打ち合わせの席などでヨコ文字言葉が出てくるたび、「あ、またその言葉だ。よく聞くけど意味わかんないんだよなー。でも、いまさら人に聞けないし...」と感じた経験のある人は、実際のところ少なくないのではないでしょうか? 「知ってて当たり前」みたいな空気、ビジネスの現場には確実に存在しますからね。
そんなとき、「あの言葉」や「その言葉」の意味をこっそりチェックできるのが、『スゴ訳 あたらしいカタカナ語辞典』(高橋健太郎著、高橋書店)。タイトルどおり、「よく聞くんだけど意味がわからない。でも聞けない」言葉の意味を解説してくれている便利な書籍です。ウィットに富んでいてとてもおもしろいので、今回と来週の2回にわたり、代表的なものを紹介したいと思います。出版社の許諾を得て、一挙26個のカタカナ語解説です。
ガジェット[gadget 英]イマドキな人が電車内で手にしているカッコイイ電子機器(20ページより)
タスク[task 英]なすべき仕事。マイ任務(24ページより)
フェーズ[phase 英]物事の移り変わりを整理するための区切り。局面(26ページより)
エグゼクティブ[exective 英]謝罪会見で頭を下げフラッシュを浴びる役の人。エライ人(30ページより)
スキーム[scheme 英]実現に向けたカチッとした計画(40ページより)
サマリー[summary 英]いいたいことを短くまとめたもの(44ページより)
イノベーション[innovation 英]未来の常識になるかもしれない新しいアイデア(48ページより)
ソリューション[solution 英]困っている人を助ける方法解決策(50ページより)
シナジー(効果)[synergy 英]1+1が2より大きくなること(52ページより)
トレードオフ[trade-off 英]こっちを取れば、あっちを失う(54ページより)
インセンティブ[incentive 英]「アメとムチ」のアメのほう。ご褒美(56ページより)
ユーティリティ[utility 英]便利な。ときに都合のいい(60ページより)
エクスキューズ[excuse 英]言い訳のようなもの(72ページより)
アウトソーシング[outsourcing 英]苦手な仕事を他人に振ること(78ページより)
レイオフ[layoff 英]いったんクビ(80ページより)
コンプライアンス[compliance 英]「そろそろ会社も法律を守りましょう」という新しい考え方(82ページより)
ローンチ[launch 英]バーンと始めること(84ページより)
ビッグデータ[big data 英]世の中を変えちゃうくらい大きなデータ(94ページより)
スケールメリット[スケールメリット 日]デカければデカいほど有利(104ページより)
コングロマリット[conglomerate 英]何でもやるデカい会社。なんでも屋(108ページより)
ビジョナリー[visionary 英]未来が見えているのかもしれない人(114ページより)
エビデンス[evidence 英]ウラ付けやウラどりなどでいうウラのこと(116ページより)
ベンチマーク[bench mark 英]判断のよりどころにする基準。目安(122ページより)
サスティナビリティ[sustainability 英]ご利用が計画的なようす(126ページより)
レバレッジ[leverage 英]努力以上の見返りを求めること(132ページより)
グランドデザイン[grand design 英]かなり先、かつ遠くまでの計画(147ページより)
ちなみにそれぞれ、詳細な説明文に加え「語源、由来」「関連語」「使用例」が詳細に書かれているので、さらに奥深く知ることができます。それ以前に笑えもするので、ぜひ一度手にとってみてください。
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(印南敦史)