付きました。そんなのは女性にとっては当たり前、と思うかもしれませんが、私は元々そんなに化粧をする人間ではないのです。したとしても、毎日するようなことはありません。

特に面倒くさいとも思わずに、突然毎日化粧をするようになったのです。なぜこんなことになったのか、すぐに気付きました。毎朝家を出る前に洗面所の前に座ります。座ると目の前のメイク道具が目に入ります。それで化粧をするようになったのです。それまでは、毎日化粧をするのはかなり面倒だと思っていたのに、毎朝それを目にするという「視覚的リマインダー」のおかげで、突然簡単にできるようになったのです。

もちろん、毎日化粧をする習慣は、身につけようと思って身につけた習慣ではありませんが、今では化粧をするのが苦ではなくなったので満足しています。このやり方は化粧以外の習慣を身につける時にも使えるでしょう。例えば以下のようなケースです。

3. すでにある習慣を利用する

習慣を自然に身につける方法がもう1つあります。今では、この方法がどれくらい強力か分かっているので、新しい習慣を身につけようとするときは、この方法を使うようにしています。

最初に「その習慣を実践する時間を設ける」と言いましたが、1日のうちの何時というような決め方ではなく、すでに習慣としてやっていることに紐付けます。いくつか例をあげてみます。

意識してやらなければならない（新しい）習慣を、すでに自動的にやっている習慣と紐付けるのです。無意識にやっている習慣をきっかけに使うことで、意識してやろうとしている習慣も自動的にできるようになります。

では、「すでに自動的にやっている習慣」とはどんな習慣でしょうか？　気づいていないものもあると思いますので、いくつか参考に挙げてみます。

また、新しい習慣を始める時は、1つずつ始めるのが大事だと分かりました。いくつも同時に身につけようとすると、習慣になる前に挫折しやすいのです。

何か新しいことを身につけたいと思ったら、何かすでに習慣になっているものと紐付けて、そのために時間を設け、忘れないように目につくところに必要なものを置いておきましょう。

Belle Beth Cooper（原文／訳：的野裕子）

Image credit: PsyBlog, Taylor Leopold