アメリカでは「Emotinal IQ」テストを社員に受けさせる会社があります。Emotinal IQとは心の知能指数で、人間関係や日々のタスクに、その人がどういう姿勢で取り組むかをはかる指標です

なぜ会社がこのテストを利用するかというと、Emotinal IQが高い人材を見つけたいわけではなく、社員一人一人に自分の強いところ、弱いところを発見してもらいたいからです。本当は、みなさんにテストを受けていただいて、一人一人の結果を分析するのが一番いいのですが、それにはお金も時間もかかるので、今回は「EQ-i」というテスト結果についてくる、分厚い冊子付属のレポートから、SMARTESTな目標設定の仕方を紹介します。

 

Specific(具体的)

大まかな目標でもたどりつけることはありますが、より具体的なものを設定した方が、たどりつくまでのステップが設定しやすいです。あなたがボスなら、具体的でわかりやすい目標を設定したほうが、部下もついてきやすいことでしょう。


Measurable(数値化)

いまよりもっとがんばる! では、どの程度がんばったらいいのかわかりません。数字を出して、その数字を出すためにどれだけの努力をすればいいのかも、計測できるようにしましょう


Action-oriented(行動を伴う)

大きな目標に向かって、どのような行動を積み重ねていけばいいのかを考えましょう。午前中の能率がいい人は、その時間帯に大きなタスクを持ってくるとか、ついランチを食べすぎて午後眠くなる人は、腹八分を心がけるとか、具体的な行動を設定しましょう。


Realistic(現実的)

目標は、ちょっとだけ難易度の高いものの方がやりがいはありますが、高すぎるとやる気が失せてしまいます。現実的に実現可能な目標を設定しましょう


Timely(期限付き)

死ぬまでには...という目標では、なかなか実行に移せません。今週中、今月中、今年中など、短い期限付きの目標を設定しましょう


Energizing(精力的)

他人のための目標ではなく、あなたのための目標を設定する場合には、あなたが精力的に情熱を持って取り組めるものにしましょう


Signed(サインする)

目標と決意した日付と自分の名前を紙に書いて、いつも見えるところに貼り出しましょう。家族や同僚、上司にもサインしてもらえば、もうあとには引けません。


Tested(適用する)

目標達成のために学んでいるスキルや、物事に対する新しい考え方、人と関わるための姿勢などを、実際の場で適用してみましょう。小出しでもいいのです。正式採用する前に、テストしてみてください。


いわゆる知能指数IQは、受精卵の段階で既に決まっていて、向上させることはできないと言われていますが、心の知能指数、Emotional IQは、人間関係の中で培っていけるものです。自分に合った目標を設定することで、少しずつEmotinal IQを上げていけたらいいですね。

(山内純子)