Facebookに投稿する時、どんなことを考えますか? おそらく、みんなにポジティブな評価をしてもらいたいと思っているはずです。投稿を読んだ人が「いいね!」をしてくれると、自分が認められたようで嬉しくなりますよね。
米誌『Time』に、「いいね!」をもらった時に脳の中で何が起きているのかを解説する記事がありました。学術誌『Frontiers in Human Neuroscience』に掲載された研究結果によれば、前向きなフィードバックをもらった時に脳がどのように反応するかを調べると、日常生活でどれくらいFacebookにハマっているかがわかるというのです。
この仕組みを具体的に説明すると、脳の中には側坐核と呼ばれる領域があります。食事、セックス、金銭、社会的な承認などの「報酬」を得た際に、快感を発する場所です。Facebookでより多くの時間を過ごす人ほど、この領域が活発になりやすいのです。さらにそうした人は、自分が褒められた時には、ほかの人が称賛された時よりもこの領域が活発になることもわかりました。
近況アップデートが「いいね!」された時に感じる、「ほかの人から認められた!」という喜びには中毒性があるようです。
Facebookで、ほかのユーザーから注目を集めたり、優しい言葉をかけてもらったりすると快感が生まれます。ただし、これはいつも得られるものとは限りません。この「いつもらえるかわからない報酬」は、「毎回必ず得られるとわかっている報酬」よりも、はるかに中毒性が高いのです。その理由のひとつには、ご褒美がいつもらえるのかを予測しようとする脳の性質があります。報酬を得られるパターンを見いだせない場合は、脳はなんとかしてそれを突き止めようと、その快感をもたらす行動にどんどんハマっていくのです。つまり、報酬がランダムにしか得られない場合、パターンの探求は抑えられない衝動となって、いつまでも続く可能性があります。
この研究結果は発表されて間もないのですが、「ソーシャルメディア中毒」が脳の報酬系とリンクしているというのは、納得できる説明ではないでしょうか。
This Is Your Brain on Facebook | Time
Thorin Klosowski(原文/訳:長谷 睦/ガリレオ)